フルートの音って、可愛らしくてきれいですよね。特に、優しく響き渡る高音は聞いていてうっとりします。
でも、自分で芯のある透き通った高音を出すのって、はじめは難しいですよね。音がかすれたり、他の音と混じったなんともいえない音しか出なかったりして悩むことも多いのではないでしょうか。私もはじめはそうでした。
でも、いくつかのコツをつかめば意外と楽に出ることも分かりました。この記事ではそんなコツをお伝えしていきます。
■ 目次
なぜ聞き心地よい高音が出せないのだろう?
フルートの高音がきれいに出ない原因として、以下のようなことが考えられます。唇の形がよくない
勢いのある高音を出そうとリッププレートに強く唇をつけたり、口に力が入りすぎたりしていると、かすれた音の原因になることがあります。力を入れて吹くと、音自体もきつく聞こえてしまいます。口の中を閉じている
唇の形に気を配るあまり、口の中が閉じている方はいませんか?私が合唱をしているときも言われたのですが、いい音を出すには口の中や喉で響かせることが大切です。肺活量が足りず、吸った息を効率よく音に出来ない
フルートは吸った息の半分は捨てると言われるほど演奏時に肺活量の必要な楽器です。たくさん息を吸うことができても、吐く息をしっかり音として鳴らすことができなければ息だけがもれてしまいます。のちほど説明しますが、高音では特に息のコントロールが必要となってきます。
フルートの高音域をきれいに出すためにやること5選
上に書いた原因をもとに、よりよい音を出すための方法をまとめてみました。
唇をリッププレートに当てる位置やアパチュア(唇の穴)を見直す
これは高音域に限った話ではありませんが、基本的には歌口(息を吹き込む穴)の反対側に三角形の曇りができていることが理想です。鏡を見ながら、全ての音がまんべんなく綺麗に出るような唇の位置や形、向きを探します。リッププレートに唇を強く当てすぎると、なんとなくキツイ音になってしまいます。
口の周りの力を抜いて、細い息を素早く出すイメージをすると澄んだ音が出ますよ。
口の中を広くする
口の中を広くする理由は、響きがある音を出すためです。口の中に卵が一つ入っていることをイメージしながら空間を作ります。さらに、喉を開けたまま口先だけをしぼませて速く息を出します。
口の中で音を響かせることを意識すると、芯のある高音を出すことができます。
息の使い方を練習する
フルートでいい音を出すには、肺活量があることに加え、吸った息の勢いや息を無駄なく楽器に吹き込むスキルが必要です。多くの息を吸うためには、息を極限まで「吐く」ことを意識するとよいでしょう。このとき、おへその下のあたりから息を押し出すイメージをするとしっかり吐くことができます。そしてお腹を膨らませて息を吸います。
息の勢いも、音程を吹き分けることには大切なポイント。高音を出すには、息のスピードを速くします。スイカのタネを「ピュッ」と遠くに飛ばすイメージです。
ちなみに、低音を出すには、スピードは遅く温かい息を出すようにします。
呼吸法をマスターした後に大切なのは、先ほど述べた口の形。息の通る穴が大きすぎると、速い息を出すのに大量の空気が必要になります。
口の穴を狭くすることで、息が少なくても勢いよく出すことができます。
高音域のロングトーンをする
高音域を強化したければ、高音域の練習をするのが1番ですよね。自分が出しやすい高音域の音を最小限の音量で伸ばせるようにトレーニングしてみるとよいです。メトロノームを使いながら、60設定で12拍、それができたら24拍、32拍と伸ばしていきましょう。短時間でも毎日練習することで音に安定感が出るようになり、確実に力がつきますよ。
こちらの動画では、運指を変えずに最低音のドの音から倍音を出したり、ソノリテの練習をしたりするのがよいと紹介されています。
私もこの練習をしていました。高音を吹くために息のスピードや向きをコントロールする練習としてかなり役立ちました。
フルートのプロに見てもらう
その他に、時間とお金に余裕があれば、数回でもよいのでフルートの先生に見てもらうのが1番の近道です。1人で練習するための情報はたくさんありますが、自分よりできる人に見てもらう方が解決策に早くたどり着くことができますし、変な癖がつくのを防ぐことができます。
まとめ
フルートの高音域がきれいに出ない原因は?
1.唇の形がよくない
2.口の中を閉じている
3.吸った息を効率よく音に出来ない
フルートの高音域をきれいに出すために
1.唇をリッププレートに当てる位置やアパチュア(唇の穴)を見直す
歌口(息を吹き込む穴)の反対側に三角形の曇りができるようにする。
2.口の中を広くする
口の中に卵が一つ入っていることをイメージしそこに音を響かせることを意識する
3.息の使い方を練習する
息を吐くときは、おへその下を押すようなイメージで。唇の穴は小さくし、そこにスピード感のある息を吹き込む。
4.高音域のロングトーンをする
高音域の音を最小限の音量で伸ばせるようにトレーニングする。また、倍音やソノリテの練習も取り入れる。
5.フルートのプロに見てもらう
悪い癖がつくのを予防する
高音域がきれいに出せるようになれば、それだけでテンションが上がるし、もっと演奏したい、もっと聞いてもらいたいと思えるようになります。
もちろん、演奏できる音域が広がることで曲のレパートリーが増え、フルートを演奏するのがもっと楽しくなりますよ。
ここに書いたことを元に、ぜひ練習してみてくださいね。