ブルグミュラーの「無邪気」をこれから弾く人へ、難易度についてや、弾き方のポイントを解説します!

また、右手の音符がいきなり細かくて、びっくり!音階があって、難しい!など、お悩みにもお答えします。

ブルグミュラー「25の練習曲」より第5番「無邪気」


■ 目次

難易度は?



ドイツの作曲家「ブルグミュラー」の有名な教本「ブルグミュラー25の練習曲」から第5曲目の「無邪気」は、「ブルグミュラー25の練習曲」全体からしたら、そこまで難しい部類ではありません。

ただ、16分音符の速い動きが繰り返し出て来て、音階も弾かなければならないという意味では、苦手な人や、まだまだこういうのは弾いたことないよ!って人にとっては難しい曲になると思います。

また、指遣いも少しひっかかってしまうことがあるかもしれません。

具体的に弾き方のコツを説明していくので、参考にしてみてくださいね!

弾き方のコツ

ブルグミュラー「25の練習曲第5番「無邪気」ヘ長調Op.100-5」ピアノ楽譜1
冒頭ですが、急に右手の音符が細かく、圧倒されてしまう人もいるかもしれません。しかも、指遣いも簡単ではないです。

まずは音符を4つずつ切って、確実に弾けるように練習してからレガートにつなげてみるという練習方法をとるのも一つのやり方になります。

また、右手が難しい分、左手は動きのないのばす音符になっています。これもブルグミュラーの配慮といわれています。なので、ここは左手の音は早々に覚えてしまって、右手のことだけを考えて弾けるようにしておくと、すんなりいきやすいですね!

また、弾く前に確認しておいてほしいのが、「ヘ長調」で書かれているということ。簡単に言うと、この曲は、ファで終わると自然に終わるんですね。そのため、「シ」にフラットがついています。

曲を弾きながら、「あ、シが出てきた。フラットだ。」とやっていると、結構大変だったりするので、右手でヘ長調の音階「ファソラシ♭ドレミファ」を弾いてみて、シのところで4の指が黒鍵にいく感覚を、一度手で感じてみると、意外と弾きやすくなったりしますよ!

もちろん、それでも「あ、シが出てきた。フラットだ。」をやってしまうのはまだまだしかたない部分もあるので、少しずつでも一発でシに♭をつけられるようにしていけたら良いですね!

また、指遣いに関しては、自分の中で間違いがちな番号を、鉛筆で○しておいたり、この曲とは別に、ハノンの練習曲などを自分でトレーニングとしてひたすら弾いてみるのも良いですね!

ブルグミュラー「25の練習曲第5番「無邪気」ヘ長調Op.100-5」ピアノ楽譜2
ここ(動画0:11〜)は、右手の8分音符が速くなりすぎないように、しっかりとテンポをキープしながら弾きましょう。

音は2つずつのまとまりになっていて、1つ目にアクセントをつけます。2つ目の音に関しては、「2つ目の音を弾こう!」として弾くと、だめなんですね。

1つ目のアクセントの時に鍵盤を深く押すようにして、その鍵盤を離す時の反動で2つ目を弾くようにします。そうするととてもメリハリがついて良い感じになります。このような形の動きは、他の曲でもよく出てくるので、一度できると楽ですよ!

ブルグミュラー「25の練習曲第5番「無邪気」ヘ長調Op.100-5」ピアノ楽譜3 ブルグミュラー「25の練習曲第5番「無邪気」ヘ長調Op.100-5」ピアノ楽譜4
(動画0:28〜)ここでは左手の音の動き(振り幅)は小さいですね。そしてピアノなので、そろそろとおとなしく弾くのが良いでしょう。

主役は右手なので、元気よく、スタッカート(切るところ)とスラー(つなげるところ)のメリハリをつけて、どんどん高くまでのぼっていきましょう!

クレッシェンドがついているので、後半からはどんどん強くしていきます。こういう時、どの曲の場合でもそうですが、自分の気持ちも盛り上げていくことも重要だったりします(笑)

ブルグミュラー「25の練習曲第5番「無邪気」ヘ長調Op.100-5」ピアノ楽譜5
(動画0:35〜)のぼりつめてから最後は降りて来て、もう一度16分音符のパッセージで上まであがって、終わります。

これはいつでも言えることですが、音階を弾く時には、まずは指をくぐらせる場所(指遣い)をしっかり指に覚えさせて、迷いなく弾けるようにすることです。それからなめらかに弾けるようにしていきましょう。

特にこの最後のところは、スラーがついているところを一息に弾ききるようにするとかっこ良いですね!

弾けると?

この曲が終わると、音階がたくさん出てくるようになってきます。次の曲「進歩」もその一つ。音階はどんな難しい曲を弾くにも必須のスキルなので、ここで少しでも慣れていくと良いですね!

まとめ

ドイツの作曲家「ブルグミュラー」の有名な練習曲集「ブルグミュラー25の練習曲」より第5番「無邪気」は、右手の速い動きをなめらかに一息に弾くのが難しい曲だと思います。

ただ、そういう箇所では左手がのばす音になっているので、思う存分右手の練習に集中することができます。この曲が弾けると、だいぶ音階や16分音符の速い動きにも慣れて来ると思うので、今後、もっと難しい曲を弾いていくに当たって、とっても役に立ちますよ!

ぜひ前向きに取り組んでみてください!



「無邪気」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1903年にペータース社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。「25の練習曲」全曲が収録されており、第5番「無邪気」は8ページになります。

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