今や、CDショップや音楽配信ストアなどで、多様なジャンルの、多くの楽曲が並んでいますね。その中でも、ジャズピアノが印象的な名曲たちをご紹介させていただきます。
私が、ジャズを知り、ジャズマンの演奏を聴きながら勉強し始めたのは、学生時代。当時、貧乏学生の私に、ジャズの何たるかを教えてくれて、いろんなCDを(タダで)貸してくださったのは、ジャズバーのマスター。
そんな、様々な演奏を教えてくれた、ジャズバーのマスターや当時のアマチュア先輩ジャズマンの方々を思いながら、素敵なピアノが散りばめられた名曲たちを、ご紹介させていただきたいと思います。
なお、今回、ピアノソロを広義の意味で捉え、ピアノのみの演奏のみならず、バンドの中でのピアノの旋律が目立つもの、印象的なもの、についても紹介しています。
まずは…
■ 目次
鉄板、名盤・名手のピアノ
ビルエバンス/ワルツフォーデビーイントロから、内省的な、リリカルな音色が印象的です。ウッドベースとの響きが絶妙で、イントロから心を掴まれます。
ポマードでセットした髪形と、黒縁の眼鏡が、より知的なイメージを連想させ、理詰めの奏法が特徴のビルエバンス、どの演奏も知的な雰囲気が漂うものばかりです。
バド・パウエル/クレオパトラの夢
ビバップスタイル(チャーリー・パーカー等の演奏スタイル)のジャズ様式をピアノの分野に応用し、モダンジャズピアノの礎を築いた演奏家。力強い演奏スタイルは、主旋律(主にメロディーとなるような箇所)の主張がはっきりしており、きいていてわくわくします。
一度は聞いたことのある有名な旋律。かの有名なクレオパトラとはどんな人だったんだろ?
思わず踊りだしたくなる、ファンキー系
個人的に大好きな、聞いていてワクワクして、思わず踊りたくなるようなピアノ演奏学生の私にジャズとは何ぞや、を教えてくれたジャズバーのマスターも、常々、スウィング感を忘れるな(日本の祭囃子みたいに、はねすぎるな)、と言ってくださっていました。
しかし…純日本人の私は、油断すると、祭囃子リズムになっちゃってます…てへ。
さて、本題に戻り、トップバーターは
ハービーハンコック/ウォーターメロンマン
日本語直訳、すいか売りの歌(たぶん)。その昔、こんな雰囲気で、「すいかはいらんかね~」なんて、言いながら、売り歩いていたのかも(勝手な想像)。
イントロのピアノから思わず「イエーイ」と言いたくなって、踊りだしたくなるビートがたまりません。テーマはホーン(サックスやトランペットなど)が弾き、伴奏のピアノのリズム(ビート)がしっかり支えていく雰囲気がワクワクしてきます。
目にも止まらぬ早業、超・高速ピアノ
オスカーピーターソン/酒とバラの日々酒とバラの日々等々、名演奏あまた。体は大きいけれど、その指先からあふれ出るソロは、ピアノを縦横無尽に駆け巡り、超高速ピアノソロもいとも簡単に弾いちゃいます。
一度、トライしようかな、と思い、オスカーピーターソンピアノソロ集の楽譜を楽器屋さんで漁りましたが、32分音符(16分音符より更に細かい音符の長さ)の連発した楽譜に、すっかりビビり、そっと楽譜を本棚にかえしました…
でも、超絶技巧並のピアノソロ、挑戦してみる価値は十分にありそうです。
繊細さと力強さを兼ね備えた、日本人女流ピアニスト
独断と偏見ですが、日本人女流ピアニストの私のお気に入りは上原ひろみ さん
かわいいルックスなのに…その力強さに引き込まれます
すでに世界に名が知れた女流ピアニストでありますが、繊細な女性らしさと、力強さを併せ持った魅力は他の追随を許しません。
上原ひろみ/トムとジェリー
冒頭から超高速旋律が繰り出され、まるで、早送りを見ているような、正確で力強いタッチがすごすぎます。
世界を圧巻、男性ジャズピアノマン
小曽根真 さんこちらも、世界をまたにかける、超有名ジャズピアニスト
ジャズ、というジャンルを超え、クラシックとの融合といった発想豊かな活動が魅力てきです
特に、子犬のワルツのジャズ演奏など、クラシックやジャズ界の常識を覆し、ジャンルの壁を超越しています。
小曽根真/ロードトゥショパン
私意見として、音楽のジャンルって、様々区分けが一応されてますが、その区分けは後からつけたもので、あくまで理論上のことなんだろな、って思っています。
(下手なりに)ジャズセッションなどでピアノを弾かせていただく機会があるのですが、ピアノアドリブの中に、ロックフレーズを入れてみたり、同様フレーズを入れてみたり…と試行錯誤しているうちに、ジャンルを超えていけー、なんて思っちゃうときがあります。
以上、わたくしの独断と偏見による、ピアノ演奏や、ソロなどが印象的なおすすめの演奏集でした。ぜひご興味を持たれましたら、聴いてみてください。