皆さん、ゲームは好きですか?最近ドラゴンクエストが映画化されて話題になっていますね!
人気のゲームの音楽はサウンドトラックCDになるほど親しまれています。
一方クラシックとなるとお堅い、真面目なイメージが多いと思いますが、実はそんなことありません!
今回はゲーム音楽として使われていても違和感がないクラシックピアノ曲を5曲+おまけ1曲を紹介します。
こちらで調べた限り、今のところゲーム音楽として使われてはいない曲たちです!
■ 目次
ツェルニー30番修了程度〜ツェルニー40番前半程度の曲
①ベートーベン「ピアノソナタ第8番『悲愴』第1楽章」
ラスボスとの戦いという感じでしょうか。
この曲は当時ツェルニー40番の学習に入る前に友人が発表会で弾いていたので、このレベルにしました。
1798年にベートーベンに作曲されたこの曲はテンポの遅い重厚感ある前奏から始まります。(動画0:00~1:25)
その後、疾走感のある提示部が流れます。(動画1:26~)ここが一番かっこいいところですね!
悲愴の弾き方のポイントについてはこちらの記事にまとまっていますので、参考にしてみてください。
https://shirokuroneko.com/archives/3411.html
ちなみに第2楽章は某ボートレースのCMで現在使われています!
②バルトーク「ミクロコスモス第6巻より153『ブルガリアのリズムによる6つの舞曲第6曲』」
(7:05から再生されます)ボスと言うよりは通常戦闘という感じですかね?
民謡をモチーフにした作品を多く作曲した近現代の作曲家バルトーク。近現代と聞くと変な和音、変なリズム、聞きなれない又は耳障りな和音のイメージがある方もいるかもしれません。
この曲は3拍子+3拍子+2拍子という珍しいリズムですが、一度聴くと頭から離れない中毒性があり、リズムが取りやすい曲です。
また和音も普段聞きなれている長3和音(ドミソ、ソシレ等の明るい和音)が多く、かっこいい曲なので、近現代の曲の中でもかなり聞きやすいです。
この曲はツェルニー30番修了程度でもリズムに乗れればとりあえずは通して弾けます。
ツェルニー40番修了程度〜ツェルニー50番前半程度の曲
③チャイコフスキー「四季―12の性格的描写より9月『狩りの歌』」
これから冒険だ!とでも言いそうな軽快な曲です。
1月から12月のチャイコフスキーの祖国ロシアの自然や人々の生活を表現した曲集です。
6月の「舟歌」、11月の「トロイカ」はよくピアノの発表会で選ばれますが、9月はオクターブや和音が多くこの2曲より難しいため、なかなかピアノ学習者には選ばれていません。
1、2小節目の右手の音はパパーン!と弾ける音で弾けるといいでしょう。fで弾くだけでなく矢印を付けた音を伸ばしている時に次の16分音符の準備をします。
矢印の所で少し「ウッ」とお腹に力を入れ緊張感を持つと16分音符がはっきりします。
またスラーでつながっている音もしっかり歌いましょう。
聞こえてくる音はターーータタターですが、ターー(ア)タタターと拍の頭を感じるだけでも伸ばしている音に躍動感が生まれます。
④シューマン「8つのノヴェレッテンより第1番」
私が好きな曲です。ロベルト・シューマンによって1838年に作曲されました。
ノベレッテ(ノヴェレッテン)は「Novelletten」と書き、短編小説のことを指します。シューマンは読書が好きで、文学的な要素を音楽に反映させています。
初めて聞いた時は主人公の騎士が大軍を引き連れて魔王を倒しに行進する感じがしました。
ダン!ダン!ダン!と勇ましい和音や3連符で織りなす迫力のある感じ(動画0:00~0:41)と
途中のスラーのなめらかな音色と優雅な感じ(動画0:42~1:53)との対比の面白さが味わえます。約1分ごとに雰囲気がガラッと変わります!
またどんどん転調するのに曲としてまとまっているシューマンの作曲技法の素晴らしさも味わえる曲です。
ツェルニー50番後半程度の曲
⑤ツェルニー「50番練習より50番」
ピアノを学習されている方のほとんどが知っているツェルニーの練習曲より選びました。
連続攻撃がえげつないボスの曲という感じでしょうか。ツェルニー30番や40番にはない迫力のある曲です。
この曲集の最後の曲ですが、1番難しいというわけではありません。右手のアルペジオ、左手のオクターブの練習になるのですが、それほど特殊な動きをしているわけでもないので、ツェルニー50番の中では中間ぐらいです。
ツェルニー50番修了以上
最後に筆者は弾けませんが今回のテーマに合うオススメの曲を紹介します。☆リスト「超絶技巧練習曲より第4曲『マゼッパ』」
筆者は手がそんなに大きくないので0.1倍速でやっと弾けるかどうかという感じです。
手の移動が激しすぎてミスタッチ無しで弾くには相当な集中力と技術が必要です。
またリストは手が大きかったこともあり、手をオクターブ広げたまま弾くところが多いです。
あとがき
いかがでしたでしょうか?ピアノを習っている方でも知らない曲があったと思います。
迫力のある音が多い曲ばかりなので、どうしても和音をつかむことが多くなるのですが、挑戦する価値はあると思います。
「発表会でかっこいい曲が弾きたい!」とリクエストされたら、今回紹介した曲に是非挑戦してみてください。