ランゲはロマン派時代に活躍したドイツの作曲家で、多くのピアノ作品を残しています。

この「荒野のバラ」という曲は「野ばら」というタイトルでも知られていて、発表会でよく弾かれている人気の曲です。

曲の長さは3分以内で、とても明るくて可愛らしいメロディー、最後に盛り上がって終わるところなど、ピアノを習っているお子さんの発表会にぴったりの曲なんです。

ペダルを使う人もいますが、使わなくても弾けるので、まだ足がつかないお子さんでも大丈夫ですよ。

今回は難易度と弾き方のポイントを簡潔にご紹介します♪

難易度は?


子供の頃毎年ピアノの発表会に出ていた私の経験上ですと、この曲は小学校3年生くらいの子がよく弾いていました。

難易度はブルグミュラー(25の練習曲)と同じくらいですが、ブルグミュラーの曲より長いので少し集中力が必要ですね。

発表会の曲決めの際、「ブルグミュラーの曲だと少し短いし物足りないかなぁ」という人に、ぜひ候補に入れていただきたい曲です♪


ちなみに「荒野のバラ」のバラとは、よく花束にされるあの赤いイメージのバラではなく、野原に咲いているような小さめの種類のバラのことなんですよ。


こんなお花です。可愛らしいですね。

なので豪華なバラのイメージではなく、「野原で風に揺られている可愛いお花」というイメージを持って演奏してみましょう♪

楽譜について

「荒野のバラ」が入っている楽譜をいくつかご紹介します!


こちらはランゲの曲が12曲収録されており、「のばら」というタイトルでこの曲も入っていますよ。

ランゲの曲は中級レベルで弾きやすく綺麗な曲ばかりなので、他の曲も弾いてみたくなった方におすすめです。


こちらはピアノ名曲集の定番の楽譜で、初級編、中級編、上級編と3冊シリーズになっています。

「荒野のバラ」は初級編に入っており、他にも「エリーゼのために」「トルコ行進曲」「クシコスポスト」「パッヘルベルのカノン」など名曲揃いです。


こちらはタイトル通り、ピアノの先生が選んだ発表会におすすめの曲集です。
さすが発表会で弾くと謳っているだけあって、明るくて聴きなじみの良い曲ばかりが入っています。

初級~中級レベルなので弾きやすく、ディズニーの曲も入っているので趣味で弾きたい方にもおすすめの1冊です。

弾き方のポイント

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜1 (動画0:34~)

まずはじめに、Andante(アンダンテ)「歩くような速さで」、cantabile(カンタービレ)「歌うように」という表記がありますね。

遅すぎず速すぎず、歌いやすい速度でという意味になります。
メトロノームのテンポ90前後くらいがちょうど良いでしょう。

冒頭は2小節ずつクレッシェンドとデクレッシェンドをつけますが、メロディーは4小節ずつを意識して優しく弾き始めます。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜2 (動画1:08~)

17小節目からはメロディーが左手に移るので、音量のバランスに気を付けましょう。

左手でメロディーを弾くというのは基本的には慣れていないため、適当に流してしまいがちです。

ここで急にテンポが遅くなったり速くなったりすることが多いので、初めのテンポからずれないように気を付けて下さいね。

ちなみにcantando(カンタンド)とは、cantabile(カンタービレ)と同じで「歌うように」という意味です。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜3 (動画1:25~)

25小節目からメロディーが右手に戻ります。
ここも音量のバランスとテンポに気を付けましょう。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜4 (動画1:41~)

32小節目の4拍目(アウフタクト)から、フラットがひとつ増えます。
ヘ長調から変ロ長調なりますね。

con anima(コンアニマ)とは「活気をもって」という意味です。
animaは元が「魂」という意味なので、「心を入れ替えて」のような意味にもなります。

今までは流れるような優しいメロディーでしたが、ここから少しイメージを変えて元気にはぎれ良く演奏しましょう。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜5 (動画1:58~)

41小節目からは、右手のスタッカートと左手のスラーを弾き分けるのがポイントです。

しかし右手は跳ねすぎると音を外してしまうので、上から叩くのではなく指の瞬発力で鍵盤の上を小さく跳ねるように弾いてみましょう。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜6 (動画2:24~)

53小節目からヘ長調に戻ります。
少し落ち着いて、初めの優しい雰囲気にしっかり戻りましょう。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜7 (動画2:53~)

67小節目から終結部(コーダ)に入っていきます。

右手は上昇、左手は下降しながらクレッシェンドをかけて、69小節目でフォルテになります。

そして右手が下降していくのに合わせてデクレッシェンドをかけて、74~75小節目で再び盛り上げてラストはフォルテッシモまで持っていき元気よく終わります。

ランゲ「子どもの世界からの声:12のやさしい演奏曲第3曲「野ばら」ヘ長調Op.78-3」ピアノ楽譜8 (動画3:07~)

ここが一番かっこいい聴かせどころですよね。

盛り上がっていくにつれてテンションをあげるので、テンポが速くならないように気を付けます。
メトロノームをかけて、一定のテンポで弾けるように練習しましょう!

ちなみに私は子供の頃、発表会でよく最後にかっこよく決めるところをいつも外していました(笑)

「終わりよければ全て良し」なんて言葉もあるくらいなので、最後にジャンっと決められれば弾いている方も聴いている方も気持ちいいでしょう♪

なのでこういう曲は、最後を百発百中で決められるように頑張りましょう!

まとめ

・ブルグミュラーでは少し物足りない、という人におすすめの発表会向けの曲♪
・荒野のバラは野原に咲く小さな花なので、優しく可愛らしい雰囲気で演奏する♪
・中間の転調する部分は雰囲気を変えて、曲全体にメリハリをつける♪
・最後の決めどころは絶対に外さないように♪


ブルグミュラーもそうですが、タイトルが付いている曲は表現力も必要になってきます。

初級レベルから中級レベルの第1歩として、ぜひ挑戦してみて下さいね!



「荒野のバラ」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。イクリプス社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。

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