このなが~いタイトルを何度も覚えようと思っていたのに、この曲を弾いていた小学4年生のわたしはちっとも覚えられませんでした。(笑)
結局、最後まで正確に覚えられなかったので友達に「今日は何を演奏するの?」と聞かれると「博士!」と略に略していたのがふと蘇りました。


この曲はというと、「子どもの領分」という曲集の中の第一曲目にあたります。
ドビュッシーが愛娘にささげた組曲というので「簡単な曲集なのかな?」と勘違いするかもしれませんが、けっして簡単な曲集ではないので注意です!



参考までに、、、、
【子どもの領分】
①グラドゥス・アド・パルナッスム博士
②象の子守歌
③人形のセレナード
④雪は踊っている
⑤小さな羊飼い
⑥ゴリウォーグのケークウォーク

以上六曲から成っています。

博士のだいたい難易度は、ツェルニー30番後半から40番程度でしょう。
ソナチネが終わって、ソナタをやっているとより楽に仕上がります。

ブルクミュラーの段階でやろうとすると、なかなかテンポがあがらずに苦戦すると思うので、できないことはないですがかなりの練習量を必要とします。
 
参考音源はこちら!


メトロノームとお友達になろう!!

「テンポをあげるのに何をするのが一番効果的ですか?」と聞かれたら、曲にもよりますが、わたしは迷わず
「メトロノーム練習ですよ~!」と答えます!

とにかく速く弾くための近道はメトロノームを使って地道に練習することです。

ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜1
冒頭は、まるでハノンを楽しくアレンジしたかのように始まります。
ドビュッシーが、練習嫌いな子のために楽しく弾けるよう工夫したかのようですね。


左手はずっと全音符(その後もずっとタイ)になっています。
全体的に左の難易度はさほど高くないので右手のメトロノーム練習を中心にしましょう。

ただし、次のような場合。(動画0:13~)

ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜2
右と左がつながってメロディーを作る場合では両手で弾くのが良いでしょう!

こういったところで右手だけの練習をしてしまうと、両手で弾いたときに右手で弾く部分と左手で弾く部分が分離して聴こえてしまうので、、、


また、メトロノーム練習である程度慣れてきたら強弱にも気をつけながら弾けると良いですね^^

この曲の魅力は、、、??

この曲は何調なのか知って弾いていますか?
基本的にはハ長調なんですが、最初から最後までずっとハ長調なのではなく、途中で転調を繰り返します。

古典派時代の音楽は、転調する時はソナタ形式など、きまった形式に基づいて転調が行われてきました。
そののちの、ロマン派時代でも数小節単位でコロコロ調が変わるということはさほどメジャーではありませんね。

ただし、この近現代時代になると調性に変化があらわれ、かなり規則もあいまいになって自由な形態が主流になってきました。


なので、この曲も調が結構変わるんですよ~

ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜3
ハ長調だったのが~、、(動画0:55~)


ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜4
変ロ長調に変わり~、、(動画1:01~)


ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜5
わずか4小節後にはフラット5つの変ニ長調に、、!(動画1:13~)


ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜6
その8小節後には、またまたハ長調に!(笑) (動画1:26~)

この短期間に3回も転調しております。
けれど、ここらの部分は調が変わるたびにガラッと雰囲気を変えていいところなので、転調が起きるたびに変化をつけてあげると、曲の面白みを引き出せるかもしれませんね!

キラキラと宝石のように!

ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜7
最後のアニマート(元気に、生き生きと)では、キラキラと輝く宝石のように華やかにきらびやかに、のイメージです!(動画1:50~)

そして、ずっと16分音符のオンパレードなわけですが四分音符としても書かれているバス音【ドレドファ♭ミレドレドシラ…..】は、核となるメロディーラインになります。
その理由としてすべてテヌートがかかれていますね。

この部分がしっかり響いてくるように演奏しましょう!!

ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜8
2回同じことを繰り返します。2回目はテヌートがついていませんが同じように四分音符になっています。
メロディーなのでおなじく響かせましょう。
先ほどの1回目と変わったのは、1オクターブ低くなったということだけです。


ドビュッシー「子供の領分第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」ハ長調L.113-1」ピアノ楽譜9
最後の最後では多くの臨時記号が出現してきます。(動画2:04~)
ここは、メロディーラインを失いがちですが、メロディーラインは左手に多いのです!

【ソーラシソーラシ ソー♭シー♯ドーレー】の部分。
ここは、とにかくゆっくり練習して自分の音を聴きましょう。

最後に


以上、この曲についての説明でした!
演奏時間自体は3分以内と、みじかい曲ですがその短い間に魅力がたくさんつまっています^^
ハノンのような指の体操をしながら曲を堪能できるってめちゃめちゃ最高だと思います!
ぜひ、がんばって完成させてくださいね!


「子供の領分L.113」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1908年にデュラン社から出版された楽譜です。L.113全6曲が収録されており、第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」L.113-1は3ページからになります。

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