近年は住宅事情などで電子ピアノを選ぶ方が増えています。
グランドピアノやアップライトピアノは大きくて重いし音量も出るので、その点では電子ピアノの方が置き場所を選ばず、音量も調節できて便利ですよね。
電子ピアノはある意味電化製品なので、技術の進歩でどんどん新しくなりますし、種類も価格帯も色々なものがあります。
置きやすい電子ピアノがいいけれど、
「どれを選んだらいいか分からない」
「電子ピアノは生ピアノじゃないから、どれも同じでしょ?」
と思っているそこのアナタ!!
今回はピアノ経験者でもあり楽器店の店員として様々な電子ピアノに触れてきた筆者が選ぶ「初心者にもおすすめしたい電子ピアノ」をご紹介しますので、ぜひ参考にされてみてくださいね♪
■ 目次
電子ピアノの価格の違いとは?
電子ピアノの価格はピンからキリまであるため、選ぶのに迷うのも無理はありません。
鍵盤のみのキーボードタイプ(スタンドやペダルがないもの)だと5万円前後、大きさもありハイスペックモデルのものだと40万円前後とまさにピンキリです。
これは例えるならカメラと同じようなもので、カメラも数万円から数十万円まで様々なモデルがありますよね。
高いカメラほど画質が良かったり機能が優れていたりするので、自分の「撮りたい」と思う写真が撮れるようになります。
電子ピアノも価格が上がれば上がるほどアコースティックピアノに近い音やタッチになり、自分の表現したい演奏ができるようになるのです。
メーカーを先に絞るよりも価格帯を考えてから選んだ方が、様々な比較ができるので自分に合った電子ピアノに出会える可能性が広がりますよ♪
電子ピアノの価格帯別の特徴とは?
電子ピアノの価格は5万円前後から40万円前後まであるとお話ししましたが、およそ5万円アップするとワンランク上のモデルになります。
上のモデルになればなるほど鍵盤やスピーカーの性能が上がったり、機能面で便利になったりするのですが、練習用としてはどのくらいのレベルに適しているのか簡単にご紹介します。
・5万円前後の電子ピアノ
鍵盤とスタンド、ペダルなどがバラせるポータブルタイプがほとんど。
とりあえず88鍵盤あれば良い、持ち運びしたい、置き場所をとりたくないという人向き。
・10万円前後の電子ピアノ
スタンドやペダルが付いておりキャビネット型(置き型)になる。練習用としてはバイエルなど初心者の曲向き。
なるべくコンパクトで価格を抑えたい、という人に人気。
・15万円前後の電子ピアノ
鍵盤のタッチやスピーカーの性能がより良くなる。練習用としてはブルグミュラーなど初級~中級者向き。
木材を使った鍵盤のモデルもあり、弾き心地にこだわるならこの価格帯以上がおすすめ。
・20万円前後の電子ピアノ
各メーカーがさらに力を入れておすすめする価格帯。スピーカーが増えるので強弱の幅や音の広がりが格段にアップ。
練習用としてはソナチネ、ソナタなど中級者向き。
・25万円前後の電子ピアノ
20万円前後のモデルより主にスピーカーの性能がアップ。電子音っぽさ(キンキンする感じ)がなくなるので、音にこだわる人におすすめ。
練習用としてはソナタなど中級~上級者向き。
・30万円前後の電子ピアノ
鍵盤タッチが良くなるのに加え、スピーカーの大きさや位置などもこだわっておりアコースティックピアノの響きにより近づく。
練習用としては上級の曲も違和感なく演奏でき、買い替えずになるべく長く使いたい人向き。
・40万円以上の電子ピアノ
黒鏡面(アコースティックピアノのようなツルツルの塗装)など見た目もピアノらしく高級感のあるモデルが多い。
鍵盤タッチやスピーカーの性能は、各メーカー最高峰の技術が詰まっている。
ピアノ初心者、経験者にもおすすめの最新電子ピアノ!
ここからはピアノ経験者で楽器店にも勤めていた筆者がおすすめしたい、2019年現在の最新電子ピアノをご紹介します。
個人的な感想も含まれますので、気になる方はぜひ楽器店など店頭でも確かめてみてくださいね♪
Roland/FP-10 業界最小サイズの電子ピアノ!
・とにかくコンパクトなピアノが欲しい
・持ち運びしやすいピアノが欲しい
・キーボードでは物足りなくなってしまった
という人におすすめのポータブルタイプの電子ピアノです。
鍵盤タッチに定評のあるローランドの新製品で、横幅1,280㎜×奥行き258㎜という88鍵電子ピアノの中で最小クラス!
