ピアノ曲を弾いていると、必ず通る道がバッハですよね。まずは教本である「インヴェンションとシンフォニア」から始まり、平均律やフランス組曲等々。ただ、ほかの作曲家とは違いバッハは表現力だけで弾こうなんてものでは絶対弾けないので曲を理解することに苦戦する人も多いのでは?
私も楽曲分析が大の苦手、、、

そこで今回はバッハのフランス組曲を例にとって、バッハの練習をより楽しく、より分かりやすくできるとっておきの方法を紹介しちゃいます!

参考映像はこちら


バッハ初心者にもとっつきやすいフランス組曲!

フランス組曲は小学生4、5年生でもある程度教本が進んでいる生徒さんが弾けるレベルのもの!
「インヴェンションとシンフォニア」に入っていなくても、ブルグミュラーに入っていれば挑戦できる難易度になっています。
曲はかわいらしく、やさしい感じでわたしも大好きなバッハの一曲!

譜面をみて、まずしてみることは普通の曲のように右手→左手→両手ではないのです。
よく先生に言われませんでしたか?笑
「いきなり両手はやってはだめよ!!!まずは右!次に左!最後に両手!この順番は必ず守るのよ!!」
間違っていません。

でもバッハのようなバロック時代の曲のものはその順番で練習するのではなく、まずは‘声部‘ごとにわけるという作業をします!

声部とはなにか。
簡単にいうと、「この曲には3つのパートがあるよ」ということです。

下の楽譜を見てみてください!
楽譜をよーく見てみると、音符のぼうの向きがそれぞれちがっているのが分かりますね。
バッハで着目するべきポイントは、「ぼうの向き」なのです!


次はバッハの曲のポイントである「ぼうの向き」についてお話しましょう!

3つのパートをよみとこう!

フランス組曲では3つのパートに分かれている、と先ほど説明しましたね。
とはいうものの、わたしもはじめて先生にそう言われた時は「?」でした、、

ぼうの向きでパートが分かるといわれても、ピアノを習い始めたころに「五線のうち、第三線もしくは第三線よりも上に音符があるときは棒の向きは下、第三線よりも下に音符がある時は棒の向きは上。」と習いました。
「そんなことはもうわかっていますよ。。。。。ん???!!!!!!!!!」
よく見てください!!!!
フランス組曲の楽譜にはその約束が無視されています!
棒の向きがぐちゃぐちゃなのでは?!?!

さてさて、よーく音符と棒の向きをたどってみるとあることに気付きませんか?
ヘ音記号で棒の向きが下を向いているものは、一番下の声部(パート)。
ト音記号で棒が上をむいているものは、一番上の声部。
そして真ん中の声部はヘ音譜表では棒は上の向き、ト音譜表では棒は下の向きで書かれています。
これこそがバッハで大切な分析の第一歩なのです!

こうして各声部をたどってみると、きちんとした旋律がうかびあがってきます。
なので、まずは片手ずつというよりはこうしてわかった声部ごとに練習してみましょう!


上声部、中声部、下声部をきちんと弾けるようになったら次は何をしましょうか。
そう、次は2声部に音を増やして練習してみたくなるはずです。
なので上声部+中声部、中声部+下声部、上声部+下声部、と3パターンできますね。

ここで、多くの人が苦戦しがちなのは中声部+下声部なんです。
だって、普通の曲って上と下でだいたいが構成されているじゃないですか。
だから、中声部っていう考え自体がなかなか定着しないんですよね。
わたしも最初は中声部という存在に慣れていなくてなかなか耳で聴き取る事ができなかったんです。
でも、何度も2声部の練習を重ねていくことで少しずつ各声部が聴けるようになってきました!

これで2声部ができるようになったら、いよいよ3声部合わせにたどりつけます。
3声部がそれぞれどんな動きをしているのかが分かっていることはバッハを演奏するにあたってとても大切なことってことですね!

テーマ探しをしよう!

各声部が弾けるようになったら、次はテーマ探しをしてみましょう。
テーマとは、主題のことです。
このフランス組曲のアルマンドで一番目立たせたいテーマ探しをしてみます。
テーマはほぼほぼ一番最初に出てくるので覚えておくといいですよ。

今回は「シシードレドレドレドシドレー」の部分になります。
このテーマは、この曲中にいくつか出てきます。
転調して出てくる場合がほとんどなので、見逃さないように注意してくださいね。
また、微妙に形が変わって出てくる場合もあります。(まったく同じ形で出てくるとは限らない)
このテーマを見つけた時はどの声部よりもこのテーマの出てきた声部を出してみましょう!
そうすることで、平たんだった曲に立体感がでてくるはずです。

最初は3つのうち一つだけを目立たせて弾くのは難しく感じるかもしれません。
でもたくさん回数を弾いていくことでそれも難しくなくなってくるのであきらめずに頑張ってみてくださいね!


まとめ

まずバッハで大切なことは、ぼうの向きを参考に各声部(パート)を弾けるようにすること。
そしてその各声部のうちどの声部に重きをおいて演奏するのかをかんがえること、です!

少し他の曲と練習方法が違うのではじめはとまどいもあるかもしれませんが、慣れてくれば大丈夫ですよ!
とっつきやすいフランス組曲から導入して、ぜひバッハの曲の練習法を試してみてくださいね!


「フランス組曲第5番」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1895年にブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版された楽譜です。「アルマンド」「クーラント」「サラバンド」「ガヴォット」「ブーレ」「ルール」「ジーグ」の全7曲が収録されており、「アルマンド」は1ページ目からになります。

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