ツェルニー50番:全曲の難易度一覧と共通する練習のコツを解説!
「ツェルニー30番」「ツェルニー40番」は馴染みがあると思いますが、ツェルニーの練習曲はその後「ツェルニー50番」へと続きます。

「ツェルニー50番」は高度な技術が必要になるだけでなく、演奏映えする美しい曲も多いので、曲の表現の練習にもなります。

今回は「ツェルニー50番」全曲の難易度を6段階に分けて紹介します。
※今回の難易度分けは私個人の感覚によるものになりますので、ご了承願います。

また全曲共通の練習のポイントも紹介します。

楽譜はこちらから購入できます。



全曲難易度一覧

レベル1★…ツェルニー50番導入

1番、8番、17番、45番

以上の4曲については、こちらの記事でも解説していますので、ご覧ください。
https://shirokuroneko.com/archives/14488.html

レベル2★★…これまで学習してきた曲で出てきた動きの応用

2番、3番、5番、14番、16番、21番、23番、25番、28番、42番、46番、47番

ツェルニー30番、ツェルニー40番、ブルグミュラー25番、ソナチネ集、ソナタ集など、ピアノ学習で広く使われている曲集に出てくる動きの応用という感じです。

これらの曲集がきちんと仕上がっていれば、練習でそれ程つまずくことは無いと思います。

レベル3★★★…まだいける?比較的楽しく弾ける曲

4番、6番、12番、13番、18番、22番、24番、29番、37番、41番、48番、50番

とはいえ「ツェルニー50番」自体、音大受験レベルなので簡単ではありません。特にこのあたりのレベルからさらに表現力が問われます。

レベル4★★★★…これまで学習してきた曲にはあまり出てこない動き

7番、9番、11番、15番、20番、26番、31番、33番、35番、36番、38番

こういう練習曲でないと多く出てこない動きをまとめた曲たちです。例えば同音連打や特殊な形アルペジオがでてきます。

同音連打の例(35番)

ツェルニー50番ピアノ楽譜1
特殊な形のアルペジオの例(36番)

ツェルニー50番ピアノ楽譜2

レベル5★★★★★…指の筋力と腕の脱力が鍵、さらなる難曲

27番、32番、40番、43番、44番、49番

指だけで弾いたり脱力ができていないと弾けません。逆に言えば、これが弾けるような筋力と脱力の仕方を身につければ、ショパンのエチュードやベートーヴェンのソナタ集もずっとスムーズに弾けるようになるはずです。

レベル6★★★★★★…これがインテンポで弾けるならどんな難曲も弾ける!

10番、19番、30番、34番、39番

ショパンのエチュードop.25-6やリストのパガニーニの練習曲など、いわゆる難曲がスラスラ弾けるレベルです。

以上の5曲については、こちらの記事でも解説していますので、ご覧ください。
https://shirokuroneko.com/archives/14584.html

「ツェルニー50番」練習のポイント

全曲に共通するポイントを3つ紹介します。今回は14番を例に解説します。

ツェルニー50番ピアノ楽譜3

指定のテンポに捉われない。

指定のテンポは四分音符144ですが、その8割の四分音符120でも曲の雰囲気を損なわず演奏できます。

ミスタッチもかなり減らせるので1つの目安として指定テンポの8割を目指してみてください。

力を抜くところを作る。

最初の左手の和音は、音を鳴らした後は鍵盤を強く押さえ続ける必要はないので、鍵盤を押さえたまま力を抜きます。

ツェルニー50番ピアノ楽譜4 (動画0:29~)

17小節目から27小節目まで変ロ長調に転調します。最初の力強い感じから一変し、柔らかい繊細な音が求められます。

右手の動きに一生懸命になってしまうと、この部分でも余計な力が入ってしまうので、予め楽譜に力を抜くところだということをメモしてもいいかと思います。

音色を追求しよう。

冒頭にも書いたように「ツェルニー50番」は表現の練習にもなります。

力強く聞こえる音色にするには、柔らかい音色にするには、どのようなタッチがいいのか、また体をどのように使えばいいのか。

他にもいろいろありますが、弾けることを目標にするだけでなく、是非音色も意識して練習してみてください。

おわりに、筆者の呟き

ピアノは指先だけ動かすのではなく、手首〜腕〜肩〜腹筋〜上半身、そして全身と、体全体を使います。

そしてどうやったら思う音色が出せるのか試行錯誤するために頭も使うし、耳も使うし…実は簡単な曲でも様々な点で集中する必要があるのでピアノって疲れるんです。

小さいお子さんの演奏を聴いていても、指先だけで弾いている子と体全体を使って弾いている子とでは表現の幅が違います。

「ツェルニー50番」に挑戦する時点でこれまで数多くの曲を弾いてきていると思います。

1番から順番に挑戦するのもよし。

苦手な動きの練習曲に挑戦するのもよし。

得意な動きの曲を選んで試験を受けてもよし。

指の動きだけでなく、表現も意識して、またご自身の状況に合わせて「ツェルニー50番」を楽しんでいただければ幸いです。


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  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1948年にクルチ社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。

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