きっとピアノを習っているのであれば誰しも一度は憧れるであろう曲の一曲がベートーヴェン作曲の「エリーゼのために」なのではないでしょうか?

この曲はバイエル終了程度で演奏することが可能です!
なので、バイエルと併用する曲集の中でもよく最後のほうに入っていたりしますよ。

バイエル後半でもできないこともないですが、、、中間部の指の動きが速くなるところがもつれてしまって、全体的なテンポが上がらなくなってしまう可能性もあります。
でも、発表会などで挑戦するという形でしたらもちろん頑張ってやってみてくださいね!


わたしもピアノ講師をしていると数多くの生徒さんから「次は『エリーゼのため』にが弾きたいです!」との声を聞きます。

最初のほうは簡単だから進むんですが、中間部にいくと指の動きがはやくなり、なかなか思うように練習が進まないという子も多いのでは?

そんな子たちのために今回は「エリーゼのために」を効率よく練習する方法を伝授しちゃいます!

 
参考動画はこちら


中間部が弾けるテンポを見つけてみよう!



きっとこの曲で一番苦戦する場所はここから先ではないでしょうか?

ベートーヴェン「バガテル第25番「エリーゼのために」イ短調WoO.59」ピアノ楽譜1 (動画 0:51~)

今まではあまり動きのなかった左手が16分音符になって動きが出てきますね。


そしてここの先の最も難題がやはりここ!!!

ベートーヴェン「バガテル第25番「エリーゼのために」イ短調WoO.59」ピアノ楽譜2 (動画 1:05~)


右が32分音符のオンパレード。
そして左が16分音符と8分音符の繰り返し、、、、

溜息が出るのも無理はありませんね(笑)


でも、ここさえマスターしてしまえばこの曲をマスターできたといってもいいくらいなのです。

よくありがちなパターンなのですが、最初の冒頭(ミレミレミシレドラー)は速く、難しい中間部(ドソソソラシソドソ)はゆっくりになってはいないでしょうか?


できるところは速く、やりにくいところはゆっくりになってしまうのはNGです。
中間部の弾ける速さに合わせてあげましょう。

まずは、中間部の弾ける速さを知りましょう!
そこで出てくるのがメトロノームです!
がんばってメトロノームのお友達になってください!


テンポはまず片手ずつから。

付点四分音符で70くらいのテンポから始めてみましょう。
少なくとも右手3回、両手1回を1セットでメトロノームを3ずつあげていきます。
もし、最初のほうでかなり余裕があるようだったら5ずつあげていっても構いません。

どこまでやるかというと32分音符が終わるところまででいいと思います。
それ以降の16分音符も、不安だったらもちろんやってOK!


32分音符の部分では、できないテンポ、もしくはもつれ始めたテンポを確認してください。
そしてそのテンポになるメトロノーム3前のテンポから再度練習してください。
少なくとも成功5回を目指しましょう!

成功の数が増えてきたら、今度はテンポを1ずつあげていってください。
そして同じように成功数が少なくとも5回を目指し、できたらまたテンポを1あげる、、、


地道な練習ですよね。
途中で嫌になってしまうかもしれませんが「ここさえ乗り越えればエリーゼが弾ける!」という気持ちで頑張ってください!

ちなみに、1日で完璧になろうなんて無理な話です!
それに疲れますよね(笑)

なので、「今日はこのテンポまであげたら終わり!」など目標を作っておくといいかもしれませんね。

一区切りのあとは、、、?

この曲に限っていえることではありませんが、わたしも生徒さんにレッスンをしているとすっごく思うことがあるんです。
それは「一区切りするフレーズの終わりが淡白すぎる!!!!」ということです。

曲が終わらなくてもある一つのフレーズが終わるところってありますよね?

たとえばエリーゼでいうならここ!

ベートーヴェン「バガテル第25番「エリーゼのために」イ短調WoO.59」ピアノ楽譜3 ベートーヴェン「バガテル第25番「エリーゼのために」イ短調WoO.59」ピアノ楽譜4 (動画 1:10~)

速い32分音符のオンパレードも終わりに近づき、冒頭に出てきたテーマに戻る前段階の部分です。

ここでそのままのインテンポで弾いてしまう子がとっても多いんです。

けれど、ここは一息ついて次のテーマにつなげる大切な繋ぎ目部分。
ここはある程度リット(だんだんゆっくり)しなければならない場所。

先ほどはあれほどメトロノーム練習をしてくださいと言いましたが、このような一区切りしたあとっていうのはある程度自分の中でも一息つかせるためにテンポをおとして演奏してください。

まとめ

この曲は、ある程度の速さが必要な曲ですね。
①まずはゆっくりな練習をこころがける
②おおきいフレーズの終わりはそのままのテンポで次にいくのではなく、ある程度テンポを落としてから次につなげる




以上のことを特に気をつけて練習に取り組むと上達の近道になりますよ。
頑張ってくださいね!!



「エリーゼのために」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1888年にブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。
  • Mutopia Project(楽譜リンク
    最近整形されたきれいなパブリックドメインの楽譜です。

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