リチャード・クレイダーマンの渚のアデリーヌは、爽やかでとても気持ちの良い曲ですよね。
華やかで魅力的なメロディーが弾き映えするので、発表会やリサイタルでも人気の曲のひとつです!
私の思い出では、中学生のころ、学校に登校するとこの曲がかかっていたので、「朝の曲」のイメージがあります!また、リチャード・クレイダーマンは私と誕生日が一緒で、勝手に親近感を抱いています♪(年齢は、違いますよ!(笑))
さて、リチャード・クレイダーマンは1970年代~現在も活動しているピアニストで、日本では1980年代に「愛のコンチェルト」がCM曲に起用されたことから人気になり、「ニュー・イージーリスニング・ミュージック」として注目されるようになりました!
また、2011年に起きた東日本大震災で他のアーティストが予定していた公演を見送るなか、彼は予定どおり来日公演を行い、その翌年にも被災地を訪れ、公演を行ったことでも有名です。
渚のアデリーヌは彼のデビュー曲で、彼の作品の中でも屈指の人気を誇る曲です。
今回は、そんな渚のアデリーヌの弾き方と難易度について解説していきます♪
渚のアデリーヌをうまく弾くコツとは?
リチャード・クレイダーマンの作品は、シンプルで美しいメロディーラインが特徴的です。
渚のアデリーヌの演奏するにあたって、まずは曲の主旋律(メインメロディー)をしっかり聴きつかみましょう。
彼が生まれた時代には、すでにロックやポップスといった音楽が台頭していました。
原曲にも、ドラムやシンセサイザーの音が入っていて、クラシックのピアノ曲と雰囲気が違うことは、聴くとわかるでしょう。
新しい楽曲のため、楽譜を添付できないので、
ここからは、実際の曲を聴きながら解説していきます!
渚のアデリーヌの楽譜をお持ちの方は、楽譜を見ながら読んでみてくださいっ!
(楽譜は、発表会向けの楽譜集や、月刊ピアノにもよく登場します。よかったら探してみてください。)
まずは冒頭部分から!(動画0:00~0:07)
拍子は4分の4拍子なので、拍取りは簡単ですねー。
1小節目から2小節目にかけて、クレシェンド→ディミヌエンドと前奏に膨らみをもたせ、メインパートに入ります。(動画~0:08まで)
メインパートは大きく3つのフレーズに分けられます。
ここではわかりやすく、A・B・Cと分けて解説していきますね!
メインパートA(動画0:08~0:35まで)のフレーズは、1番有名なメロディーですね!
特に16分音符が連続して出てくる部分(動画0:12~0:15)は、落ち着いて、正確に打鍵しましょう。スタッカートやアクセントを付けず、柔らかく弾くのがポイントです。。
次のパートB(動画0:35~0:47まで)は、右手を大きく動かしますが、手首をしなやかに使うように意識すると動きやすいです。また、この部分のメインメロディーは一番上の音「ミ・レ・ド・休符・シ・ラ・ソ」なので、主旋律がごちゃごちゃにならないように気を付けましょう。
Bパート後半の、32分音符(動画0:40~)は速い指さばきが必要です!
なので、弾きたい場合はとにかく反復練習で動きのクセ付けを行いましょう。
「ちょっと難しい…」な人は、頭の音だけを拾って弾きやすいようにアレンジしても大丈夫です!私もキレイに弾けるまでは、少し簡略して弾いたりしていましたよ!
最後に、1番の盛り上がりを見せどころパートC(動画0:47~0:55)は、
一見難しそうに聞こえますが、実は弾く音は「レ・ファ・ソ」の4種類のみで、「ソ・レ・ファ・ソ」→「レ・ファ・ソ・レ」→「ソ・レ・ファ・ソ」というように続いていきます。
弾く音が分かると、上にあがっていくのもそんなに難しくはないので、臆せず挑戦してみてくださいね!
また、Cパートの最後(音が1番高くなったとき)は、「poco rit(正式にはpoco a poco ritardando)」なのでだんだんゆっくりと、少しもったいつけるくらいに弾いちゃってもいいと思います(笑)
音も速度を落とすのと同時に、だんだんクレシェンドで、文字通り盛り上げていきます!
そして、メインパートAに戻ります。
速度記号が「a tempo」なので、元の速度に戻しましょう。
この後、Aパート→Bパート→Cパート→Aパート→Aパート→ラスト
といった流れで、曲が終了します。
繰り返しのパート内容は、ほとんど同じ内容なので、一度マスターしてしまえばラクに進むことができます。
曲のラスト(動画2:20~)はリタルダンドで、ゆっくりと終わります。
渚のアデリーヌの難易度は?ペダルは使うの?
リチャード・クレイダーマンの渚のアデリーヌは、両手をバランスよく使い、特に左手はほとんど単音で弾くので、お子さまでもブルクミュラーを弾けるレベルくらいなら、難しくない曲です。
連続して打鍵する部分や32分音符の部分は、最初こそ難しく思えても、コツさえつかめば案外すんなり超えられるハードルです。ゆっくりと確実に練習してみましょう♪
暗譜も同じパートが続くので覚えやすいです♪
また、ペダルの使用方法ですが、左手が小刻みに動いているので、音が濁らないように1拍づつ踏むか、浅めに2拍、またはメインメロディーの継ぎ目に合わせて踏むときれいに聞こえます。動画でもペダルを使っているようなので、参考にしてみてください!
まとめ
リチャード・クレイダーマンの渚のアデリーヌは、美しいメインメロディーと、シンプルで簡潔にまとめられていて、弾いても聴いても思わずうっとりとしてしまいますね♪
同じパートが繰り返されるので、パート別に練習して、曲全体の精度を高めるのが、上達への近道です!
発表会やリサイタルにおすすめしたい1曲ですが、演奏時間が短いので、あっという間に終わってしまいます。
ですので、例えばクラシック曲をメインに演奏し、サブ曲やおまけ曲、アンコールなどで演奏すると良いでしょう。
私も今でも、ピアノを置いている友人宅や親せき宅にお邪魔するときに、「何か弾いて!」と言われることがあるので、この曲は常に弾けるようにしています(笑)
ぜひ、皆さまのレパートリーの1曲に加えてみませんか??