優しくゆったりとしたメロディで、多くの人が聞いたことがあるだろうドヴォルザークの「ユーモレスク」。
聞いたことがあるからこそ是非挑戦してみたいですよね!
私は大人になってからピアノを再開したのですが、この曲に挑戦したことはありませんでした。
せっかくなので今からでもチャレンジしたいと思い、色々調べてみることにしました。
ここでは私の調べたドヴォルザーク「ユーモレスク」の難易度とその弾き方のお話をしようと思います。
この曲をさらっと弾けたなら多くの人が「おおっ」と目を見張ると思います。
この曲自体についても知らないことがたくさんあったので、とても勉強になりました。
是非「ユーモレスク」について知識を深めて、素敵に弾いてみましょう!
そもそもドヴォルザークの「ユーモレスク」ってどんな曲なの?
私達がよく知っているこちらの「ユーモレスク」は、実は「8つのユーモレスク」という作品の一部でした。
タイトルの通り8つの楽曲から構成されています。
一般的に「ユーモレスク」として知られているのは、変ト長調の第7曲です。
曲が発表された当初もこの第7曲が一番人気であり様々な編曲やアレンジがなされました。
「ユーモレスク」という言葉自体は「奇想曲」に意味が近いそうです。
気まぐれな曲調が特徴的なので分かりやすいですね。
この曲は、歌詞をつけて歌曲にアレンジされたこともあります。
その歌詞も明るいものや悲しいものなど、様々だったそうです。
聞く人や演奏する人によって解釈が変わるのもこの曲の特徴ですね。
私はこの曲を明るく楽しい曲だと思っています。
ですが人によっては、しっとりとした悲しい曲だと思うかもしれません。
実際に演奏する人も、自分なりの解釈を見つけてそれを目指して演奏してみて下さい。
「ユーモレスク」の難易度は?
「ユーモレスク」の難易度自体は大人から子供まで弾けるものだと考えられています。簡単にアレンジされている楽譜も多いので、とっかかりは難しくないでしょう。
難易度の基準とされるものと比較すると「ブルグミュラーより難しい」「ソナチネより簡単」とされています。
曲のテンポはゆっくりだし、聞いたこともあると思うのでイメージしやすいですしね。
ただこの曲には分かりやすい詰まりポイントが存在します。
それは「楽譜を読むのが大変」という点と、「転調パートにコツがいる」というものです。
実際私もこの2つにとても苦労しています。
特に転調パートに関しては1日2日で改善されるものではありません。
それでイライラしたことも挫けそうになったこともあります。
ですが練習を続ければ絶対に成果は出てきます!
「ユーモレスク」のような親しみやすい曲で転調のコツを掴めば、他の曲にも役立ちます。
是非マスターしてみましょう!
怖がらなくても大丈夫!譜面を読むコツ
「ユーモレスク」の楽譜を初めて見た時、人によってはかなり驚いたかもしれません。
だってフラットが6つもついていますからね。私も最初はびっくりしました。
この曲は変ト長調の曲なのでフラットが6つもついているんです。
動画(01:22~)
更に途中で転調したら、そこにはシャープが3つも。
こっちもびっくりして身構えちゃいますよね。
でも大丈夫、慣れればきちんと楽譜は読めます!
とはいっても、そうそう慣れるものでもありません。
まずフラットが6つある他の曲を知ることで、難しいイメージを減らしましょう。
その曲はずばり「猫ふんじゃった」です。
楽譜を見ないで弾ける人も多いと思うこの曲、それと同じと知ればぐっと親しみやすくなりますね。
また、楽譜に直接書き込みをして何がどの音なのかを分かりやすくするという手もあります。
ただしこれはやりすぎると、書き込みなしで楽譜が読めなくなってしまうので注意が必要です。
慣れるまでの応急処置のような感じでやりましょう。
一番のコツはやはり何度も練習して楽譜を覚えることです。
最初はいちいち楽譜を確認しながらやることになり「やってられない!」と思ってしまうかもしれません。
ですが練習を重ねていけば、きっとスラスラ弾けるようになります!
中盤の転調パートを上手く弾いてみよう!
「ユーモレスク」最大の難所は中盤の転調だと私は考えています。そしてここは最大の見せ場だとも思っています。
ここを上手に弾きこなすことが出来たらとても格好いいです!
この転調パートの何が難しいかといえば、オクターブだと思います。
手をいきなり大きく開くのはとても難しいですよね。
私のように大人になってから再開した人の場合は、特に手が開かなくて焦ったのではないでしょうか。
子供の時より手は大きくなったけど、指や手の筋肉は硬くなってしまったのを実感してしまい悲しくなりました。
そこで行ったのがストレッチです。
気が向いた時に、指を広げたり反らすようにしたんです。
お風呂に入って血行がよくなっている時なんかが特に効果的です。
また「ユーモレスク」ならば、オクターブのうち片方の音に集中してしまうのもいいかもしれません。
曲として両方の音が半端になるより、片方だけでもしっかり響かせたほうがいいと思います。
でも一番の目標は、両方の音をしっかり響かすことです!
まとめ
1.「ユーモレスク」は変ト長調で人によって感じ方が変わる2.「ユーモレスク」は難しい部分はあるけど誰でも楽しめる曲
3.最初はビックリするけど楽譜はちゃんと読める!
4.転調を上手く弾くために手を柔らかくしよう
コツを掴めば「ユーモレスク」は必ず弾けるようになります。
最初は躓いてしまう部分も多いと思いますが、この曲が弾けるようになればとっても楽しいです。
他のドヴォルザークの曲にも是非挑戦していけたらもっと楽しいですね!
「ユーモレスク」の無料楽譜
- IMSLP(楽譜リンク)
1955年にチェコスロバキア国立文学音楽美術出版社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。「8つのユーモレスク」全曲が収録されており、第7曲は21ページからになります。