指揮台でバンドやオケを導く指揮者は音楽家のあこがれのポジションです。
学校の部活や音楽系の組織では団員が指揮をすることも珍しくありませんよね。
顧問や指揮者がいる団体でも、時には急に「指揮振って」と言われることもあります。
あこがれのお仕事が回ってきた時、せっかくならバシッと決めたいですよね?
私も吹奏楽団で指揮をやらせていただいていますが、基本さえわかればアマチュアとして「振ること」自体はあまり難しいものではないのです!
まずは指揮者の基本から見ていきましょう。
■ 目次
そもそも指揮者って何をするの?
指揮者はステージの上で唯一音を出さない人とも言われていますが、実際は何をしているのでしょう?
実は、指揮者の仕事というのは練習やリハーサル、スコアの読み込みの時点で八割ほど終わってしまっているのです。よく訓練されたバンドや奏者同士が綿密に打ち合わせをすれば指揮が無くても演奏は可能なのです。
実際に指揮なしでベートーヴェンの交響曲を演奏するプロの団体もあります。
しかしそれは超一流の集団の話であって、基本的に指揮者なしでは個々の奏者の解釈やタイミングが揃わず、演奏がまとまりません。
クラシック音楽などを演奏するオーケストラは特に解釈の幅が広いので指揮者の最も大きな仕事はいわゆるアナリーゼという楽曲分析や演奏の方針決めであり、「振る」こと自体は氷山の一角でしかないのです。
また、奏者の音の意思を統一させたり、奏者の能力を引き出したりといったことも重要な仕事の一つと言えます。
現代のアマチュア団体の「指揮者」には指揮のほかに勉強やマネジメント、プロデュースといった能力が求められるのがほとんどです。
演奏における指揮の役割とは?
それでは「指揮を振る」という行為にはどういった意味があるのか見てみましょう。
例えば大きなホールのステージは広いですよね?舞台の端っこのコントラバスから逆の端のヴァイオリン、ステージ後方にある打楽器、それぞれ離れているため、遠い人の音がコンマ数秒遅れて聞こえてくるのがステージという空間なのです。
そういった環境でお互いの音を聞き合いながら演奏するとどうでしょうか?
確実に音楽が停滞して、そのうち腹の探り合いのようになってバラバラなアンサンブルになってしまいますよね?
そこで指揮の出番なのです!
奏者がお互いのテンポではなく指揮を目で見て視覚的にテンポを感じて演奏することで、客席の聴衆には全員が同じテンポで演奏しているように聞こえます。
極端な話、ステージ上で音がズレ聞こえていても客席ではちょうどよく「はまって」聞こえるということで、それを先導して作り上げるのが指揮の役目なのです。
また、音は低い音になると立ち上がりが遅く、発音が不明確になります。オーケストラでは特に時と場合によっては高い音よりも先に音を出すということも珍しくありません。実際にコントラバス奏者は他の楽器よりも早く音を出しています。そんな時、全員が基準とできるようなテンポやタイミングの提示がないと対応できませんよね?
こういった時も指揮が大きな指標となり演奏を支えてくれるのです。
そして、音楽の表現や解釈を統一させ、指示するのも指揮の大きな役割です。
ただのテンポの提示ではメトロノームと変わりませんが、タイミングの間、微妙なテンポの変化、音楽の場面転換、音色や強弱など音楽表現のすべてを取り仕切り、奏者と聴衆にそれらを提示するのも重要な役割です。
オーケストラと吹奏楽によって違う面もありますが、基本的には指揮者の動きの後に音が続きます。特にオーケストラでは指揮と同時に音を出すということはあまりありません。あくまで指揮者は先に音楽を提示する存在、音に合わせて踊る存在ではないのです。
要するに、指揮者はテンポと表現を提示する先導者なのです!
