クラシックの曲が流れる素晴らしい映画は数多くあります。
有名なところですと、「シャイン」「オーケストラ!」「海の上のピアニスト」など、レンタルショップでもお勧めコーナーに並んでいるのをよく見かけます。
ですが今回はもっとクラシックの世界にどっぷりハマっていただきたい!!と思い、実在した作曲家を題材にしたクラシック音楽の映画のみを厳選しておススメしてみたいと思います。
■ 目次
クラシック音楽映画の最高峰「アマデウス」
モーツァルトの半生を、モーツァルトへの激しい嫉妬心を持つサリエリ目線で描かれています。
幼少期からの天才ぶり、破天荒な生活、妻コンスタンツェとの生活や晩年の悲劇が、モーツァルトの至極の作品とともに深く味わいつくせます。
衝撃的に始まる冒頭の交響曲25番なんてモーツァルトがまだ十代の時の作品です。うーん、天才って恐ろしい・・・。
史実と異なる場面も多く、脚色しまくりな映画ですが、それも含めて存分に楽しめる2時間半です。
そしてこの「アマデウス」はアカデミー賞の作品賞・監督賞・主演男優賞・脚色賞・美術賞・衣裳デザイン賞・メイクアップ賞・音響賞の8部門を、他にも名だたる映画祭で様々な受賞しています。
受賞しただけのことはある!と思わせるあの時代の華やかな宮廷での衣装やデザイン、音響だけでも一見の価値ありです。
モーツァルトの実姉「ナンネル・モーツアルト 哀しみの旅路」
「アマデウス」に続いてこれも個人的に大好きな1本、モーツァルトの実の姉ナンネルを題材とした作品です。
最初に言っておきます、フランス映画です。
大事なことだからもう一度言っておきます、フランス映画です。
モーツァルトもナンネルもみんなフランス語を喋ります・・・。
かなり評価がわかれる作品だと思いますが、あえておススメしたい!
父レオポルトに連れられ演奏旅行をし続ける姉ナンネルと弟のモーツァルト。
神童と呼ばれる弟の陰に隠れてしまうナンネルの素晴らしい才能、女性に生まれてしまったばかりにその才能を捨てざるをえなかった苦悩、そして恋。
時代に翻弄されるナンネルというひとりの女性の姿がとても印象に残ります。
もしナンネルがモーツァルトの弟じゃなかったら・・・
もしナンネルが今の時代に生まれていれば・・・
そう思わずにいられない、観た後に少し引きずってしまう作品です。
引き込まれる演奏「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」
出ましたディビット・ギャレット!!
きゃー!!
・・・あ、失礼。(笑)
「悪魔に魂を売り渡した」と言われる伝説のヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニを題材にした作品です。
これもかなり脚色されてはいますが、この作品に関してはそんなことどうでもいいよ!と思わせるほどにディビット・ギャレット様の演奏が凄まじいのです!!
天才で博打と女が大好きで破天荒、そんなパガニーニに扮するのがディビット・ギャレットというヴァイオリニストなのですが、驚くことに全て実演!!
弦1本だけで聴衆を虜にしたというパガニーニの逸話が残っていますが、本当にギャレットが1本の弦で弾ききる場面は鳥肌もんです。
現代のロックバンドの熱狂的なファンのように、バタバタと聴衆が失神するというパガニーニの逸話も有名ですが、いや、ギャレットの演奏に画面の前で失神しそうになりました・・・。
天才パガニーニの音楽と、ギャレット様の目と音を存分に楽しめる1本です。
芸術に生きる人間ドラマ「敬愛なるベートーベン」
さて、これはベートーベンを題材にした作品。
ベートーベンの写譜(楽譜を書く)係として雇われたアンナは、次第にベートーベンの精神的な支えとなり、二人の中に師弟愛以上の感情が生まれていきます。
音楽を創り出す苦悩、耳の障害、そして生涯を通して幸せな愛に巡り合うことが出来なかった人間臭いベートーヴェンを、この作品を通して深い感動とともに知ることが出来ます。
もちろん脚色されており、史実と違う場面も多々あります。アンナという女性が実際にいたのかどうかすら・・・。
しかし弦楽四重奏曲の芸術性の高さ、交響曲第9番の興奮と感動を世間に知らしめただけでもこの作品はおススメに値するでしょう!
まとめ
個人的に皆様に観ていただきたい実在の作曲家を題材としたクラシック音楽映画を4本お勧めしてみました。「アマデウス」
「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」
「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」
「敬愛なるベートーベン」
2本目のナンネルに関しては作曲家とは言えないかもしれませんが、4本ともクラシックの世界を存分に堪能できる作品です。
至高のクラシック音楽と作曲家の世界観、じっくりと浸ってみてくださいね!!