皆さんディズニーのアニメ作品は好きですか?どの作品が好きですか?

最近はアニメが実写されることが多くなりましたね。「美女と野獣」の実写版が2017年に公開されとても話題になりましたが、今年は「ダンボ」、「アラジン」、「ライオンキング」が実写化されました。

「ライオンキング」は超実写版と宣伝されており、私はそこまで好きな作品ではなかったのですが、その宣伝文句が気になって映画館へ観に行ってしまいました。

映像はとてもきれいで超リアル!!そして迫力満点!!どのように作られているのかがとても気になった作品でした。

今年はディズニー映画がとても多く公開されているようで、これらの作品の他にも現在は「マレフィセント2」が公開中です。来月には「アナと雪の女王2」が公開される予定です。来年以降もアニメ作品が実写化されるようです!楽しみですね!

今回は私が大好きな作品「アラジン」について書いていきたいと思います。私の場合、ディズニーのアニメ作品はほとんど日本語吹き替えで観ています。

日本語吹き替えのアニメ版と実写版がどのように違うのかなどについて書いていきたいと思います。アニメから実写に変わることで何が変わったのか、楽曲には違いがあるのかなどに注目して記事を書いていきたいと思います。

■ 目次

アニメ版「アラジン」がなぜ多くの人に好まれるのか?


ディズニーのアニメ作品は多くありますが、その中でも「アラジン」は人気の高い作品の1つです。それには2つの理由があるのではないかと思います。

まず1つ目はどのキャラクターも印象に残るというのがポイントではないでしょうか。

普通、主人公と敵対する役の人がメインとなり、他に個性的な脇役が何人か出て来る形で物語が進んでいくことが多いと思います。主人公やヒロインは自然と注目してしまう要素を持っていることが多く、観る側はたいてい主人公やヒロインに感情移入していると思います。

しかし、この作品の場合どちらかというと主人公であるアラジンよりも周りの脇役の方が個性的で、アラジンの方には個性があまりないような気がします。アラジンはヒーローという感じではありません。泥棒ですし、王子だと嘘をついていますしね…。

そういう意味では主人公にどっぷり感情移入して観ている作品ではないのかなと思います。
割と客観的に観られる作品だと脇役も印象に残りやすいのでしょうか?

ジーニーの他にもアブー(アラジンの相棒の猿)、ジャファー(国務大臣)、イアーゴ(ジャファーの相棒のオウム)、サルタン(国王)などの脇役が出てきますよね。

ジャファーとイアーゴが悪いことを考えるシーンは最高ですし、イアーゴがランプを手に入れるためにジャスミンの声真似をしてアラジンを部屋から外へ誘い出すところもとても好きなシーンです。

サルタンは本当に国王なのか?というような間抜けな部分があります。印象に残るのはやはりそれぞれの個性が強いからなのでしょうか。

どのシーンも退屈することなく観ることができると私は思うのですが、いかがでしょうか?

もう1つの理由は音楽にあるのではないかと思います。

アラジンとジャスミンが歌う有名な「ホール・ニュー・ワールド」だけでなく、ジーニーが歌う「フレンド・ライク・ミー」など他にも曲があります。どの曲もわかりやすく、そして耳に残りやすいです。

そのシーンに合わせて曲の雰囲気を変えたり、目立たせる楽器をチョイスしたりしているからではないかと思います。

例えば最初に流れる「アラビアン・ナイト」はアラビア的な音の響きでこれから何が始まるのかと期待させます。このシーンではこの場所がどこであるのかという設定を音楽で表現していると思います。

他にもアラジンが逃げるシーンで使われる「一足お先に」では危なげながらも軽やかに逃げる様子を木琴の音で表現しているのではないかと思います。

ジーニーが歌う「フレンド・ライク・ミー」では金管楽器の音から華やかに始まります。せわしなく動き回るジーニーを表現するには華やかでパンチのある音がやはりふさわしく、リズミカルな音楽でなくては映像に合わないと思います。

このように映像やそのキャラクターの性格にあった音作りというのがとても丁寧にされているので、観ていて違和感を覚えることなく、映像と音楽が上手く結びついてしっかり印象に残るのだと思います。

「アラジン」の音楽を作った人とは?


