「先生、今度の発表会はかっこいいのが弾きたいなぁ」

まだまだピアノを習い始めて数年目(三本の指に入る程度の年数)。
可愛い可愛い生徒に言われたら黙ってはいられない!
(親バカならぬ先生バカ(?))

あ~かっこいい曲を弾かせてあげたい、満足させてあげたい!でもまだ技術的に難しいことは避けてあげたいし…

これくらいの時期の生徒さんは、選曲に悩まされることが多い難しい時期ですよね…。
(曲なんて星の数ほどあるので本当に手のかかる面倒くさい作業…)


この頃になると習われている生徒さんによってピアノへの取り組み方の違いがはっきりしてくるものです。

どちらかと言えば、この子はほかの子に比べたら努力家でコツコツ必ず家で練習してくるタイプ。
リズム感もだいぶ良くなったし、楽譜もある程度自分で読めるようになったし…

そんな時期の生徒さんにお勧めなのが、この一曲です!

マイカパル「小さな組曲第7番」(Op.30)

「超ずぼらピアニスト&楽曲アレンジャー」の私と一緒に、この曲をワンランクアップさせる方法を考えていきましょう!

難易度は?

ネット上にピアノの音源がなかったのですが、着メロの視聴ページがありましたのでご紹介します!
http://j-ken.com/category/classics/data/671259/

はじめに述べましたように、まだ習い始めて3年目(2年目の子が演奏したこともあります)の生徒さんが演奏できることを考えると、初中級レベルの曲と言えるでしょう。

あくまで、こつこつと努力できる生徒さんにとってということになります。
(面倒くさがりの私からすると本当、よく頑張るよなぁ…と感心する生徒さんたち)

しかしこの曲、演奏の仕方によっては中級や上級レベルにも聞こえてくるとてもカッコイイ曲ですので、チャレンジさせてみる価値はありますよ!

まずはリズムを徹底するべし!


「八分の十二拍子!?見るだけで嫌になる!!!面倒くさい(口癖)!!」

わかります、その気持ち。12個も数えるの、途中間違えそう…これかなり面倒くさい(やっぱり口癖)。

…そんなところでつまずく前に、思い切ってここは楽譜に書いてあることは無視して自分の読みやすいように変えてみましょう!

まず、1小節に四分音符4つ分ととらえて四角で囲み、リズムを書き込んでいきます。


以下、私個人の考えですので参考程度にご覧ください!

例えば3小節目(ほかの小節ももちろん同じ考えです)

赤の四角1つを四分音符1つ分として考え(八分音符3つを、三連符として考え)、八分音符の下に順番に

 1ちと 2いと 3んと 4いと
(いちと にいと さんと しいと)←こう読みます。私のやり方で無理やりですが…。

こう書き込んで数えてあげることで、今何拍目のどこを演奏しているのかがとらえやすくなります。
(あぁ、先生にこんなこと言ったら「数え方違う!」って怒られそう…(笑))

でも、いいんです。楽譜の正しい読み方、音楽理論ももちろん大切ですがまずは弾けないと意味がないですもんね!

「あぁぁぁリズムが~!!」と泣き叫びたくなってしまった方は参考にしてみてくださいね!

手が交差するところは、上下をはっきりさせよう!


「先生、ここ、手がもつれて弾けません。」

「わお!そうやっちゃったか、手がぶつかってめちゃくちゃ難しそう!」

わかるわかる!めっちゃ手がもつれる。指以前にね(笑)!
そんなところで悩んでいるあなた、実は結構私よりも面倒くさがりなんじゃないでしょうか?

同じ場所に来るたびに、「あ~もう!!」と叫ぶ前に…!
ひとまず「面倒くさいこと」は最初に明確にしてしまうことを考えましょう。

上下の関係を考えるときにポイントになるのが、
「同パターンが新しいパターンに切り替わったとき、その手がスムーズに動くか」

例えば、1~2小節目の、下行形から上行形へのパターンの切り替えの部分。
(13、14小節目も同じです)


棒が下を向いている音符は全て左手で演奏するのですが、もし左手を右手の下に置いて演奏した場合、赤い丸の部分で左手が右手に引っ掛かりませんか?

なんとかその場を乗り切ってよけたとしても、この曲は速い曲なので必ず絡まる時がきます。

ここは左手を上にしてソからレの音を、右手を飛び越えて演奏した方がスムーズに動きますよ。



7~8小節目について
(9~10小節目、20~21小節目、22~23小節目も同じ)


ここは下行していくだけなので、左手を上の考え方で演奏しましょう。

手の形がこの曲をマスターできるかどうかのカギになってくるのでここにはじっくり時間をかけてくださいね。

ダイナミクスをはっきりさせることで「自分らしい演奏」を!


とあるコンクールに出場したときに、審査表に書かれていました。

審査員A
「素晴らしい表現力だ。ダイナミクスもハッキリと区別がついていてわかりやすい。アーティキュレーションの理解力が素晴らしい。あなたという人物がどういう人物なのか手に取るように伝わってくる。」

審査員B
「ダイナミクスがはっきりしすぎていて好めない。アーティキュレーションもあまりにも顕著すぎる。あなたの性格でしょうかね、好めない。」

…どっちやねん!と、突っ込みたくなったことがあります(笑)。
それに性格って(笑)!
(これから数年、トラウマで途方に暮れてスランプに陥ったことも事実…)


ですが、長年大きな舞台だけではなくカフェやレストラン、結婚式場やイベント、いろんなところで演奏して、リスナーになんやかんや言われたり褒められたりして学習したことは、

「自分が思っている以上に伝えたいことは伝わりにくい」

ということ。そして

「人前で演奏するということは、それを聞く人によって好き嫌いの好みがはっきりする」

ということ。
勿論参考として演奏に取り入れるのは良いと思いますが、ただ誰かの言うように忠実に再現するだけだとしたら、それはコピーでしかないのではないか。

え?私のコピーなんていらない!止めてよ、「その演奏、〇〇さんと同じだね」なんて言われたら仕事も面倒くさいことになるじゃない!


現実的なことはさて置き、せっかくなら思い切って自分らしい解釈で表現した方が面白いんじゃないかと思います。

「自分らしい演奏」

その第一歩として、ダイナミクスははっきりと!メリハリをつけて演奏しようではありませんか!

まとめ

1.難易度は初中級レベル。
2.まずは四分音符4つ分に置き換えてリズムを徹底する。
3.手が交差するところは上下をはっきりさせてもつれを防ぐ。
4.ダイナミクスをはっきりさせることで自分らしい演奏をしよう。

基本的なことですが頭に入れておくだけで演奏レベルが格段にアップするので、ぜひ参考にしてチャレンジしてみてくださいね!