ピアノを習い始めた方も独学の方も、ピアノの基礎練習となる教本はとても大切です。
レッスンでは先生が用意してくれることが多いですが、自分で好きなものを選ぶ場合もあります。
昔から使われている「バイエル」や「バーナム」は、今でも人気の教材です。
他にもピアノの教材、教則本はたくさんありますが「一体どれがいいのか分からない」という方が多いのではないでしょうか。
今回は人気のある定番のピアノ教材(特に子供向けのもの)を、難易度や進め方とともにご紹介します!
■ 目次
定番No.1!「バイエルピアノ教則本」
難易度: 初級~中級
バイエルはピアノの導入教材として、王道のピアノ教本です。
短い曲が106曲入っていて、はじめは右手から、次に左手も出てきて両手になります。
そしてだんだん曲も長くなり、強弱記号もたくさん付いて難しくなっていきます。
はじめは右手だけしか使わないので、左手のヘ音記号が読めるようになるのが遅くなるという理由で使わない先生もいます。
しかしとてもシンプルで分かりやすいので、独学の方でもさくさくと進められる教材です。
保育士の試験でも使われるので、資格取得のために練習する方も多いですね。
子供だと1冊弾き切るのにペースが速い子で約1年、ゆっくりペースなら2、3年かかります。
後半になると「ブルグミュラー25の練習曲」と同じくらいの難易度になるので、バイエルが半分くらい弾けるようになったらブルグミュラーに移るか併用しても良いと思います。
表現力重視!「バーナムピアノテクニック」
難易度: 初級
バーナムも昔からよく使われる王道のピアノ教本です。
導入~4巻までありますが、他にもバーナムシリーズとしてドリル形式など色々な種類があります。
「バーナムピアノテクニック」のシリーズは私も子供の頃使っていました。
特徴は1曲1曲に題名と棒人間のイラストが付いていて、とても子供心をくすぐる内容になっています。
例えば「スキップ」や「屈伸運動」など体の動きを音で表しているものが多く、子供でもすぐに想像ができます。
想像しながら弾くことで、自然とピアノの表現力が身に付くのです。
はじめの方から両手で弾いたりペダルを使ったりするので、早いうちにピアノの色々な奏法を学ぶこともできますね。
幼児は導入から、小学生や大人の初心者は2巻くらいから始めても良いと思います。
先生に人気!「バスティンピアノベーシックス」
難易度: 初級
ここ数年よく使われるようになったのがバスティンです。
バーナムと同様、色々なシリーズがありますがこちらの「ピアノベーシックシリーズ」が習い始めの方にはおすすめです。
「演奏を楽しむ」というコンセプトで作られているため、楽しげな曲が多く先生や子供からも人気のようです。
♯や♭などの調号も早い段階で出てくるので、色々な曲が弾けるようになりますね。
強弱記号や表現記号も、早い段階で覚えることができます。
このシリーズは1巻からこつこつと進めていくと、着実に演奏力が身に付いていくと思います。
童謡も出てくる!「みんなのオルガン・ピアノの本」
難易度: 初級~中級
こちらも先生や子供の人気が高いピアノ教本です。
昔からある教材ですが、新版では曲やイラストが増えて子供向けとしてとても充実した内容になっています。
「両手でスタート」「大きくて見やすい音符」「可愛いイラスト」が特徴です。
たまに童謡やクラシックの曲など知っている曲が出てくるので、子供にとっては嬉しいですね。
1巻~4巻まであり、4巻はブルグミュラーと同じくらいの難易度になります。
習い始めの方は4巻まで弾けるようになれば、ブルグミュラーやツェルニーの練習曲にスムーズに移行できると思います。
基礎練習に!「ハノンピアノ教本」
難易度: 中級~上級
基礎練習の定番といえばハノンです。
ハノンは曲ではなく指を動かすためのトレーニングになります。
スポーツでいうと、準備運動のようなものですね。
両手で、決まったパターンで、低音から高音まで上がって下がってくる…
番号が進むにつれてどんどん複雑な動きになっていくので、けっこう頭を使いますし弾いた後は計算問題をたくさん解いたあとのような感じになります(笑)
「ハノンはつまらない」と嫌う人が多いですが、準備運動として弾いてから他の練習している曲を弾くと、驚くほど指がスムーズに動くようになりますよ。
ピアノ演奏に必要な集中力と体力、指の滑らかな動きやテンポをキープする力を身に付けることができます。
一定のテンポで間違えずに弾ききるのは難しく、無理をすると手を痛めてしまう心配もあるため、骨格がしっかりしてくる8歳以上くらいで始めるのが良いかと思います。
練習曲といえば!「ツェルニー練習曲」
難易度: 初級~上級
ツェルニーの練習曲は、クラシックを学ぶうえで定番・王道の練習曲集です。
100番は初級、30番は中級、40番~60番は上級、と曲集によってレベルが分かれています。
1曲1曲タイトルはありませんが、「右手の練習」「左手の練習」「アルペジオの練習」「同音連打の練習」などテクニックごとの練習曲になっています。
「これはこういうテクニックを身に付けるための曲なんだな」というのがすごく分かりやすいです。
30番の曲集が最もよく使われていますが、30番が弾ければソナチネやソナタの曲に取りかかりやすくなるので、クラシック曲をしっかり学びたい方にオススメです。
ハノンと同様「つまらない」と言われがちですが…
明るくて楽しい曲や、メロディックな曲も出てくるので私は個人的に好きです。
50番や60番は上級者向けで、正直あまり使われていません。
30~40番が弾けるようになれば、だいぶテクニックが付くと思います。
まとめ
今回は定番のピアノ教材、教則本を紹介させていただきました。
ピアノ教材はたくさん種類があるので選ぶのは難しいですが、1冊だけに絞らなければいけないことはありません。
できれば何冊か併用して練習すると、みるみる上達すること間違いなしです!
いつか憧れのあの曲が弾けるように…
教則本をうまく活用して、楽しく練習できるといいですね♪