ショパンの曲といえばノクターンやワルツ、ポロネーズが人気ですが…
実はマズルカという曲も50曲以上あるのです。

今回はマズルカの中でも1番有名な第5番をご紹介します!

テレビなどで、何となく聞いたことがあるという人が多いと思います。

とてもシンプルで短い曲なので、「ちょっと何か弾いて」なんて言われた時にさらっと弾けるレパートリーとしてもオススメです。

【難易度とマズルカの特徴】

そもそもマズルカとは何でしょうか?

マズルカはショパンの祖国ポーランドの農民の間に伝わる、4分の3拍子の民族舞曲です。

ワルツに似ているとも言えますが、ワルツが基本的に1拍目にアクセントが付くのと違い、マズルカは2拍目あるいは3拍目にアクセントが付くのが特徴です。

ちなみに1拍目は符点のリズムで、飛び跳ねているような印象を与えます。


そしてショパンのマズルカは50曲以上あると言いましたが、楽譜でいうと2、3ページの短い曲が多いです。

きっとショパンも、バラードやポロネーズの曲はかなり気合を入れて作曲していたと思いますが、マズルカはもっと気軽に、日記のような気持ちで作曲したんじゃないかなぁと思います♪

なので気負いせず、気軽に挑戦してみましょう!


この第5番も難易度はチェルニーの30番程度で中級レベルですが、この独特のリズム感が少し難しいかもしれません。

日本人はワルツなどの3拍子が苦手と言われています。(私も苦手です。)

日本の曲には3拍子の曲が少ないですし、ヨーロッパのように社交ダンス的なオシャレな文化もなかったので(笑)日本人にとって3拍子で踊る曲というのはどうしてもリズムが取りにくいんですよね。


「1小節の中に3拍」という意識ではなく、メロディーのフレーズごとに曲が進んでいくという意識を持つと良いと思います。

舞踊曲なので、踊っているというイメージを常に持って演奏しましょう♪

ワルツなど他の3拍子の曲もたくさん聴いて、イメージを膨らませると良いかもしれません。

【弾き方のコツ】



楽譜の速度表記はvivace(ヴィヴァーチェ)なので速い速度ですが、元は「活発に」とか「生き生きと」という意味なので、速すぎないように注意しましょう。

符点2分音符が「50」くらいなので、やはり1小節に3拍ではなく、1小節で1拍という大きな流れを意識します。


(動画冒頭~)

右手のメロディーは、上行と下行に伴ってクレッシェンドとデクレッシェンドをするので分かりやすいですね。

3小節目2拍目のトリルの部分で少しためて、4小節目でテンポを戻します。

ペダルも1小節ごとに踏みかえて、和音が濁らないようにしましょう。

冒頭から12小節目までのテーマとなるメロディーは、後に何回も出てきます。

(動画0:33~)

25~32小節目はテーマとリズムが似ていますが、「生き生き」から「優しく滑らか」な雰囲気になります。

左手の伴奏を見ると、29小節目からスタッカートになっています。
スタッカートありとなしの違いをしっかり出しましょう。

strettoは「緊迫して」という意味なので、だんだん前のめりになりますが32小節目でブレーキをかけて、33小節目からテーマに戻ります。

たった8小節の中に指示がたくさんあって、少し忙しいですね。

(動画1:01~)

45小節目からの8小節間は、5度の左手(ソ♭レ♭)がエキゾチックというか民族的な雰囲気を出しています。

sotto voceは静かな声で、という意味なのでここはソフトペダルを使っても良いでしょう。

ソフトペダルは音量が小さくなるだけでなく、音がこもった感じになるのでかなり雰囲気を変えることができます。

52小節目でブレーキをかけながらソフトペダルを外して、53小節目からテーマに戻ります。

最初の生き生きとした雰囲気にパッと切り替えましょう。


最後の音はスフォルツァンドでフェルマータが付いているので、ペダルを使ってしっかり響かせて終わりましょう!

【まとめ】


・楽譜は中級レベル。マズルカ独特のリズム感が少し難しい!
・きっちりとした3拍子ではなく、1小節を1拍と感じて演奏しよう!
・ためるところとテンポが戻るところに注意しよう!
・45小節目~ソフトペダルを使ってみよう!

以上がポイントになります。

繰り返し記号なしで演奏したら1分半ほどの短い曲ですが…

速度がころころ変わったり、クレッシェンドやデクレッシェンド、スタッカートにアクセントが付いたりと、たくさんの要素がつまっているので、練習しがいのある曲だと思います!


この曲をきっかけに、私もまた苦手な3拍子に挑戦しようと思います♪


「マズルカ第5番Op.7-1」の無料楽譜
  • IMSLP(楽譜リンク
    本記事はこの楽譜を用いて作成しました。1880年にボーテ&ボック社から出版された楽譜です。「5つのマズルカOp.7」全5曲が収録されており、Op.7-1は最初のページからになります。

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