フルートを習い始めて憧れるのが発表会。
発表会で1番大切なのが「どの曲を演奏するのか」です。はじめての発表会であれば、何を演奏すればいいか戸惑うこともあるかと思います。
この記事では、私が実際に演奏した曲を含め、フルート初心者でも聞き応えのある発表会向けの曲をご紹介します。
アメイジンググレイス
結婚式の入場シーンなどでもよく使われる曲ですね。
もともとはイギリスの牧師ジョン・ニュートンによる賛美歌です。アメイジンググレイスは和訳で「素晴らしき恩寵」というそうです。
賛美歌というにふさわしい、優しく誰の心にも染み渡るメロディーが特徴です。初心者でも演奏しやすい曲となっています。
3連符のリズムの取り方が少し難しいかもしれませんが、原曲を聞いたり自分で口ずさんだりすることでコツをつかめると思います。
花は咲く(菅野よう子)
東北大震災の復興応援ソングとして有名な曲です。
テンポがゆったりとしていて音の激しい跳躍はなく、初心者でも吹きやすい曲の一つです。歌詞があるので、曲のイメージが膨らませやすいです。
曲の懐かしさや優しさが入り混じったメロディーとフルートの豊かな音色がマッチすると、聞いている人を感動させる演奏になること間違いなしです。
Everything(Misia)
誰もが知っているMisiaの名曲です。
私が発表会に参加したとき、40代くらいの女性が演奏していました。メロディーひとつひとつに気持ちがこもった素敵な演奏だった記憶があります。
バラードでゆっくりしたテンポとなっています。速いリズムのところは、歌いながら練習するとリズムに乗りやすくなります。
生のピアノ伴奏で演奏すると、いつも聞いている歌も違った気分で味わうことができるでしょう。
情熱大陸(葉加瀬太郎)
葉加瀬さんの代表曲であるこの曲。バイオリンで演奏されますが、フルートでも聞き応えのあるかっこいい演奏ができます。
スタッカートの切り方、レガートのきれいな伸ばし方など、曲の上達に必要な要素がバランスよく含まれています。
編曲の仕方によっては、リズムが複雑なフレーズも含まれます。ピアノと息を合わせて演奏できたら気持ちがよいこと間違いなしです。
タイスの瞑想曲(マスネ)
マスネ作曲の、オペラ「タイスの瞑想曲」の1幕と2幕の間に演奏される間奏曲です。
もともとはバイオリンで演奏されるこの曲、ハープの伴奏に合わせて響き渡る優雅なメロディーで聞いている人はうっとりすると思います。
また、曲の途中で曲調ががらっと変わるので、ゆったりとした雰囲気と重々しいメロディーのどちらも感情を込めて演奏する必要があり、練習にも身が入りそうです。曲の構想を練りながらイメージを音楽に載せるための訓練にもなるのではないでしょうか?
私も実際に演奏してみたことがあります。低音から高音まで幅広い音域が出て来きますし、途中でテンポが揺れる箇所があります。息の使い方やテンポを考えるのが難しかったです。
曲の最後の方に高音でかつPPで音を伸ばす箇所があります。腹筋を使って音を出す方向をイメージしながら慎重に吹かないと音がかすれます。吹き始めから終わりまで一定の音質、音程で吹く練習にはとてもよかったと思います。
曲全体が長く間奏がないので演奏するには体力も必要ですが、その分吹く方も聞く方も楽しめる1曲となっています。
まとめ
フルートの発表会で演奏するおすすめ曲
アメイジンググレイス
初心者でも演奏しやすい賛美歌。
花は咲く(菅野よう子)
曲の懐かしさや優しさが入り混じったメロディー。
Everything(Misia)
歌詞を噛み締めながら曲に思いを乗せる。
情熱大陸(葉加瀬太郎)
曲の上達に必要な要素がバランスよく含まれているので、曲自体の演奏を楽しみながらスタッカートやレガートの吹き分けの練習もできる。
タイスの瞑想曲(マスネ)
曲の途中で曲調ががらっと変わるので、曲のイメージを膨らませながら音に感情を込める練習ができる。演奏するには体力も必要だが、その分演奏し甲斐は抜群。
基本的には発表会で演奏する曲は自由です。個人的には、曲の選択には2種類あると思います。
1. 難しい曲よりも、自分が確実に吹けてかつ好きな曲を選ぶ
2. ステップアップのため少しハードルの高い曲を選ぶ
どちらの曲を選ぶにしても、自分がその曲を演奏することで楽しみや充実感を味わいながら新たな成長を感じられるとよいですね。
今の自分のレベルにどのような曲が合うかわからない場合は、先生に尋ねてみるのが1番です。自分が演奏したい曲が少し難しくても、編曲の仕方によっては初心者でも吹けるものがあります。先生によいレベルの楽譜を探してもらうのも一つの手です。
ぜひ、今回ご紹介した曲でもそうでなくても、ご自身の好きな曲を選曲してみてくださいね。