ピアノ作品の中でも人気の高いショパンのワルツ集。

有名な「子犬のワルツ」「別れのワルツ」「華麗なる大円舞曲」など、ピアニスティックでショパンらしい美しい旋律が聴く人を惹き付ける至極の作品集です。
ピアノを学習する人にとっては是非ともレパートリーとして習得したい作品ですね。

ワルツ集とひとくくりに言っても、全部で19曲もあるのでその難易度は様々。
どの曲がどのくらいの難易度なのか、ランキングしてみようと思います。

注意:ピアノ経験者ならよくわかってくれると思いますが、難易度の基準は人によって様々。手の大きい人・小さい人、細かいパッセージが得意な人・苦手な人、和音をつかむのが得意な人・苦手な人・・・Aさんにとっては「簡単!」と思える曲でもBさんにとっては「めちゃめちゃ難しい!」というのもよくある話です。でも今回は一般的な難易度(私の独断と偏見とも言う)で難易度順をつけてみました。クレームはご遠慮ください。(笑)

ショパンのワルツについて知ろう!【その1 遺作について】

難易度の話に入る前に、少しショパンのワルツについてのお話を。

先ほども言ったように全19曲からなるワルツ集ですが、よく「ワルツ○番 遺作」というタイトルを聞くと思います。
遺作(遺稿)というのは死後に出版された作品という意味で付けられています。

例えば、ショパン7歳の時の作品でもショパンの死後に発見され出版されたポロネーズは「ポロネーズ 遺作」と名が付いています。そしてワルツは全19曲中、なんと遺作が11曲!
ショパン自身が納得して生前に出版したのはたった8曲だけ。

うーん・・・自身に厳しいショパンらしいですね。
後に作品番号(op.○番とか)とは別に通し番号(作品が作られた年代とは全く関係ない)が付けられました。
ワルツ1番だからと言って一番早くに作られたわけではありません。1番より14番遺作の方が早くに作られていたりします。

ショパンのワルツについて知ろう!【その2 版について】

楽譜にはいろいろな版が存在します。
版によってスラーやスタッカートの表記が違ったり、下手すると音そのものが違ったりします。

これはミスプリでもなんでもなくて、その版の意思なんです。
もともと作曲者の書いた楽譜には強弱記号がなかったり、「こんなことは書かなくてもこう弾いてくれるだろう」という推測の元、あえて省略して書かなかったりということがよくあります。

でも学習者にとってはその楽譜はあまりに心もとない・・・
そこで編集者が「音楽的にこうであろう」ということを書き込んで出版します。
日本でよく知られているのは「全音出版社」とか「春秋社」とか。
海外のものならドイツの「ヘンレ」、「ウィーン原典版」など。

ショパンに強い版と言えば「パデレフスキ」、ピアノの先生はパデレフスキで学習された方が多いです。
最近はショパンコンクールで「エキエル」版推奨となったので、だんだんエキエルが広まってきつつあります。

版によってアーティキュレーションが違ったりもするので、先生についてレッスンしていただくなら、先生と同じ版でやっていった方が良いかもしれません。
また、色んな版を見比べてみるのも新たな発見があって面白いです。


難易度ランキング

前置きが長くなってしまいました!
さて、難易度別にランキング!!
(表記は ☆易しい→☆☆☆☆☆難しい とします。)

☆     3番 「華麗なるワルツ」イ短調Op.34-2
      19番 イ短調 遺作 
      10番 ロ短調Op.69-2 遺作
      18番 変ホ長調 遺作 

☆☆    12番 ヘ短調Op.70-2 遺作
      6番 「小犬のワルツ」変ニ長調Op.64-1 
      9番 「別れのワルツ」変イ長調Op.69-1 遺作
      15番 ホ長調 遺作
      7番 嬰ハ短調Op.64-2

☆☆☆   8番 変イ長調Op.64-3  
      14番 ホ短調(作品番号なし) 遺作 
      11番 変ト長調Op.70-1 遺作
      16番 変イ長調 遺作 
      17番 変ホ長調 遺作
      13番 変ニ長調Op.70-3 遺作

☆☆☆☆  1番 「華麗なる大円舞曲」変ホ長調 op.18 
      4番 「華麗なるワルツ」ヘ長調Op.34-3

☆☆☆☆☆ 2番 「華麗なるワルツ」変イ長調Op.34-1
      5番 「大円舞曲」変イ長調Op.42


ショパンらしい音、ショパンらしい演奏という点ではどの曲も難しさがありますが、☆☆☆までなら今まできちんと基礎に取り組んできたピアノ学習者にとっては練習量でカバーできるレベルでしょう。
教本レベルで言えばツェルニー30番終了程度。

☆☆☆☆以降は、当時私も苦労しました^^;

1番なんて、演奏以前に最後までテンポ感を維持して華麗にワルツを奏でるだけで弾き終わったらゼーハーゼーハー言ってましたし(2番も同様)、4番なんて別名「子猫のワルツ」といわれている曲なのに「あなたのは豚のワルツね」とか酷評されてズドーンと落ちてました。(笑)
5番にいたってはあまりの弾きにくさに途中放棄。

でもどれもやっぱり至極の作品で、やってみずにはいられませんよね!!


まとめ

ショパンのワルツはその当時一世を風靡していたヨハン・シュトラウスのようなワルツとは違い、独特の美しさや抒情性、そして気品あふれるワルツです。
(いや、ヨハン・シュトラウスも素晴らしいのよ!でもその話はここでは置いといて。笑)

その至極のショパン作品がどれも簡単なはずなんてなく、とても易しいとランキングした☆ひとつのレベルでも音色や表現力を考えると一音一音に魂を注ぎ込むかのような入念な練習が必要です。

まずは易しいレベルから挑戦して、せっかくのワルツ集なので2~3曲、いや、4~5曲はやってみて欲しいと思います!!


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