トルコ行進曲といえば、ベートーベンとモーツァルトの曲が有名ですね。
今回は、私の独断と偏見でモーツァルトのトルコ行進曲を取り上げたいと思います。

皆さんはこのモーツァルトのトルコ行進曲をどこで知りましたか?

私の場合、この曲は私の頭の中で、もっぱら小学生だった頃の掃除の時間に流れる曲だったという頑固な⁈刷り込みがされている曲だったりもします(笑)
最初の冒頭部分を聴くと何故か手に雑巾もって移動したくなるような気持ちに!?なるとかならないとか?!
なんだか好きか嫌いかの判断の前にすっかり馴染んじゃっている私がいました(^^;)

もしかして、これを読んでくれてるアナタは、
よく知ってるけど、実はハードル高い曲なんじゃないかとか、
弾き方のコツを知ってないとダメなんじゃないかと思っている人ですか?
それは多分大丈夫。
自称ものぐさピアニストの私(笑)からとっておきの練習方法をお伝えしていきますね。

■ 目次

本当の名前は??

モーツァルトのトルコ行進曲は、「トルコ行進曲」という題名でとても有名な人気のある曲になってしまったので、この題名だけがついた曲だと思っている人も多いかと思います。でも実はちょっと違うんです。

正式名称は、、、
「ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331」の第3楽章になります。曲の冒頭部分に「トルコ風ロンド」と書かれていたところからトルコ行進曲と呼ばれるようになったそうです。コンサートでも他の楽章を弾かずにこの曲を単独で演奏されることの方が多いんじゃないかと思います♪

モーツァルト「トルコ行進曲」の難易度は?

全音ピアノピースの難易度ではBランクに位置付けされています。
Bだと簡単な方?なのかなと思いますよね。私の主観では楽譜を見て弾くことは比較的容易かなとは思います。この曲のカギは両手ともオクターブで弾くことに慣れているか慣れてないかで弾きやすいか弾きにくいかの運命が分かれる気がしますね。

※オクターブの奏法に慣れていない方はハノンピアノ教本の51番(音楽之友社の場合は「オクターヴのパッセージの為の予備練習」の表題あり)を予備で練習してからトルコ行進曲に挑まれるとよいかもしれません。

思わず指に力が入って弾いてしまいそうな曲100選の中に選ばれそう(^^;)


それは一体どういうことなのでしょうか?

まあ、この曲に限らず言えることですが、聴いた時の感じが「元気!パワフル!めっちゃ弾きまくっている!」
という系の曲を聴くと人間というのは不思議なもので、ピアノを弾く時もなんだかそーなのかな?とついつい気合いを入れて、指に力が入る人が多いように思います。
(あくまでも私の個人的統計によりますが(^^;))

トルコ行進曲でいうと例えばちょうどこの部分になりますね。(25小節目~32小節目 下の動画、0:45~
両手ともにオクターブを多用してます。

モーツァルト「ピアノソナタ第11番イ長調K.331第3楽章「トルコ行進曲」」ピアノ楽譜1 モーツァルト「ピアノソナタ第11番イ長調K.331第3楽章「トルコ行進曲」」ピアノ楽譜2
 
でも、例えばこの下の動画みてくださいね!

楽そうに弾いてるようにみえませんか?
そーなんです。
これが、巷でよくいわれている脱力できてるかって話になるんですね。

本当にできてるか分からない人は、ピアノの先生にレッスンを受けた方がよいと思いますが、分かりやすいポイントとして親指にチカラが入りすぎていないかという点になります。

オクターブで音を掴む時は、
① まず、手のひらの中央の部分を下から持ち上げるように軽く力を入れてその筋肉の使い方をキープしておいて、、、
※この感覚を先に入れておくことで、次の②の段階で手がしっかりとオクターブを弾きやすいように保つことができます。
② 次に同時に親指、小指を外側に向ける力を使って他の指を拡げる
③ で、弾いてみる!

今回のこの部分に関してはフォルテ表記がありますが、最初はフォルテを意識せずに普通か小さめにゆっくりめに弾いてみましょう。慣れたら少しずつテンポをあげてみてください。
この際にもう一つ注意点。
手首は無駄な動きはしないけど、常にやわらかく保っていること。
これは文章では説明しにくい部分ではありますが、前出のハノンピアノ教本の51番でじっくりトレーニングをするとよいかと思われます。

あと、そうそう89小節目から96小節目の右手の部分(上の動画2:38~2:52)は、オクターブを同時ではなく分散して弾きますが、この部分こそ親指に負担をかけないようにしてみてくださいね!
                     
モーツァルト「ピアノソナタ第11番イ長調K.331第3楽章「トルコ行進曲」」ピアノ楽譜3

まとめ

1,オクターブ奏法に慣れてから挑戦してみるべし。
2,指に力が入りそうになっている曲想が実は曲者(くせもの)
3,脱力を意識してみよう

今回はオクターブの部分に注力してお伝えしましたが、事前準備、思考、実際に弾く時の体感に意識を向けてみることは非常に大事なことかなとは思います♪

これで、アナタらしいモーツァルトのトルコ行進曲を弾けるように近づけるようになるはずですよ!!!

アナタの弾くトルコ行進曲が素敵な演奏になりますように心から応援してますね♪



「トルコ行進曲(K.331第3楽章)」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    1893年にシャーマー社から出版されたパブリックドメインの楽譜です。K.331全楽章が収録されており、「トルコ行進曲」は13ページからになります。
  • Mutopia Project(楽譜リンク
    最近整形されたきれいなパブリックドメインの楽譜です。「トルコ行進曲」のみ収録されています。

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