タクト(指揮棒)の選び方
指揮棒、いわゆるタクトは指揮者には無くてはならない道具です。もちろん合唱や小さい規模のアンサンブルといった場合は必ずしも必要ではないかもしれませんが、大きい編成の吹奏楽やオーケストラの場合はタクトを使ったほうが無難でしょう。遠くの奏者にも指揮が見えるようにしなければいけません。
指揮棒はいろいろなタイプがありますが基本的に自分が扱いやすいものを選べばOKです。
長さはだいたい「腕の真ん中(ひじの裏側)から中指の先くらいまで」のタクトを選ぶと良いと言われています。
自分もこの指標を使って選びました。その場で持ってみると意外と長いのですが、実際にバンドで振ると程よいリーチになってとても便利なので参考にしてみてくださいね。
持ち手の形は人によって様々です。大きめのものだと力を抜いた状態で握っても安定しやすいですが、小さいものも反応がよく扱いやすいです。これは実際にお店で握ってみることをお勧めします。
基本的に指揮棒は軽く、また、高いものは細く作られていることが多いですが、値段に惑わされず自分に合ったものを選ぶのが得策です。探せば重いものもありますし、太めのものもありますので、品ぞろえが豊富な大きな楽器店に行って選んでみてください。
最後に、指揮棒は大変壊れやすいです。そのまま鞄に入れると何かの拍子に「パキッ」と折れてしまうこともあります。
指揮棒を買ったらケースを、できればハードケースも忘れずに買いましょう!
具体的な振り方 準備編
それでは、実際の振り方に関して見ていきましょう。
まずは姿勢よく立ちましょう。しっかりと奏者の方を見てまっすぐ立ちます。基本的に「良い姿勢で」と意識していれば大丈夫です。
指揮棒は基本的に利き腕に持ちます。たいていの人は右利きなので奏者は基本的に右手の指揮棒に慣れています。したがって、左利きの人でも右手で指揮棒を持つ人もいるそうですので、左利きの方はどちらにするか考えてください。
ちなみに、私の知り合いの左利きの指揮者は右で振る人、左で振る人、両方できる人という三パターンがいます。
さて、気になる右手の基本的な位置ですが、基準の位置としてみぞおちの少し右にあれば大丈夫です。譜面台の高さにもよりますが、中学生の合唱祭のような顔のあたりではなく、少なくとも胸よりも下を基準に設定しておきましょう。
右手に指揮棒を持つならば左側の奏者からは少し指揮が見えにくくなりますので、完全にとは言わなくてもなるべく中心に基準を持ってくると無難です。
右手は基本的には基準の位置を打点にして振ります。つまりテンポを提示するのが右手の役目です。
したがって、左手はなしでも構いません。後に解説しますが、左手は基本的には右手と独立してフレーズや音の切り、アクセントなどを提示する表現の役割だと考えてください。
初心者や中高生にありがちなのですが、基本的に右手と左手がワイパーのように同じように動くことはありませんし、あまりかっこよくないです。何よりテンポを提示する打点が不明確になるので注意してくださいね。
基本の振り方 叩き
指揮の最も重要な仕事であるテンポの先導ですが、その要となるのが「叩き」と言われる技法です。この動きをマスターすればどんな曲も原理的には通すことができると言っても過言ではありません。それくらい基本的な技能です。この叩き、いわゆるお箸で机のふちを叩くような動きなのですが、ポイントとして、振り下ろしは脱力して腕を自由落下させること、落ち切った瞬間に前腕に力を入れてバウンドさせること、の二点です。
先ほどの基準点をいわゆる「打点」にしてそこを「叩く」というイメージの動きです。実際にやってみると意外と打点の位置を一定にするのが難しいのですが、上のポイントを参考にすると安定してくると思います。
大切なのは腕が打点に達した時の瞬間的な力以外は基本的に使わず腕の重さに任せて腕を「落ちさせる」ということです。もちろん例外はありますが、叩きの動きの中で作為的に腕を降ろすと奏者は次の拍を予測しづらいのです。
脱力は慣れるまでなかなか難しい作業で、指揮者の永遠の課題とも言われていますが、この「叩き」は指揮の基本中の基本なので是非マスターしてください!
