華やかな演奏が特徴の吹奏楽。木管楽器、金管楽器、打楽器から構成され、中学や高校、大学から社会人のサークルなど、様々な場所で演奏されています。吹奏楽コンクールなどはもちろん、式典でのファンファーレや、お祭りなどのイベントでも耳にする機会は多いですね。

吹奏楽部に入部して、楽器をしたい!そんな時に、どの楽器をするか決めている方もいれば、そうでない方もいると思います。楽器屋さんをのぞいても、たくさんの楽器がありすぎてどれか迷っちゃう、といったこともあるかもしれません。

ここでは、どの楽器にしようかな、どれも素敵だなと、ちょっと迷われている方のために、私の独断と偏見を盛り込んで、楽器の決め方についてご紹介させていただきます。

■ 目次

目立ちたいのか?縁の下の力持ちか?

楽曲において、主旋律(メロディ)を弾くことは、その曲の顔とも言える大事な役割です。皆が知っている曲や有名曲であればなおさら、吹いていて楽しいもの。

吹奏楽において、主旋律は低音以外の楽器で分担して吹くことが多いです。

クラリネットやフルート、トランペットやホルンなど様々な楽器がありますが、各パート、何らかの主旋律を吹くことがあります。ただ、パート内でも、ファースト、セカンド、サードのようにパート内でのハモリみたいなのはあるので、そのパートのファーストを担当すれば、主旋律を吹くことも多いかと思われます。

コーラス(部)などを想像すると良いかもしれません。高めの音域を担当するソプラノ・アルトパート(女声)は、メロディを歌うことが多いですが、低音域を担当するテナー・バリトンあたりの男声パートは、主旋律はほとんどなく、ハモリや低音を担当することが多いですね。

低音楽器のチューバやコントラバスなどはほとんど主旋律を弾くことはありません。そもそも、低音の部分をしっかり支えるのが役割なので、低い音でひたすら低音を吹き続ける、といった感じ。

しかーし、その魅力はもちろんありまして、低音楽器は一見地味に見えますが、楽曲のまさにベース(基礎・要)となる部分であり、その音はなくてはならない音です。ベースのない楽曲は腑抜けのように聞こえ、しまりがありません。そんな重要な役割を担う低音の世界は奥深く、知れば知る程好きになるはずです!

木管楽器?金管楽器?

クラリネットやフルート、ピッコロなどの木管楽器の特徴の一つは、その繊細さと言えるかもしれません。囁くような繊細な表現、息のコントロール一つで、表情豊かに音色を操ることができます。もちろん力強い音色も出せます。特にサックスなどは、繊細な音から、迫力ある音まで、その表現力は幅広いものです。

一方、金管楽器は、マウスピースと呼ばれる吹き口で唇を振動させて音を出します。特徴は、華麗な、元気はつらつ!な音だと思います。もちろん、繊細な表現もできますが、迫力のある、勢いのある感じは、金管楽器ならでは。

打楽器でいろいろしてみたい!

打楽器パートは、一曲の中で、いろいろな楽器を持ち替えたりと、曲中、なかなか忙しい役です。打楽器担当、と一口で言っても、ティンパニや大太鼓といった大きな楽器から、シロフォン(鉄琴のこと)、木琴など音程のしっかりしているもの、タンバリンやトライアングルなどのパーカッション的な楽器などなど、様々です。

曲に使われている打楽器の種類や、楽団の打楽器パートの人数によっては、かなり忙しく楽器をを持ち替える必要もあるかもしれません。でも、いろんな楽器に触れることができますし、ドラムなどをする機会があれば、将来、バンドのドラマーとして演奏することだって可能です。


指揮者をめざす

少し飛躍しているかもしれませんが、作編曲に興味を持つっていうのも楽しそうです。吹奏楽の楽譜は、それぞれのパートがすべて記載されているため、何ページにもわたる壮大な楽譜です。ハーモニーや、楽曲全体の雰囲気づくり、盛り上げ方など、指揮者は全体を把握し、その楽曲を作り上げます。音楽理論に興味があれば、理論を研究し、いきなり指揮者は無理でも、曲の全体像に興味を持つことは別の楽しみがあることと思います。

以上、かなり偏った私見ではありましたが、楽器選びの参考になれば幸いです。

因みに、私はチューバという低音楽器を中学生の吹奏楽部で担当していました。当時は、低音の魅力もわからず、言われるがままに吹いていましたが、いまとなっては、音楽の要である低音大好き人間になり、趣味でベースを弾いてみたり、といった感じです。

アンサンブルは、規模の大小はあれど、それぞれの楽器がそれぞれの役割を持って、調和することで、その作品を作り出せます。どの楽器にも、魅力があり、練習をすればするほど、楽器も応えてくれます。愛情たっぷりの思いが楽器に伝わり、それが音色となり、楽しい音楽ライフが皆様にも訪れますように♫


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