音楽業界はCDが売れなくて大変だという話をよく聞きますよね。皆さんは最近CDを買いましたか?私が最後にCDを買ったのはいつだったかな…。何年も前だった気がします。

私の場合、CDを最後にレンタルしたのも2年くらい前だと思います。それは音楽を聴かなくなったからではなく、iTunes Storeで曲を購入するようになったり、ストリーミングサービスを利用し始めたりしたからです。

Amazon Musicなどのストリーミングサービスはスマートフォンからアプリを開き、聴きたい曲などを検索するとすぐに聴けるのでとても便利です。そして聴き放題なのでジャンルにこだわらず、少しでも気になったものは聴いてみるというように以前よりももっと気軽に音楽を楽しめるようになりました。

昔は新しい音楽を知るきっかけはTVやラジオ、雑誌、人からのオススメなどしかなかったと思いますが、現在はSNSも新しい音楽を知るきっかけになっています。

今回は私がSNSやTVをきっかけで好きになり、注目しているアーティストをご紹介したいと思います。

■ 目次

私が気になっている作曲家とアーティスト

私が紹介したい作曲家、アーティストはこちらです!

ニコライ・カプースチン


昔は演奏家や作曲家が自身の意見を発言する場所というのは音楽雑誌や音楽番組などの限られた場所しかなかったと思いますが、現在では多くの演奏家たちや音大生たちがSNSを活用し自分の意見を発信しています。

私はその人達のつぶやきをとても楽しく見ています。特にピアニストの方達のつぶやきは自分のピアノの練習にとても参考になることもありますし、音楽以外のことでも新しい発見があります。

私がカプースチンを知るきっかけとなったのは演奏家たちのSNSからでした。カプースチンの曲がカッコイイと何人もの人達が発信していて、動画も上がっていました。

最初はカプースチン?聴いたことない作曲家だなというくらいでしたが、何人もの人達が彼について書いているので、気になって自宅にある音楽辞典や音楽史の本を調べてみると名前がない…。

現代の作曲家だから載っていないのか、ジャズのジャンルなのか…それにしてもカッコイイ曲だなと思い色々とネットで調べてみると1937年にウクライナで生まれ現在も活躍中とのこと。年齢は82歳!

クラシックを勉強している人にはわかってもらえると思いますが、自分の勉強している作品の作曲家はたいてい亡くなっている場合が多く、自分と同じ今現在を生きているということはとても稀なことです。

カプースチンの最大の特徴はクラシックとジャズの融合です。彼のピアノ作品を色々聴いていると作品によってはプロコフィエフに似ていると感じる部分があるなど、他のクラシックの作曲家に似ているなと思う部分もありますが、音の響きはクラシックにはない音でジャズなんです。


どの曲もとにかくカッコイイです。彼自身がピアニストということもあってテクニック的にも難易度は高いです。リズムもとても面白いのですが、リズムに乗って弾くというのが難しそうだなと思いました。

すでに注目されている作曲家ですが、これからもっと弾かれる機会が多くなる作曲家だと私は思います。私もそのうち楽譜を手に入れて挑戦してみます!

MIKISARA

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MIKISARA(みきさら)はパーカッション(佐野幹仁)とキーボード(和久井沙良)のインストゥルメンタルユニットです。

彼らを知ったのもSNSでした。パーカッションを演奏している佐野さんが大学祭でおかしなパフォーマンスをしていると話題になっていて、私はその動画を見てぶっ飛んだことをしている人がいるもんだなと思いました。

その大学祭のパフォーマンスは自己主張の強さにまず圧倒されるのですが、人を巻き込んでいく力がすごくて最後にはその場にいた人を1つにしてしまうのです。

何だこの人は?すごいパワーを持っている人だなぁ。この人はきっと面白いことをするに違いないと思っていたら、MIKISARAという名前でCDを出していました。

このアルバムがとても素敵なんです!パーカッションとキーボードだけというのがまた面白い組み合わせですよね。

これまでパーカッションはメロディー楽器をリズムで支えるというものだと私は思っていたのですが見方が変わりました!パーカッションがメイン、キーボードがメインというのではなく、2つともがメインでどちらとも対等というところが良いなと思いました。

パーカッションは叩く楽器によって音の高さの違いが生まれ、音程がつくことはありますが基本的にメロディー楽器ではなく、リズムパートです。佐野さんの演奏を聴いて私が面白いと思ったのはリズムを刻んでいるだけでなくメロディーを演奏しているように聴こえるからです。

これはキーボードの和久井さんがパーカッションに合わせて音をつけていて、パーカッションの音を細かく拾っているからそのように聴こえるのだと思うのですが、もっとキーボードにメロディーを任せてリズムだけを刻むということもできたと思うのです。しかしそうはしなかった。

佐野さんにはリズムを刻むだけがパーカッションじゃなく、いろんな可能性を広げたいという気持ちがどこかにあるのではないかなと感じました。

キーボードの和久井さんは本当にすごいです!パーカッションの1つ1つのリズムの動きに音を当てはめているような演奏がとても素敵です。リズムが頻繁に変わるパーカッションに合わせて弾くのはかなり難しいと思うんですよね。それなのに2人のリズムや呼吸がぴったり!とても心地の良い演奏です。