基本の四拍子
拍子として最もよく見るのが四拍子です。とくに吹奏楽や合唱曲といった多くのアマチュア指揮者が遭遇するほとんどの曲が、四拍子であることが多いです。ですので、まずはこの四拍子から見ていきましょう。ご存知の方もいるかもしれませんが、四拍子の振り方は多くの方が最初に思い浮かべる指揮の動きです。いわゆる「錨」の型です。
1拍目:上から下に叩いて少しバウンドさせる
2拍目:同じ打点を叩いて左に流すようにバウンド
3拍目:同じ打点を叩きつつ通過して右方向へバウンド
4拍目:同じ打点を叩きつつ1拍目の「叩き」前のスタート地点へ→1拍目に戻る
という動きです。「叩き」をベースに解説しましたが、後に紹介する他の技法でも四拍子の図形の「型」は同じです。
この四拍子ですがなかなかの曲者でして、指揮者の特徴や癖が色濃く出てきてしまう最も有名にして要注意な型です。
「2拍目が流れやすい」とか「3拍目で腕が右に行かない」、「4拍目と1拍目の間に妙な動作が入る」など人によって様々な癖が出やすく、最も指揮者らしい型であるが故に、それが目立ってしまうのです。
四拍子は指揮のイメージと馴染みやすい動きですが必ず鏡を見てしっかりと自分の動きを分析して身につけましょう!
マーチの王道 二拍子
マーチ、すなわち行進曲は基本的に二拍子でできています。吹奏楽ではいわゆる「課題曲マーチ」という流れで四拍子が多いですが、スーザなどの伝統的なマーチはやはり二拍子です。そんな二拍子は四拍子の導入の練習にもなる格好の教材なので、しっかりマスターしましょう。
二拍子は四拍子よりも単純な図形で、いわゆる「レ点」の型です。
1拍目:叩いたら右上にバウンド
2拍目:叩いたら左上あるいは1拍目の前の位置にバウンド→1拍目に戻る
といった具合です。ここでも叩く場所は常に一定にすることを心がけてください。特にマーチの場合は縦が命ですので、打点の場所を正確に維持していきましょう。
「叩き」の延長で習得できる拍子なので四拍子が馴染めない方は二拍子から習得しても良いかもしれません。
ワルツの三拍子
ワルツと言えば優雅な三拍子をイメージしますよね?ところが、この三拍子は指揮者泣かせの拍子なのです。とくに日本人は苦手な拍子なので注意してください。
三拍子の図形は基本的に「三角形」です。
1拍目:叩いたらバウンドして左へ流す
2拍目:同じ打点を叩いて通過して右方向へバウンド
3拍目:同じ打点を叩いてバウンドして1拍目の前の位置に→1拍目に戻る
というかんじです。三角形を描きますが、これが難しいのです。
なかなか縦の動きが少ないせいか、均等に「叩く」ことが難しいのでやはり最初のうちは「打点」をかなり意識して練習するとよいと思います。
さて、問題は三拍子を一拍子でとる時なのです。
速い三拍子の曲は基本的には三角形ではなく三つの拍子を一つに感じてテンポを示します。
「1・2・3」「1・2・3」ではなく「1・・」「1・・」というイメージです。
この時「1」として打点を叩いたバウンドの後は円を描くようにして、間に内包される「2」と「3」を感じさせつつ再び打点に戻ってくるという作業が必要になります。これがなかなか苦戦します。
この円を描くときですが、叩きの時と同じ要領ですが減速と加速が大きなポイントになります。上の方に行くにしたがって減速し、打点に近づくにしたがって加速させます。ただし、ここでも作為的ではなく、ボールが弾むようにあくまで物理的に自然なモーションを心がけましょう。
この三拍子を一つでとるという動きが、後に紹介する最も汎用性の高い技法である「しゃくい」につながってきますので、まずは「円を描きながらの叩き」を練習してみましょう。
汎用性の高い二つ目の振り方 しゃくい
「しゃくい」という単語をおそらく初めて聞く方も多いのではないでしょうか?「しゃくい」は先ほどの三拍子の円と似た加速と減速の概念を持つ技法です。結果的にはおそらく、「叩き」よりも「しゃくい」をメインに指揮をする人の方が多いと思います。
「しゃくい」というのは、瞬間的に点を示す「叩き」とは違い、加速減速がある曲線運動を伴いテンポを示す指揮の振り方です。
