夏といえば花火大会や盆踊りなどのイベントが盛りだくさんで、気持ちが昂る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
施設で暮らす高齢者も、その季節に応じたイベントに参加することで、四季を感じることができるものです。
高齢者の方々に、夏という季節を感じていただくために、おすすめの歌をご紹介します。

■ 目次

盆踊りで定番の民謡


盆踊りは、東京など一部の地域では7月15日を中心に、また、その他の地域では8月15日を中心に行われる行事ですよね。

高齢者施設でも、夏を象徴する行事として、盆踊りが開催されることが多いです。

やぐらや屋台など、本格的に施設側が用意して行われることもあれば、中には、地域の盆踊りに参加させていただく施設もあります。

その行事に向けて、予行練習と称して音楽療法の中に取り入れることもできますし、盆踊り行事がない施設であれば、音楽療法の時間自体を盆踊り行事のように見立てて工夫することもできます。

ここでとりあげたいのが、その地域の盆踊りで使われている民謡です。

民謡は、ヨナ抜き音階など独特な音階が多く、また、途中にセリフが入っていたり、その地域出身ではない人にとっては聞きなれない曲調であったりして、避けてしまうセラピストもいるでしょう。

しかし、民謡にも有名なものであれば楽譜があります。

また、クライエントから、その地域の民謡を聞き取る形で楽譜に起こすこともできるでしょう。

何回かのセラピーの時間を利用して、聞き取りの時間をとることもできるでしょう。

そうすることで、徐々に本番に向けての期待感を高めることができますよ。

昔ながらの民謡を利用して、夏まつりの雰囲気を楽しみましょう。

民謡だけじゃないまつりの歌


おまつりを連想させる曲は民謡だけではありません。

歌謡曲にもおまつり気分を盛り上げてくれる曲がいくつかあります。

北島三郎さんの「まつり」、美空ひばりさんの「お祭りマンボ」など、お祭りの情景が思い浮かぶような曲や、軽快なリズムの曲です。


中村美律子さんの「河内おとこ節」は、平成元年に発売された比較的最近の曲ですが、盆踊りの曲として親しまれている地域もあります。


童謡や唱歌にも、お祭りに関する曲がありますよ。

たぬきが腹鼓をしながら踊る「証城寺の狸囃子」や、秋の収穫時期の曲ではありますが、おまつり気分は十分味わえる「村まつり」があります。


「村まつり」は楽器演奏などに利用しやすい曲でもありますよ。

他にもある夏の曲で四季を感じてもらおう
施設の中にいても、真夏の暑さは厳しく、肌で感じることはできますが、音楽を通して、夏の景色や風物詩などを思い浮かべてもらうと、厳しいだけではない夏を感じることができます。

「われは海の子」(唱歌)は明治43年に発表されており、その当時から小学校の音楽の教科書に載っていました。

そのため、ほとんどの方がこの曲を知っており、歌うことができます。

海を歌った曲は他にも2曲。

「うみは広いな大きいな」の歌詞で始まる「うみ」(童謡)と、「松原遠く消ゆるところ」の歌詞で始まる「海」(唱歌)を歌い比べてみるのもいいですよ。

その他にも、「花火」(童謡)から、花火大会などの思い出話に花を咲かせてみたり、「たなばたさま」(童謡)から、願い事について話を膨らませてみてはどうでしょうか。


まとめ

  1. セッション内で盆踊りで定番の民謡を使って、盆踊りの予行練習を行ったり、盆踊り自体を楽しむ時間にしてみましょう。
  2. まつりの歌は民謡だけではありません。まつりの雰囲気を盛り上げてくれる歌謡曲や童謡・唱歌なども取り入れてみましょう。
  3. 夏を感じさせてくれる歌は他にもあります。様々な夏の歌を使うと、四季を楽しんでいただけますよ。

夏になると、盆踊りがあったり、おまつりがあったり、花火大会があったりと、ワクワクするような行事が盛りだくさんです。

施設で過ごす高齢者にとっても、楽しみがあることは大切なことで、音楽療法を通じてそれを提供することができます。

音楽療法のセッションの時間を利用して、夏を味わうことができる歌を歌い、盆踊りを行うなどの工夫をすることで、日々の生活の中での楽しみを持ってもらえるといいですよね。


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