「アラジン」の音楽を作った人はアラン・メンケンさんです。

アメリカ出身の作曲家でミュージカルや映画音楽をたくさん作曲されています。数多くのディズニーの映画音楽を手掛けていらっしゃいます。

「アラジン」が最も有名な作品ではないかと思いますが、他にも「リトルマーメイド」、「美女と野獣」、「塔の上のラプンツェル」などもメンケンさんの作品です。これまでにアカデミー賞、グラミー賞、トニー賞など数多くの賞を受賞されています。

1949年生まれのようなので現在70歳。まだまだこれからも素敵な作品を作曲して下さるのでしょうね。楽しみですね。

アニメ版と実写版、何が違うのか?


アニメ版と実写版では設定が少し変わっています。

私の好きなイアーゴがただのオウムになっています。ジャファーと喋るシーンはありませんでした。残念…。

アニメ版では「アラビアン・ナイト」は行商人が歌っていましたが、実写版ではジーニーが歌っています。他にもアニメでは国王が間抜けな感じでしたが、実写版では立派な国王という感じでした。

アニメ版では頼りない国王だから国務大臣であるジャファーがいろんな悪だくみを考え、実行してしまってもしょうがないのかなという見方ができたように思いますが、実写版ではしっかりと国政を取り仕切っている国王を裏切るジャファーという立ち位置になっており、完全に悪となっているような印象を受けました。

設定上1番違うのはジャスミンだと私は感じました。アニメ版では自由奔放なプリンセスという印象でしたが、実写版では国のことを思い、民の幸せを願う立派な王女様という感じです。

キャラクターの設定だけでなく、音楽も違う点がありました。曲自体は一緒でもアレンジがアニメ版と実写版では違います。

アニメ版の方はメロディーの方がよく聴こえていたのですが、実写版の方はリズムが強調されていて打楽器が目立っているなと感じました。これは一部の曲だけではなく、全体的にそのように思いました。

1番違うアレンジになっていると感じたのは「フレンド・ライク・ミー」です。

実写版でジーニー役を演じたのはウィル・スミスさんです。彼は俳優だけでなく、ラッパーとしても活躍している方なので、今回の実写版の「フレンド・ライク・ミー」ではラップの要素が入ったアレンジになっていました。

私はアニメ版の「フレンド・ライク・ミー」が大好きですが、実写版もカッコ良かったです。


ジーニーの日本語吹き替えは両方とも山寺宏一さんがされていますが、この方は本当に器用ですね!!ラップはかなり難しかったのではないかと思います。しかしジーニーとして見事に歌い切られています。

ウィル・スミスさんは抜群のリズム感で歌っているという感じですが、山寺さんは以前に自らが演じられたアニメ版のジーニーを保ちつつ、新たにラップの要素も追加しているのです!素晴らしい!!!

この他にも違う点があります。日本語の訳詞がアニメ版と実写版では違っており、実写版では所々違和感がありました。

アニメ版の方は日本語のおさまりが良いのですが、実写版ではおさまりがあまり良くないのではと感じる部分がいくつかありました。個人的にはアニメ版の訳詞のままで良かったのではないかなと感じました。

アニメ版にはなかった新曲が実写版にはある


今回の実写版のためにアラン・メンケンさんが「スピーチレス~心の声」という曲を追加しています。これはジャスミンが歌います。

映画を観に行く前に実写版のサントラを英語バージョンと日本語バージョンで聴き比べをしていたのですが、その時に聴いたときは他の曲よりも何だか地味な曲だなという印象でした。

しかし映画を観てみると全く印象が変わり、とても好きな曲になりました。

実写版でジャスミンが歌うのは「ホール・ニュー・ワールド」と「スピーチレス~心の声」です。「ホール・ニュー・ワールド」はみなさんご存知の通り音程に幅があり、上がったり下がったり、音の跳躍も多い曲ですよね。

魔法のじゅうたんに乗っている時に歌われる曲ですので、そのようなメロディーラインになるのもうなずけると思います。

一方「スピーチレス~心の声」はというと最初は低い音から始まり、徐々に音が上がっていきます。音が高くなるにつれて音量も上がっていくので、気持ちの高ぶりを表現されているのだと私は感じました。

抑えていた気持ちが徐々に抑えきれなくなって爆発するというこのシーンでは、あまり跳躍したメロディーにするよりは徐々に音が上がっていく方が合っていますよね。

音楽だけではあまり感じられなかったものが映像とセットで観るとこういう理由があってこのメロディーラインなんだなと納得させられました。

作曲家ってすごいなぁ。メンケンさんすごい!!