「叩き」では速度変化を意図的に操作することは基本的にはありませんが、「しゃくい」では意図的に操作してテンポを提示します。
「叩き」を「弾むボール」とするならば、「しゃくい」は「緩急をリモコンで操作できる振り子」だと考えればイメージしやすいかもしれません。
腕の動きが打点に近づくにつれて加速、打点から遠ざかるにしたがって減速させるあいだに、多彩な拍や音楽の流れを示すことができるので、一般的な指揮はこの振り方を中心に構成されることが多いのです。
「叩き」だけですと音楽が縦にブツブツ切れてしまいますが、「しゃくい」を使えばよりスムーズに、自然に音楽を流すことができます。
ただし、「しゃくい」のベースにあるのはあくまで「叩き」だということは常に考えてください。描く図形も各拍子に対応して「叩き」の場合と同じで、「しゃくい」でも型が変わるということはありません。横の流れが多いため打点そのものは示しづらくなりますので、注意してください。
「叩き」と「しゃくい」は別々の概念ではなく、地続きになっているものと考えると曲の中での表現がスムーズに行えると思います。あくまで「叩き」を基本にして派生しているものとしてとらえると良いと思います。
三つ目の振り方 平均運動
「平均運動」は、柔らかい曲調で使う振り方です。加速や減速が伴う「叩き」や「しゃくい」とは別で、腕の動きに速度変化が伴わない振り方です。つまり、常に一定の速度で腕を動かす技法です。
どちらかというと、音楽の横の流れを殺さないための動きで、打点がないためより音楽の感情的表現に特化した振り方であるとも言えます。
しかし、やはり他二つの振り方の延長線上にあるもので、初心者が「平均運動」をすると奏者が混乱することは間違いないので、必ず「叩き」、そして「しゃくい」を経てたどり着いてほしい技法です。
悩みの種 変拍子
近年、吹奏楽や合唱のコンクールのレベルが格段に向上しているため、変拍子を振らなければいけない局面が増えてきています。しかし、基本に忠実にしていれば怖がることはありません。仕組みさえわかれば振れますので安心してください。
変拍子とは、5/8拍子や7/8拍子といったように単純な4拍子ではない複雑な拍子の事を言います。基本的には小さい2拍子や3拍子を組み合わせてできたものです。
また、変拍子を持つ曲は拍子が頻繁に移り変わることも多いので慣れないとなかなか苦戦する曲者です。
例えば「7/8,5/8,7/8,9/8」なんて混合拍子の譜面が想像できます。初めて見る人は「???」ってなること間違いありません。
しかし、よく曲を聞くと拍子にしたがって音が変わっていたり、リズムが作られていたりということがほとんどですので、きっちり音源を聞いて楽譜を読めばグルーピングの工夫で難なく対処できることが多いです。
具体的に見ていきましょう。
例えば8分の7拍子ならば八分音符を(2・2・3)、(2・3・2)、(3・2・2)のどれかで区分けをします。8分の5拍子ならば、八分音符を(2・3)あるいは(3・2)というようにグルーピングして、四分音符や付点四分音符をベースにして、三拍子か二拍子の型にして振るのが一般的です。
型は同じで「普通の拍子のどこか一つが時間的に長い」という感覚で振ると解りやすいです。また、長くなる拍のときに動作を大きくするなどということをしても分かりやすく変拍子を提示できるでしょう。
また、変拍子だからこそ、「打点」を強く意識することも重要です。
グルーピングは曲や小節単位で違いますし、場合によってはスコアに(2+2+3)などというように表記されていますので参考にしてください。
いざ、指揮台へ
基本的な技能がわかれば後は指揮を振るだけ!
ですが、はっきり言って最初は絶対に「え?嘘?こんなに難しいの?」ってなること間違いありません。
まず、自分の指揮と演奏のタイムラグに驚くことでしょう。
自分の指定したタイミングのコンマ数秒遅れて音が出てくる感覚にかなり戸惑いをおぼえると思います。
そんなとき、重要なのは「音を聞かないこと!」なのです。
音を聞くとそれに合わせて振ってしまいがちですが、それだと曲がどんどん遅くなります。
それを防ぐには、自分の頭の中で流れているテンポを絶対に維持するしかありません。
指揮者はあくまで先導者!
