音楽療法士という資格があるのを知っていますか?

聞いたこともないという人もいれば、知ってはいるけど、具体的なお仕事内容となるとわからないという人も多いはず!

現在音楽療法士の資格を持っている私自身は、高校時代に進路に迷い、音楽療法を学べる大学があるのを知った時から、音楽療法との付き合いがはじまりました。
かれこれ、15年近い付き合いです。

そんな私が、音楽は好きだけれども、療法士ってなんだか難しそうと感じたり、何をする職業なのかと思っているあなたに、音楽療法士のお仕事内容を紹介します。

■ 目次

音楽療法士とは?

音楽療法士っていったい何なんだろうと思いますよね。

私も音楽療法をはじめて知った時はそう思いました。

音楽療法とは、音楽のもつ力を利用して、困りごとのある人がより良い生活を送れるようにアプローチする療法です。

音楽でリラックスしたり、テンションが上がったり、ストレスが発散できたりすることは経験がある人も多いですよね。
そういった力を利用して、お年寄りや、障がい児の方、また心が少し疲れてしまっているだけの方などを対象に行われるセラピーなんです。

音楽療法士が活躍する場所


音楽療法士は色々な場所で活躍しています。

精神科の病院や老人福祉施設、障がい者施設や児童施設。その他にも音楽教室やフリーランスで活動されている方もいます。

最近は自治体の介護予防の為の教室や、企業のメンタルヘルス講座に音楽療法が利用され、そういったところに赴いて活躍されている音楽療法士もいます。

音楽療法士のお仕事内容

音楽療法士はセラピーを行うのが主な仕事です。
30分から1時間程度の時間を使って、対象となる人と一緒に歌を歌ったり、楽器を演奏したり、音楽を聴いたりします。

セラピーはその効果が発揮されるように、プログラムに沿って行われます。音楽療法士はセラピーの前に対象となる人の状態を知って、使う音楽や楽器を選び、どんな順番でどの音楽を使うのかを考えることでプログラムを組み立てます。

実際にセラピーをした後も、音楽療法士の仕事は続きます。
セラピー中やセラピー後の対象者の反応などを記録して次のセラピーに活かしていくんです。

ただ、音楽療法士は、残念ながら日本ではまだまだ地位が確立されていないお仕事です。
介護施設や児童施設、病院などで勤務する場合、介護士や保育士のお仕事と兼務して働いている方が多いのが現状です。

私自身も介護福祉士として仕事をする中で音楽療法をするというお仕事の仕方をしてきました。

兼務の方法はいろいろありますが、1週間のうちの半分は音楽療法士として勤務して、あとの半分は介護士や保育士として勤務する人もいれば、1日の一部の時間を音楽療法士として勤務するという形もあります。

もちろん、経験を重ね、音楽療法士だけで働いている人もいますよ。

フリーランスで音楽教室の時間講師として勤務した後は、自分のスタジオでセラピーを行い、またある時は企業などに出張していってセラピーを行うんです。

音楽スキルはどのくらい必要?


音楽療法士に興味はあるし、音楽も好きだけれども、ただ音楽が好きというだけで音楽療法士になれるのかな?と思った方もいますよね。

実は私自身、音楽は好きだし、ピアノも長年習い続けていたけれども、実は上手くないんです。
5歳からピアノをはじめて、大学卒業するまでずっとピアノのレッスンを受けていましたが、本当に上手くないんです。

なんというか、センスがないんですね。

そのせいで、大学時代は本当に落ちこぼれていました。何とか音楽以外の科目で挽回してはいましたが、音楽に関する科目はなんであれ全滅状態でした。

そんな私は、社会人生活を介護士としてスタートさせる気でいました。面接も、ただ介護職を募集している施設に受けに行きました。
ところが、やはり持っている資格には注目もされるし、雇う側も、内容もよくわからない資格だけれども持っているものは活かして欲しいといった感じ…

それからはただただ必死にお年寄りが楽しめるようにという思いだけでピアノを弾いて歌を歌ってきました。
おかげで今では少しだけ技術に余裕が出てきた気がします。

ちなみに私はピアノを習っていたのでピアノを使っていますが、ギターや他の楽器を使う人もいます。

と、こんな私でも音楽療法ができています。
音楽スキルはあるに越したことはないですが、磨くことができるものなので、努力ができる人であれば問題ないです。

まとめ

1.音楽療法士とは、音楽を使って、ストレスや困難の軽減をお手伝いするお仕事
2.音楽療法士が働く場所は、病院・施設・音楽教室などさまざま
3.音楽療法士の仕事内容は、セラピーの計画を立てて、それに沿ってセラピーを行います。  最後に記録を書いて終了です
4.音楽スキルは必要ですが、それ以上に対象者を思う気持ちと、努力が大切です

以上が気になる音楽療法士の仕事内容です。
相手を思いやる気持ちがあれば大丈夫!まだまだ世の中に浸透していない資格なので、あなたがこの分野を世の中に広める第一人者になれるかもしれないですよ。


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