デザインや機能はシンプルですが、Bluetooth接続で専用アプリを使えばスマホで簡単操作できます。
KAWAI/CN29 10万クラスなのに可愛すぎる!
・ピアノの習い始めでなるべく予算を抑えたい
・木目調の可愛いピアノが欲しい
という人にぴったりな、カワイの新製品CN29。
個人的には10万クラスの電子ピアノの中で見た目がとっても可愛いです。特にライトオーク調のカラーは女性に大人気!
カワイのピアノらしい、迫力のある明るいピアノの音色も特徴です。
YAMAHA/CSP-150 初心者でもすぐに弾けるピアノ!
・独学でピアノを弾いてみたい
・ポップス系など色々なジャンルの曲を楽しみたい
という人におすすめしたいのが、ヤマハのCSP-150。
iPadを接続して専用アプリを使うと、ピアノを操作したり楽譜を表示させたりすることができます。
さらにiPad内にダウンロードした曲を取り込むと、自動でコードや伴奏の楽譜を作成してくれるんです!
鍵盤の上に「光ナビ」が付いていて押さえる鍵盤を教えてくれる機能もあるので、楽譜が読めなくても弾けてしまう画期的な電子ピアノです!
ちなみに、鍵盤や音響がよりアコースティックピアノに近くなるワンランク上のCSP-170というモデルもあります。
Roland/LX706 ピアノのレッスンに通う本格派に!
・アップライトピアノまでは買えないけど電子ピアノでも妥協したくない
・レッスン用(練習用)として長く使いたい
というしっかり練習したい人には、ローランドのLX706がおすすめ!
このクラスの電子ピアノだと木製鍵盤を使っているメーカーがほとんどですが、ローランドのLXシリーズは耐久性を重視して木材とプラスチックを合わせた「ハイブリッド鍵盤」が使われています。
さらに足元から頭の方までスピーカーが配置されており、グランドピアノさながらの「音に包まれている感覚」で気持ち良く演奏できます。
見た目もコンパクトなアップライトピアノ風で、とてもオシャレですね。
スピーカーとしても楽しめてお手頃なピアノ!
最近は各メーカーが「Bluetoothオーディオ機能」を搭載しており、スマホと接続してピアノのスピーカーから音楽を流したりできるのをご存知でしょうか!?次にご紹介する2機種は、ピアノの中では10万円以下というお手頃価格なのに、このBluetoothオーディオ機能を搭載しています!
KORG/G1 Air
コルグというメーカーはあまり聞き慣れないかもしれませんが、シンセサイザーなど電子楽器を主に作っている日本のメーカーです。
コルグはプラスチック製鍵盤の電子ピアノの中では、弾きごたえがしっかりあると評判ですよ。
CASIO/PX-S3000
カシオは電卓や時計のイメージがあるかもしれませんが、実は電子ピアノにも力を入れているメーカーです。
PX-S3000はポータブルタイプでコンパクトながら、Bluetoothオーディオ機能も搭載している最新モデルです!
専用のスタンドやペダルを付けると10万円ほどになりますが、引っ越しなどでバラして運びたい方には便利でお手頃ですね。
Roland/KF-10(きよら) インテリアにこだわりのあるオシャレさんに!
Roland & Karimoku ローランド カリモク / きよら Kiyola KF-10 【純正 ピアノセッテイングマット HPM-10付】セット (ウォールナット)
ローランド
最後に筆者が一目惚れで購入した電子ピアノをご紹介します!笑
こちらの家具のようなオシャレなピアノは、Rolandとカリモク家具のメーカーがコラボして作られた電子ピアノです。
カリモク家具で使われているウォルナット材やオーク材を使用しているため、見た目も手触りも高級感がありインテリアのようにお部屋になじみます。
ローランドの最新技術であるモデリング音源、木材を使用したハイブリッド鍵盤が使われているため、電子ピアノとしても満足できますよ。
ピアノを再開した大人の方や、子ども部屋に可愛くてコンパクトなピアノを置きたい方に大人気です。
まとめ
・電子ピアノの価格帯は約5万円~40万円以上まである
・電子ピアノは価格が上がれば上がるほど、アコースティックピアノ(グランドピアノ)に近い音やタッチになる
・目的に合わせて色々なメーカーの同じ価格帯のものを比較してみる
以上が電子ピアノ選びの基本知識になります!
今回はメーカー問わず、おすすめの最新機種をご紹介させていただきました。
もちろん音やタッチなど好みがあるかもしれませんが、皆様の電子ピアノ選びのご参考になれば幸いです♪