ピアノを弾く方には憧れでもあるショパンのエチュード。エチュードとはテクニックの向上を目的とした練習曲の事をいいます。

世の中には様々な練習曲があります。ハノンなどただただ繰り返し同じフレーズを練習する曲から易しい所ではブルグミュラーのように1つの曲に様々なテクニックを折り込んでいるというものまであげるとキリがありません。

その中でもショパンのエチュードはかなり難易度が高くなっています。練習曲ですが聞き栄えもするので演奏会や発表会でもよく選曲されるんですよね。まぁ、よほどの自信がないとエチュードは選曲しませんが…ぶっちゃけ私もしばらく弾かないとエチュードはかなりキツいです。

私は生徒さんの発表会の選曲なんかはたまに本人に選んでもらうことがあります。いろいろな曲を聞いて欲しいとか、どんな曲が好きか知りたいとかいろいろ目的はありますが、だいたいそういう時って自分の力量より難しい曲を選んできます。

今回はそういった方や独学で勉強されている方にも分かりやすく黒鍵のエチュードを効率よく練習していく方法を伝授していきたいと思います。

黒鍵のエチュードの難易度

ショパンのエチュード。有名な所では「op.10-3 別れの曲」「op.10-12 革命」などがあります。一般的な主観でだいたい黒鍵のエチュードの難易度は10点中9点といったところでしょうか。私の体感では「別れの曲」→「黒鍵のエチュード」→「革命」の順で難しくなっていくかなぁと思います。

黒鍵のエチュードはテンポが速い、調号が多いということからなんとなく難しいような気がしますが、逆に指がよく動く方にとっては若干楽な部類に入るかもしれません。だいたいツェルニー40番が弾ける方でしたら大丈夫だと思います。

いろいろな演奏を聞いてみよう!



まずはYouTubeなどで結構ですのでお気に入りの黒鍵のエチュードを見つけて下さい。ショパンは特に様々な曲の解釈があります。同じ楽譜を使っていても弾き手、指導者によって曲が全然違ってくるのです。なのでまずはいろんな方の演奏を聞いてみて下さい。ここで頭の中で音が鳴るくらい曲を覚えると後々楽になりますよ。

譜読みをする


楽譜を見た瞬間目に飛び込んでくるのはフラットが6個も!!!っていうところですよね。この曲は変ト長調です。
右手はほぼ、とゆうか1音を除いて全て黒鍵で演奏します。その唯一の右手の白鍵も主旋律ではなく内声なので主旋は全て黒鍵ということになりますよね!
黒鍵だけであのメロディーは本当にすごいです。(だから偉大な作曲家として後世に残っているのだと思いますが)

話を戻しますが発想を変えれば黒鍵ばっかりなんでフラット4つとかより私は譜読みはしやすかったです。

音の跳躍が激しいので指番号は必ず固定して決めて下さいね。
弾くたびに違う指になってしまうと絶対音を外します。

ひたすらゆっくり練習


テンポが速い曲ですがゆっくりゆっくり、ひたすらゆっくりテンポを落として練習が必要です。
黒鍵は幅が狭いのと、鍵盤が隣り合わせにひっついていないので感覚をつかむのに遅いテンポの練習は必須です。
速く弾きたい気持ちもよく分かります!
でも、ここで遅いテンポでの練習は上達への近道です。この曲で1番のポイントといっても過言ではないと思います。

ある程度弾ける人はいきなり両手で練習する方もいると思いますが、この曲は右手に気をとられがちになりますが、左手もとても素敵です。
コード進行を意識して左手だけの練習をしてみるといいと思います。リズムを作り出す部分でもありますので正確に弾けるといいですね。
テンポは徐々にあげていってください。

仕上げをしよう!

だいぶテンポを上げてしっかりと弾けるようになったら仕上げに入りましょう。
最初にあげた通り、自分のお気入りの黒鍵のエチュードになっているか。演奏を録音しながら確かめてみてください。案外、録音して聞いてみると弾きながら耳に入ってくる音は違ってくると思います。客観的に演奏を聞く事ができるのでオススメです。

あと、この曲は2/4拍子です。4/4拍子に聞こえるような弾き方になっていないでしょうか?そのような演奏になっていたら左手の練習不足かもしれません。リズムにのりきれていないのではないでしょうか。
ペダルも軽めに踏むというのもポイントです。

もし速くて弾きにくい部分はリズムを変奏して練習してみてください。
脱力が上手にできていないような弾き方をしているとこの手の曲は手を痛める可能性もあるので注意してくださいね。

まとめ

① 音楽をよく聞いて完成のイメージをわかせる。
② 運指は固定する。
③ テンポはゆっくりから練習する方が完成への近道。
④ 左手はすごく重要!片手ずつの練習でしっかりとしたリズム感を作り出せるように。

以上が黒鍵のエチュードを練習する際にオススメする弾き方です。

この曲を人前で演奏するときには「こんな速い曲も楽勝!」という顔で演奏できるぐらいに余裕をもって演奏できるとカッコイイですね。

もちろん曲を弾く前のウォーミングアップとして取り入れるのもかなり効果的です。
ぜひ他のエチュードにも挑戦してみてくださいね。


「黒鍵のエチュード」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1880年にボーテ&ボック社から出版された楽譜です。
  • Mutopia Project(楽譜リンク
    最近整形されたきれいな楽譜です。