ブルクミュラーの25の練習曲といえば、教則本としてよく使われている曲集の一つですね。
バイエルが終わったり、バイエルが修了に近づくと、先生から勧められる方も多いのではないでしょうか?
わたしも、ピアノ講師としてこの曲集を教材に使っています。



ブルクミュラーの25の練習曲集は、おおよそ小学校中学年から高学年でやるものになっています。
ただ、早い子は低学年でやるかもしれません!

ちなみに、この「牧歌」はブルクミュラー25の練習曲の中でも簡単な方にあたります。
なので、とっつきやすいと思います!
ブルクミュラーに入ったら、まず序盤でやると思いますよ。
(順番も三番目ですっ!)
 
参考音源はこちら!

それでは、さっそく曲の解説にまいりましょう!^^

■ 目次

まず確認するべきなのは、、、、?

ブルグミュラー「25の練習曲第3番「パストラル(牧歌)」ト長調」ピアノ楽譜1
まず確認すべきなのはなんでしょうか?
それは「拍子」です!!
わたしもそうだったんですが、、、
四拍子に慣れていると八分の六拍子ってとりにくいんですね!
とくに子どもは、、、

いつも四分音符を一拍として考えるのが当たり前な子どもらにとって、八分音符が一拍になると頭が混乱してしまう子がたくさんいます。


どうしても慣れるまでは「ソシ  ドレ  シミ  レソ  ミレ  シド  レー」
というふうに、八分音符二つでひと組に考えてしまう子が多いようです。

最初にきちんと拍を確認しておかないと、くせで二つずつとってしまうようになるので、「ソシドレシミレソミレシドレー」というように大きな流れでとらえることをまず知っておくようにしましょう!
また、メトロノームで練習する時は一小節二拍でとるのがいいと思います。
(慣れたら一拍でとってもOK!)
メトロノームの表示でも、付点四分音符でとるように指示されているのが分かります^^

大きな流れでフレーズをとるのにも、この曲はよい練習になりますよ。

左手で重くなるか軽くなるかが決まる?!

ブルグミュラー「25の練習曲第3番「パストラル(牧歌)」ト長調」ピアノ楽譜2
この曲は、先ほどお話したとおり八分の六拍子ですね。
左手はおもに伴奏を担当するわけですが、大体の伴奏の形態は八分音符三つに、付点四分音符が一つ。
上の楽譜の、ヘ音譜表にかかれている音符にしたがってリズムをとっていきます。(動画0:10~)

このとき気を付けたいのが八分音符よりも、付点四分音符の方が大きくなってしまわないようにすることです!
一二三四五六と拍を数える時、四が一番大きくなってしまうと曲全体がとっても重くなってしまうのです。

どうしても伸ばす音は他よりも飛び出しがちですが、気をつけて弾くようにするといいと思います!


ブルグミュラー「25の練習曲第3番「パストラル(牧歌)」ト長調」ピアノ楽譜3
左の一拍目の伸ばす長さが変わっても同じことです。(動画0:21~)
一拍目(拍頭)はしっかり響かせますが、上の楽譜の場合四拍目にある「レ」の音が飛び出して大きくならないように気をつけてください!

調が変わるところをアピール!

ブルグミュラー「25の練習曲第3番「パストラル(牧歌)」ト長調」ピアノ楽譜4
この曲は、長調ですね。
ト長調です!
しかし、中間部ですこーし雰囲気が変わるところがありますね。
そこは転調しているので雰囲気が変わります。
長調から短調に転調しているため、臨時記号が増えているのが分かります!
上の楽譜でいうと「レミレ♯ドー」と右手が弾くところです。(動画0:28~)

ここは、今までの楽しい雰囲気から少し変えて「ん?何か場面が少し変わったぞ?」と聴き手にアピールできるといいですね。
何か変化をくわえましょう。

一番しやすいのは強弱!
楽譜にも♯ドには、山形アクセントが付いています。
普通の>よりも、出して良いアクセントですのでこの音でガラッと雰囲気を変えてみましょう。

しかし、ここの転調はたったの四小節で終わってしまうんですね(笑)
「え、はや!!(笑)」とわたしも初めて弾いたときに思いました。。。。
が、曲自体も短いのでそうなります(笑)

逆に、たった四小節しかないので転調をしっかり感じて最初とは違った雰囲気が出せるといいです。


これは提案ですが、山形アクセントの♯ドの後、すぐにピアノで弱くすると何か緊迫感があるようになります。
つまり左でグッとピアノにするわけです。
そうすることで、強弱のコントラストがよく出てより味が出てきます!

最後は消えるように、、、、

ブルグミュラー「25の練習曲第3番「パストラル(牧歌)」ト長調」ピアノ楽譜5
最後の最後でピアニッシモ!!
ここでは、だんだんゆっくりしていって尚且つディミヌエンドなのでだんだん消えるように小さくしていきましょう。

イメージはだんだん遠ざかっていくような感じです。

また、最後のスタッカートも切りすぎてしまうと鋭い雰囲気になってしまうので、優しいスタッカートで弾くのがコツ!!(動画0:51~)

そして終りの「ソ」の音はスタッカートにせず、きちんと二拍分のばして下さいね。

おわりに


教則本として使っている方も多いと思いますのでこの曲に出会う機会はたくさんあります。
「牧歌」というタイトル通り、おだやかでやさしい曲調の作品なので、指のタッチもやさしく弾けるよう全体で調整すると良いかもしれません。

25の練習曲の中でも易しいほうなので、ぜひ頑張って取り組んでみてください。



「25の練習曲」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1903年にペーテース社から出版されその後再販されたパブリックドメインの楽譜です。25の練習曲全曲が収録されており、第3番「牧歌(パストラル)」は6ページ目になります。

ブルグミュラー「25の練習曲Op.100」の記事一覧

 ピアノ曲の記事一覧