最近アマチュアで楽器を演奏する人が増えてきていますね!
特に管楽器は中高生の時にやっていて再開する人や、ずっと続けているけど違う分野に手を出したい、なんて人が多いみたいです。

そんな管楽器愛好家たちを悩ませるのが「吹奏楽にするか?オーケストラにするか?」という永遠の問題。
実は吹奏楽とオーケストラは管楽器の役割も作法も大きく異なるのです!
何も知らずに鞍替えするとちょっと痛い目にあうことも……

そんな問題に吹奏楽とオーケストラ両方の団体に所属している私がホルン吹きという金管木管両方の特性を持つ観点から切り込んでいきたいと思います!

まずは演奏形態を整理

最初に知っている人もいるとは思いますが、吹奏楽とオーケストラの演奏形態について確認してみましょう!

オーケストラ:いわゆる管弦楽で、数十人の弦楽器隊と管楽器と打楽器という編成。曲によって編成が指定されていることが多い。また、管楽器は基本的に1人1パートを演奏する。レパートリーとしてはほとんどがクラシック音楽である。

吹奏楽:基本的に管楽器と打楽器で構成される。金管楽器のみのブラスバンドとは違い、金管楽器と木管楽器両方を使う編成が日本では一般的。複数人で同じパートを吹くことが多い。クラシックだけでなくジャズやポップスなど様々なジャンルを演奏できる。

といったところでしょうか。では、それぞれの特徴について見ていきましょう。

吹奏楽の管楽器の特徴は?


吹奏楽の管楽器は一言で言えば「楽しい」!

合奏隊が全員管楽器なので、ある程度大きな編成ならミスが目立たなかったり、自分の好きなように思い切り吹いてもとりあえず大丈夫だったりという演奏上の特性があり、また、人気の曲や好きな曲などが演奏でき、「吹き手」の楽しさが満たされやすいと言えます。ポップスなどを演奏している時のお客さんの反応なども楽しいですね。

また、1パートを何人かで吹くので安心感があります。この安心感が意外と嬉しいですし、「みんなで」一つの音楽を作っていくという感覚が他では得られない魅力でしょう!

オーケストラの管楽器の特徴は?


オーケストラの管楽器を一言で説明すると「難しい」!
吹奏楽出身者だと戸惑ってしまうことが多々あります。実際私もそうでした。

まず、1人1パートでの孤軍奮闘という常にソリスト的なシビアな世界で演奏しなければいけません。そして歴史的背景や楽器と調性の都合上いわゆる「移調読み」をしなければいけません。

ホルンは特にたくさんの調の楽譜を読まなければならず、慣れるまでは少し大変かもしれません。そして、音量、音質、音程、表現の全てへの要求が吹奏楽よりもシビアです。意外かもしれませんが吹奏楽よりも音量が必要なこともあります!

しかし、個々の奏者の技量を十分に発揮でき奏者としての音楽的な喜びでは吹奏楽では味わうことのできない「自分が奏でる喜び」を得ることができます!
「一人ひとりの音楽」が一つの音楽を作っていくという感覚が奏者として充実感を感じさせてくれるのが魅力です!

音楽の作り方は?

吹奏楽とオーケストラの演奏の違いの大きな要素のもう一つが「音楽の作り方」です。楽曲に対してどう向き合うのか?という点が、実際に両方の合奏を比べると大きく異なっているように思うことがあります。

吹奏楽の音楽の作り方は、「響きの合理性」というものを意識することが多いです。「メロディーがこうだから伴奏はこう吹いて、対旋律はこう吹いて……」「音程やタイミングをそろえて……」というような作り方がメインです。

一方オーケストラの音楽の作り方は「楽譜の解釈」に基づくことが多いです。もちろん響きのバランスも考えますが、一つのメロディーを細かく分析したり、和声の進行を意識してフレーズを作ったり、ニュアンスを細かく表現したり、という作り方をします。

また、吹奏楽では「予定調和」な音楽の作り方、つまり基本的には一定のテンポから大きく揺らしたり溜めたりということはせず、縦横をしっかりと安定させ、楽譜に書いてある要所でのみテンポを揺らしたりなどします。

一方のオーケストラでは予定調和ではなくその時その時の響きや偶然性を楽しむ傾向があります。テンポに関してもかなり自由に解釈することがほとんどで、一定のテンポに従って演奏すれば良いということはあまりありません。ただ、タイミングのズレも弦楽器の効果で「響き」に転換されることもあり、その時その時で良くも悪くも刹那的楽しさを合奏でも味わえます。

まとめ

1. 吹奏楽とオーケストラはそれぞれに楽しさがある
2. 吹奏楽はいろいろなジャンルの曲を手軽に楽しめる
3. オーケストラは奏者としての喜びは大きいがそれなりの技術と勇気が必要

といったところでしょうか
同じ管楽器ですがいろいろな楽しみ方ができるのが管楽器の魅力です!
せっかく楽器を演奏しているのなら、ぜひ私のように両方を楽しんでみてくださいね!