このアルバムの中の曲は割とテンポが速いものが多く、リズムを変えながらどんどん進んで行くので1度落ちると中々元に戻ってこれないのではないかなと思います。このようなミスができない曲は躊躇していては良い演奏にならないので思い切りの良さが必要です。

和久井さんは元々リズム感がとても良い方なのだと思います。リズム感はとても大切で訓練すれば身につくのですが、やはり元々良いリズム感を持っている人には敵いません。

King Gnu

King Gnu(キングヌー)は説明不要なくらい流行っていますよね。

私がKing Gnuを知るきっかけになったのは深夜に放送されていたTVでした。TVをつけたまま別のことをしていて初めはちゃんと見ていなかったのですが、聴こえてきた音楽がとてもカッコ良かったので一瞬で心を奪われてTVの前に座って画面を見ながら聴いたことを覚えています。



2曲は全くタイプが違っていて、アルバムを聴いたときに驚きました。こんなにも違う曲と雰囲気を作り出せるなんて凄すぎです。

2人の声は全く違う声質なのにとてもうまく絡み合うのがとても不思議です。

このようなバンドの場合、たいていボーカルは1人で曲は違っても歌い方はどれもほぼ同じというのが普通ですが、King Gnuは違うんです。そこが彼らの強みの1つではないでしょうか。

2曲ともに共通していることは怪しげな音の運び方。音に違和感がすごくあるのだけど、不快とまではいかない感じ…。久しぶりに中毒性の強い音楽に出会いました。

現在放送中のドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」の主題歌として「白日」が使われています。



この3組の作曲家とアーティストには共通点があります。何だと思いますか?

それはクラシックを勉強しているということです。

ニコライ・カプースチンはモスクワ音楽院で音楽を学びました。MIKISARAは2人とも現在藝大在学中です。King Gnuは全員ではありませんが、2人が藝大出身です。

音楽には多くのジャンルがありますが、ジャズやロックなどよりクラシックの方が長い歴史があるのでクラシックからの影響を全く受けていないということはないでしょう。

クラシックは楽譜に書かれていることをちゃんと演奏するというのが大前提です。それだけでなく書かれていない部分にまで目を向けるという作業も必要です。

その作品はどのような時代に書かれたのか、作曲家はどのように演奏して欲しいと思っていたのかを考え、そして自分らしさもプラスして演奏するのがクラシックの特徴です。

クラシックは「考古学のようなものだ」とどなたかがTVで言っていらっしゃいましたが、確かにそうだなと思います。

クラシックは長い年月をかけて発展してきており、ピアノの場合、楽器の発達などによっても使われる音型や奏法がどんどん変わっています。また時代によって、作曲家によって特徴が全く違うので弾き方も少しずつ変える必要があります。

同じクラシックというジャンルの中であっても全く同じように弾けば良い訳ではないのです。

それぞれのジャンルによって音楽のスタイルはリズムに特徴があるなど違いがありますし、同じジャンルの曲であっても演奏方法は少しずつ違うのでしょうが、クラシックほどではないのかなと思います。

音大を出ているから、またはクラシックを学んだ人だけが基礎があって技術があるとは思いませんが、いろんな弾き方、考え方を学んで来ているということは強みになると思うのです。

技術や知識があると型にはまってしまう場合もありますが、逆に型がわかっているから技術と知識を使ってより自由になれるということもあるのではないでしょうか。

今回挙げた作曲家とアーティスト達に是非注目してみて下さい!

Amazon Music Unlimitedがおすすめ!

今回は私が気になっている作曲家やアーティストたちについて書いてきましたが、少しは興味を持って頂けたでしょうか?

彼らの作品をCDで聴こうと思うと購入するため、またはレンタルするためにCDショップに行ったり、もしなければインターネットで注文しないといけませんが、そのような面倒なことをしなくても彼らの曲はAmazon Music Unlimitedで聴くことができます。


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Apple Musicなどストリーミングサービスは他にもいくつかありますが、私はAmazon Music Unlimitedをおすすめします。

Apple Musicなどから比べるとAmazon Music Unlimitedは邦楽があまり充実していないと言われてきたようですが、現在はそんなに差はないと思います。
(Amazon Prime MusicとUnlimitedの違いなどについては以前書きましたので、そちらで確認して下さい。)

Amazon Music Unlimitedの独自のものとしては、アーティスト自身が作品を解説してくれる「SIDE by SIDE」というプレイリストがあります。その作品はどのような状況でできたのかなどをアーティスト自身が解説し、その後曲を聴かせるという流れになっています。

そのアーティストのファンにとってはとても嬉しいプレイリストですよね。この「SIDE by SIDE」は好評なのかもしれません。どんどんアーティストが増えています。

もうすでにプライム会員になっている方はAmazon Music Unlimitedが絶対おすすめです。プライム会員だと料金が割安になります。

Amazon Music Unlimitedはこれまで聴いて来たアーティストの曲はもちろん、ラジオや多くのプレイリストがあるので、聴いたことがなかったジャンルの曲も気軽に聴くことができます。登録を迷われているなら30日間は無料体験ができますので試してみてはいかがでしょうか。


まとめ

◆Amazon Music Unlimitedには他にはない「SIDE by SIDE」という独自のプレイリストがある
◆Amazon Music Unlimitedは邦楽に弱いと言われてきたが現在はあまり差がなくなっている



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