何かとストレスの多い毎日。音楽を聴くだけでストレスが発散できたら、お手軽でうれしいですよね。

でも、いったいどのようなCDを聴けばストレスって発散できるのかがわからないし。

そんな疑問を持つ方に、音楽療法士1種資格を持つ私がおすすめする、ストレス発散のためにぜひ聴いていただきたいCDをご紹介したいと思います。

■ 目次

音楽を聴いてストレスは発散できる?


まず、気になるのが、そもそも音楽をただ聴くだけでストレスを発散することができるのか?ということですよね。

音楽療法の世界において、音楽を聴くという行為は『受動的音楽療法』と呼ばれています。
これは、音楽を聴くことによって引き起こされる心身の変化を利用した音楽療法です。

心身の変化というのは例えば、呼吸数や脈拍、血圧の変化であったり、落ち込んでいた気分が楽になったりすることです。

これにはストレスの発散という変化も含まれています。
音楽を上手に利用することで、ストレスは発散できますよ。

聴いてほしいのは気分に合った音楽

イライラしているときに気分を落ち着かせようと思って、ゆったりした曲を選んだけれど、いざ聴いてみてもイライラが収まらない、といった経験はありませんか?

実は、イライラしているときにゆったりした曲を聴いても逆効果になるということはよくある話なんです。

少し意外にも感じられるかもしれませんが、気分を変えたいと思って音楽を聴く際には、初めはその時の気分と同じような感覚が持てる音楽を選んでいただきたいのです。

例えば、イライラしている時には、テンポが速く激しいロックのような曲、悲しい時には、泣けるような寂しく暗い曲といった感じです。

どうしてこのような曲を聞くのかというと、それは「同質の原理」が働くからです。

「同質の原理」というのは、自分の感情と同じような音楽に触れることによって、自分の気持ちを音楽に代弁してもらうことができるといった理論です。

そのようにして、音楽に自分の気持ちを代弁してもらった後は、次に聴く音楽を、自分が本来なりたかった気分へといざなってくれるようなものに近づけていってください。

そうすることによって、音楽を何曲か聞いた後には、すっきりした気分になっていたり、落ち着いた気分になっていたりといった効果が得られます。

テンポが速い曲を聴いたあとは、段々とテンポの遅い曲にしていく。逆に寂しく暗い曲を聞いた後は、徐々に明るい曲にしていくといった感じです。

なりたい気分に合わせた曲を選ぶよりも、今の自分の気分と同じような曲を探す事の方が案外簡単なので、一度やってみてくださいね。

おすすめしたいCD


それでは、私が実際におすすめしたいCDをいくつかご紹介したいと思います。

まずは1枚目『美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック<英語版>』のような、映画や舞台のサウンドトッラクCD。

映画や舞台にはストーリーがあり、ストーリーには起承転結があります。
それと同様に、そのストーリーの各場面で流れる音楽にも起承転結が表現されています。

見たことのある映画や舞台の中で流れる音楽であれば、どんな場面で流れていた音楽なのかがすぐにわかる為、今の自分の気分に合った曲が見つけやすくておすすめです。



そして『オールスター80’sノンストップ・ベスト』のようなオムニバスCD。

青春時代によく聞いていたような曲をあつめたオムニバスCDも、自分の気分に合った曲や、これからなりたい気分を表してくれる曲を探すことが簡単にできて便利です。

もちろん、ご自身がよく聴くジャンルの曲が収録されているオムニバスCDがいいですよ。



最後に『最新・健康モーツァルト音楽療法BOX Limited Edition 』のような、音楽療法を意識して作られているCD。

クラシックを聴きたいけれど、あまり詳しくなくて、どんなCDを選べばいいのかがわからないといった方には、音楽療法の理論を取り入れて作られているクラシックCDをおすすめします。

音楽療法のCDといっても、いろいろな作曲家のCDが販売されています。
その中でも多く見かけるのが、モーツァルトが作曲した曲で構成されているCDです。

モーツァルトの音楽が受動的音楽療法に使われる理由は、高周波音を多く含んでいる曲が多数あり、それが脳神経や免疫系統に良い影響を与えるためだといわれているからです。

ストレスを発散して、さらに免疫力を高めたいと思った時にはモーツァルトがおすすめですよ。



まとめ

1.音楽を聴くということは、ストレス発散のために有効な手段のうちの一つです。ただ聴くだけでも大丈夫ですよ。
2.音楽の選び方だけは注意してください。その時の自分の気分に合った曲を選ぶことが重要です。自分の気分と同じような曲を聴いた後で、徐々になりたい気分を表している曲を聴いてみてください。
3.おすすめしたいのは、サウンドトラックCDやオムニバスCDと、音楽療法を意識して作られているようなCDです。ご自身のなじみのある曲がいくつか収録されているCDだと、気分に合った曲が探しやすくていいですね。

受動的音楽療法は、音楽を聴くことによってその効果が得られるとされている音楽療法です。

自分に合った音楽を聴くだけで、ストレスが発散できれば、お手軽に次に向かって頑張ろうという気持ちになれておすすめですよ。


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