サントラを聴いて気づいたこと


実は「アラジン」の中で1番歌っているのは主人公のアラジンではなく、ジーニーなんですよね。私はジーニーが大好きです。

アニメ版の「アラジン」(日本語吹き替え)のサントラを聴いていて思ったことがあります。それはジーニーが歌う「フレンド・ライク・ミー」に関してなのですが、最初はテンポよく歌っているのですが、途中から音楽よりも歌が若干前に出ていて、テンポよりも速く歌っているんです。

映像と一緒に観て聴いているときは思わなかったのですが、サントラだけ聴いていると走っていることがよくわかります。このシーンは映像がコロコロと変わっていくので、それにぴったり合わせていこうとすると自然と先走ってしまうという結果になったのかなと思います。

走ってしまうことはあまり良いことではないのかもしれませんが、映像を観たときにはとてもちょうど良い感じになっているのでこの走りぐあいは心地よいものになっていると感じました。

アニメだと実際にはできないような動きが可能になります。実写版ではあまり先走っているような印象は受けなかったので、そのような部分でもアニメと実写の違いが出るのかもしれません。

日本語吹き替えでジーニー役をされた山寺さんは英語バージョンのジーニー役だったロビン・ウイリアムズさんが歌われたものを日本語で同じように表現するのに苦労したとおっしゃっていました。

ロビン・ウィリアムズさんはコメディアンとしても活躍されていたようなので、テンションを高く保つこと、まくしたてるようにしゃべったり歌ったりするという技術をジーニー役をされる前からお持ちだったということなのでしょうね。

ロビン・ウィリアムズさんがリズムよく歌うだけでなく、映像に合わせて声色をたくさん変化させて歌っているので、山寺さんもそれに習ってたくさんの声色を使い分けています。

山寺さんはロビン・ウイリアムズさんが歌われた変化にとんだ英語バージョンを同じように日本語で表現するのに必死だったとおっしゃっていました。

英語は元々言葉自体にリズムがあるので、工夫次第で面白くなると思うのですが、日本語の場合は英語のように言葉にリズムがないので、そこにリズム感を出すというのは難しいことだったのではないかなと感じます。

しかし、英語バージョンよりもやや誇張する感じで声色を変えて変化を聴かせることで飽きさせないような努力をされたのではないでしょうか。

英語バージョンももちろん素敵ですが、私は日本語吹き替えの方が好きです!さすが声優さんですよね!同じ人が歌っているとは思えない様々な声色!

「アラジン」の実写版をやると知った時、とても好きな作品なので楽しみにしていたのですが、もしジーニー役が山寺さん以外の人だったら観ないと決めていました。それくらい私の中でジーニーは山寺さん以外ありえなかったんです。

他の人だとどんなに上手でもやっぱり比較してしまいますし、何らかの違和感があるとストーリーをしっかり観られないですからね…。山寺さんで本当に良かったです!

これまでに私がAmazon Musicを利用していること色んな聴き比べをしていることを記事に書いてきましたが、このような聴き比べをすることでいろんな違いに気づけたことはとても面白いことだなと思いました。

Amazon Musicにはアニメ版、実写版だけでなくブロードウェイ版のサントラもあるのですが、この3つを聴き比べてみて共通することが1つだけ見つけられました。それは同じ役の歌っている人の声質が言語やアレンジに関わらず、どの版もそっくりだということです。





このことはきっと徹底されているのだろうと感じました。声自体は違うのですが、声質が同じなんですよね。声質を同じにすることで言語やアレンジがどんなに違っても、作品のイメージは崩さないようにするというのがきっと狙いなのでしょう。

実写版「ライオンキング」の最初に歌われる歌も出だしの声が本当にそっくりでアニメ版と同じ人が歌っていらっしゃるのかと思いました。少し聴いていると違う人であることがすぐにわかりましたが、声質はそっくりなんですよ。

世界観を壊さないようにするために、徹底したキャストの選考が行われているのだろうなと推察しました。ディズニーって本当にすごいですね!

今回は私が大好きな「アラジン」について書いて来ましたが、いかがだったでしょうか?いろんな点に注目して聴き比べてみると面白い発見がありますよ!この作品が好きな方は是非映像を見比べたり、サントラを聴き比べたりしてみて下さいね!