音を先回りしてテンポや表現を奏者に指示するのが仕事です。
これを絶対に忘れないでください。
表現としての左手
指揮者は奏者全員をコントロールして音楽的表現を作り出すのも重要な仕事です。もちろん、右手の振り方である程度の表現は可能ですが、やはり表現のプロフェッショナルは左手でしょう。
左手は右手とは独立して、右手だけでは表現しきれない部分を補う役目を担っています。
具体的に言うと、
・全体への合図
・部分的なフォルテやアクセント
・特定の楽器や奏者への合図
・フレーズや音楽の流れの提示
・音の入りや切りの提示
・感情やニュアンスの表現
などが挙げられます。
指揮の先生の中には左手は可能な限り使わないという方もいらっしゃいますが、左手で表現を作ったほうが奏者も聴衆もぐっと引き込まれますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
指揮の練習法は?
指揮の練習はどうしたらよいのでしょう?レッスンに行くのがやはり一番ですが、なかなか敷居が高いですしお金も取られますよね。
自分のおすすめの方法をいくつか紹介してみたいと思います。
・メトロノームに合わせて「たたき」「しゃくい」「平均運動」を練習する
テンポを一定に振るというのは指揮者にとって必ず必要な能力の一つです。振る曲のテンポに合わせてそれぞれの動きを練習しておくと良いでしょう。
・音源に合わせて振る
これはかなり効果的な練習法です。ただし、必ず音源を先回りして振ることを忘れないでください。音源は指揮に構わず音楽を進めてくれますが、実際の奏者はそうではありません!必ず音源の先導者として振る練習をしてください。
・実際に振る
指揮がうまくなる最も効果的な方法は「実際に振ってみる」ということです。やはり、独特な技法なので「習うより慣れよ」の論理で実際に振ることが一番の練習です。
オーケストラと吹奏楽の振り方の違いは?
少し実践的ですが、オーケストラと吹奏楽の指揮の違いについて見てみましょう。・オーケストラの指揮
オーケストラの指揮はかなり難しい作業です。何よりも「指揮者が先導」が徹底されており、指揮の打点とオーケストラの発音のタイミングのタイムラグが大変大きいのです。また、奏者はコンサートマスターの弓を見て合わせることも多いので、かなり熟達した指揮者でないと演奏をまとめ上げるのは難しいです。
また、クラシック音楽は解釈が命です。オーケストラの指揮者はかなりしっかりとアナリーゼをしなければいけません。
また、一曲が長いので相応の体力が必要なのも重要なポイントです。
・吹奏楽の指揮
吹奏楽の指揮はオーケストラに比べると振りやすいです。タイムラグもオーケストラよりも少ないです。
また、バンドそのものでアンサンブルが完結し、指揮者が踊っているだけ、ということもよくあります。
機能性に優れた演奏形態なのでより表現を見せるということを重視すると良いと思います。
また、変拍子や場面転換が激しい曲が多いのでそのあたりに注意して指揮をしましょう。
まとめ
では、ここまでについてまとめてみましょう・指揮は指揮者の仕事のごく一部
・指揮はきちんと訓練すれば難しくはない
・指揮はテンポと表現を先導する役割
・タクトは肘から指先までの長さを参考に
・「叩き」「しゃくい」「平均運動」の順に習得
・四拍子は「錨」、三拍子は「三角形」、二拍子は「レ点」の型
・変拍子は2と3でグルーピング
・自分の打点と奏者の発音のタイムラグに注意
・指揮台では堂々と
・左手は右手と独立して表現を補う
・習うより慣れることが一番の上達の近道
なかなか大変そうですが、指揮台で指揮を振り、音楽を作り上げ、喝采を浴びることの喜びは大変大きいものです。
一つ一つ焦らず鏡をみながら練習して、自分の指揮の世界を作っていってください!