大人になってからピアノを始めたり、昔は弾いていたから久々に弾こうかなという人は多いと思います。
そこで何を練習すればいいか迷っている人は多いと思います。

私もその1人で、幼いころにやっていたピアノを久々に再開しました。
バイエル程度の曲なら弾けるけれど、その次のブルグミュラー25の練習曲で少し躓いたことがあります。

そこで25の練習曲の中で、一度は聞いたことがあるであろう『アラベスク』を弾くことを目標に定めました。
ここでは「アラベスクを格好良く弾いてみたい!」という人に向けて、私が実際に行った弾き方を紹介します!

■ 目次

ブルグミュラー25の練習曲『アラベスク』の難易度って?


まず練習する前に、『アラベスク』という曲について学んでみました。
曲のことを知れば愛着が湧きますし、他の人に「それってどんな曲なの?」と聞かれた時にスラスラ答えられたら格好いいと思ったからです。

ブルグミュラー25の練習曲は、一般的にバイエルの次に練習するものだと言われています。
基礎の基礎であるバイエルの次に挑むものでありますが、難易度自体はバイエルの終盤とそれほど差はないです。

では何が違うのかと言えば「曲に題名がついている」ことが大きな違いです。
題名がついていることでそれがどのような曲なのかが示されていて、より感情移入が出来るのです。
そこから更に、バイエルとは違った感情表現が求められるのが最大の特徴なのです!

『アラベスク』は25の練習曲の2番目に当たる曲です。
2番目ということでブルグミュラーの中でも難易度は低めですね。

曲名は「アラビア風の」という意味で、伝統的な模様を表しています。
実際に模様のように繰り返されるメロディが特徴的ですね。
その模様を格好良く弾きこなせるようになっちゃいましょう!

「両手で楽しむこと」を意識してみよう



『アラベスク』に挑戦しようとしている人は、その前まではやはりバイエルに挑戦していた方が多いのではないでしょうか。
バイエルでも後半では両手を使いますが、『アラベスク』のように「両手を使ってきちんと楽曲を弾く」となるとかなりレベルが上がった感じがしますよね。

でもそれに怖気づかずに、楽しむことを優先してみましょう。
今ピアノの練習をやっている人は「もっと難しい曲に挑戦してみたい」とか「好きな曲を弾いてみたい」と考えていると思います。
『アラベスク』はそれに近づくための第一歩です。

幸い『アラベスク』は両方の手で同時に難しいことをする必要はありません。
大変な16分音符のパートでも、もう片方の手は複雑な動作をしなくても大丈夫です。

ですが、片手に集中しすぎてもよくありません。
メロディの反対に当たるパートも曲の大切な要素で、それを上手く弾くことでより曲を感情的に表現出来ます。

最初は片方の手の動きにいっぱいいっぱいになってしまいますが、練習を重ねていけばきっと上手く弾けるようになりますよ。

みんながつまづく!16分音符の練習法


『アラベスク』といえば何度も繰り返さえる「ラシドシラ」というフレーズです。
この部分は印象的ながら上手く弾くことはなかなか難しいです!

どうしても手が滑ったり、変なふうにズレてしまったりしてしまいがちです。
私もこの部分が一番難しかったです。

弾けなくてイライラしてしまう事もありました。
でも「絶対に格好良く弾けるようになるぞ!」と思えばがんばれました。

また、ただガムシャラに頑張るのではなく具体的な上達方法も考えました。
そのために使った方法を紹介します。

このパートを上手に弾くための練習では、まずテンポを保つことを意識しましょう!
メトロノームがあればそれを使って練習するのが良いです。

次に手に力を入れすぎないことを意識しましょう。
難しい部分を弾く時はついつい緊張してしまいますよね。
だけどここは敢えて、手首に力を入れずに気楽に弾いてみましょう。

練習の最初の段階では、アクセントを意識しすぎないことも大切です。
最初はテンポ良く弾くことが大切です。

感情表現は、曲が上手く弾けるようになったらより追求してみましょう。
まずは曲を一通り弾けるようになることが大切です。

また、このフレーズは左手のパートにも出てきます。
右手で弾くより難しいですが、同じようにしっかり練習していけば必ず弾けるようになりますよ!

安定感のある左手の和音の弾き方


左手のパートでもう一つ忘れてはいけないのが、和音を弾く部分です。
この部分は曲の土台になる部分なのでしっかり弾けるようになりたいですね。

コツはやはりリズムをしっかり意識することです。
音を刻むように弾くと上手くいきますよ。

最初は焦らずにゆっくり弾いてみることも大切です。

こちらの動画を参考にしてみてください。


また、和音の上に短い線のような記号が書かれていますがこれは「スタッカーティシモ」という音楽記号になります。
意味は「非常に短く切るスタッカート」というものになります。
スタッカートが「音をニ分の一の長さで弾く」という意味で、スタッカーティシモが「四分の一の長さで弾く」という意味になります。

ブルグミュラー「25の練習曲第2番「アラベスク」イ短調Op.100-2」ピアノ楽譜
どういうことかというと、音をはっきりと弾ませるように弾けばいいのです。
跳ねるようなテンポの曲なので、伴奏もそのように弾けばいいということですね。

上手く弾くコツは手首のスナップをきかせることです。
力を入れすぎず、かといって緩すぎない最適な力の込め具合を研究してみましょう。

まとめ

1.まずは曲の難易度や意味を知って感情移入しやすくする
2.「両手で楽しむこと」を意識する
3.大切なパートである左右の16分音符を練習する
4.和音を刻むことを意識する

こうやって『アラベスク』を練習するのがオススメです。

最初は難しいかもしれませんが、練習していけば必ずブルグミュラー25の練習曲『アラベスク』が弾けるようになりますよ。

これをきっかけに、他のブルグミュラー25の練習曲に触れるのも良いですね!



「アラベスク」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1852年にショット・ミュージック社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。「25の練習曲」全曲が収録されており、第2曲「アラベスク」は3ページ目からになります。
  • Mutopia Project(楽譜リンク
    最近整形されたきれいなパブリックドメインの楽譜です。「アラベスク」1曲が収録されています。

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