「たしかなこと」は2005年に発売された小田和正のシングルです。明治安田生命のCMで聞いたことがある方も多いと思います。また様々なアーティストにカバーされているほど人気な曲でもあります。今回は数ある「たしかなこと」のアレンジの中でも技術的にレベルが高く、また演奏映えもする「王様のピアノ」シリーズの楽譜で紹介します。

■ 目次

「王様のピアノ」シリーズとは?

クラシックだけでなく、ジャズ、ディズニー、ジブリ、その他映画の音楽などを上級アレンジした曲集です。パッと見てどこがメロディーなんだろうと思ってしまうほど全体的に音が多く、装飾音や転調も多いです。2018年11月現在29もの楽譜が出版されており、連弾や初級・中級者向けのアレンジも出版されています。

「たしかなこと」はラブ・バラードに入っています。(前はウェディングになっていたのですが、改訂され現在はラブ・バラードになっています。)

楽譜はこちらから購入できます。



「たしかなこと」はどんな曲?難易度は?

演奏はこちら、手の動きが分かりやすいです。全音ピアノピースと書いてありますが、王様のピアノと同じものです。

こちらは最初の1ページ半ぐらい楽譜が載っている動画です。途中で終わってしまうのですが、楽譜の様子を見たい方はこちらをどうぞ。

難易度はピアノの教本でいうとツェルニー40番ぐらいでしょう。全体的にシンコペーションのリズムが占めているので、譜読みに時間がかかります。また右手がメロディーと和音の両方を担っていたり、左手の手首を柔らかく動かせないと余計な力がかかってしまったりと弾くだけで大変!と感じる方もいると思います。

弾き方のポイント

「たしかなこと」の歌をまず聴いてください!

この曲を弾きたい!と思った方のほとんどは歌を知っている方だと思うのですが、もし歌詞を知らないようでしたら一度聴きましょう。

王様のピアノシリーズのアレンジは大切な歌詞のところや盛り上げるところにアクセントやテヌートがついています。「記号がついているからそうした」という演奏ではなく、歌詞の意味や言葉の重みを理解すると自然とアクセントやテヌートがつけられるようになり、自然な演奏につながります。


メロディーを弾いてみよう

このアレンジは右手の一番上の音がメロディーになります。和音になっているところが多いのですが、まずは一番上の音だけを弾いてみましょう。

この時にリズムに気を付けてください。タイが小節をまたいでつながっていたり、付点のリズムが多いので間違えることがあります。私もピアノの音源を聴いてやっと気が付いた小節がありました(汗)

メロディーが弾けるようになったら今度は残りの右手の音もつけて練習しましょう。

左手を柔らかく使おう

左手の移動が多いのが特徴でもあるこの曲は左手首を柔らかく使うことがポイントになります。イメージとしては円を描くような感じで手首を動かすと弾きやすいです。

写真で見るとこんな感じになります。


また楽譜が載っている動画1:09に映っている2小節目の動きですが、
1拍目の低いミ♭と3拍目の低いファの音はポン♪と跳ねるような動きで弾くと次の音に移動しやすいです。また無駄な力が入りにくくなります。

両手で合わせるときは少しずつ

今日は最初の1ページを頑張るぞ!とページで区切る方が多いと思いますが、この曲の場合は複縦線で区切ることをオススメします。

複縦線はこのような2重線で曲の中の区切りなどでよく用いられます。


厳密にいうと複縦線の1拍前からフレーズが始まるところもあるので、複縦線でピタッと練習を止めるのではなく、あくまで目安として練習しましょう。

まとめ

①「たしかなこと」を聴こう!
②メロディーだけ弾けるようになろう!
③左手は円を描くように動かそう。
④複縦線を目安に区切って練習しよう。


音符の数が多く、練習の時間もかかるのでちょっと根気がいりますが、その分弾けたときの達成感が気持ちがいいと思います。

小田和正が好きな方、ちょっとレベルの高い曲に挑戦したい方、ぜひこの曲のよさを味わいながら弾いてみてください♪



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