みなさんがイメージするフルートの音のイメージってどんなものでしょうか?
女性らしい上品な音、伸びやかで透き通った音、小鳥のさえずりのように細やかで可愛らしい音。
そんなフルートらしい音も、これってフルートなの?と疑問に思ってしまいそうな力強い音も楽しめるのが、プロによるフルートソロ演奏です。

この記事では、私が個人的にオススメするフルートソロの曲を5曲ご紹介します。5曲のうち始めの2曲は、初中級者でも頑張れば演奏できそうなものを紹介しています。

組曲「アルルの女」よりメヌエット/ビゼー作曲

フルートのソロといえば、私のイメージはこれです。フルートの伸びやかな音色が最大限に生かされた曲です。初中級者が音の跳躍をなめらかに吹くのは難しそうですが、ここをクリアすれば曲の良さがかなり引き立つと思います。

初心者が始めに目標とする曲にいいとされており、私も挑戦しようとしたことがあります。(そのときは別の曲をやりたかったので、断念しましたが)


「アルルの女」第2組曲 3メヌエット


「アルルの女」を練習する方向けの分かりやすい解説もあります。


EARTH/村松崇継



これは私がフルートを習って2年半くらい経った時に先生に紹介していただいた曲です。

EARTHという曲名というだけあり、この曲を聴きながら地球のさまざまな様子をイメージできる曲となっています。個人的には、曲の冒頭部は地球の雄大さ、曲の中盤は自然環境の厳しさの表現、そして最後は平和への願いが込められているような気がします。

初中級者が演奏するには長めの曲で、体力が必要です。また、曲のよさを表現しようとすると、自分のイメージを膨らませることも必要です。メロディーを何度も聴きながら情景を思い浮かべ、そこから湧いたイメージを音楽としてどうやって表現するのか、そこも含めて、初中級者が演奏するのにオススメできる曲です。ピアノ伴奏も聞き応えがあります。

私が次にフルート発表会に出られるのであれば、迷わずこの曲を吹きます。


フルート吹きの休日/J,カステレード

フルート四重奏の代表的な曲です。4本のフルートの音色やテンポがぴったり合い、心地よいハーモニーが生まれています。フルート4本でここまで音質に幅がある演奏ができるんだとびっくりさせられます。

曲は4楽章、全部で10分以上です。個人的には、4楽章が好みです。4人の息がそろった軽やかなメロディーと、中盤でリズムが一度ちょっと崩れるところのギャップが好きです。

J Casterede Holiday of Flutists flûtes en vacances ⅠⅡⅣ カステレード フルート吹きの休日


パンの笛/ムーケ

近代フランスの作曲家による全部で4楽章からなる曲です。フルートが表せるダイナミックな旋律と、細やかなメロディーの両方が楽しめる曲です。

冒頭部は高音で速いパッセージが多く、ダイナミックな雰囲気があります。
中盤部分はピアノと対話するような素敵なメロディーになっていて、ピアニストとフルーティストが共に音楽を作っているんだなーと感じる場面になっています。

全体的に長いフレーズの中に細かいリズムが多く、聞きながらどこで息継ぎをしているのか不思議に思ってしまう方もいるかもしれません。私は、その繊細なパッセージと、主題部分の大きく円を描くようなダイナミックさのあるメロディーが好きです。

Mouquet – La Flute de Pan – Sonata – 1 “Pan et les Bergers”


カルメン幻想曲/サラサーテ

1883年、スペインでバイオリンと管弦楽のために作曲された曲です。曲の最後に出てくるメロディーは多くの人が一度は耳にしたことがあると思います。
全体を通して聞くと、聞きながらフルーティストの表現の数々を学べる聞き応えがある曲です。(表現を学ぶ前に、とりあえず聞き入ってしまうと思いますが)

長めの曲ですが、ピアノ伴奏といい、フルートのメロディーといい変化に富んでいるので飽きずに最後まで聞けると思います。曲の最後の方で出てくる聴き慣れたメロディーを聴くと、演奏者によってこんなに演奏の仕方が違うということに、びっくりするとともに、フルートで表現できる音楽が幅広いことに感動すること間違いなし。

正直、曲もいいけれどこの曲を演奏している上野星矢さんがかなりの技術の持ち主です。ぜひ一曲通しで聞いてみてほしいです。フルートとピアノだけで奏でているのかちょっと疑ってしまうくらい、表現力のある多彩な演奏です。レガートとスタッカートの違いの明確さや、素早い指の動きとそれに合わせたタンギングなど、聞き応えがあります。




ちなみにこちらの曲は女性の方の演奏です。曲の始めのちょっと官能的ともいえる雰囲気と女性らしい柔らかさが素敵です。



まとめ


私のフルートソロ名曲オススメ
・組曲「アルルの女」よりメヌエット/ビゼー作曲
・EARTH/村松崇継
・フルート吹きの休日/J,カステレード
・パンの笛/ドビッシー
・カルメン幻想曲/サラサーテ

フルートの名曲といえば、数え切れないほどあり聞く人によってどれを名曲と捉えるかはそれぞれです。今回は個人的なオススメ曲を書きましたが、ドップラー作曲のハンガリー田園幻想曲やケーラ作曲の子守歌なども有名で、聞き応えがあります。

楽器を演奏するときも何をするときも、大切なのは「上手な人の真似をする」ことだと思います。昔は音楽といったら貴族だけが楽しめるようなものでしたが、今はありがたいことにネット上やCDで好きなだけ音楽を聞くことができます。

よいフルート奏者になるために、積極的に上手な演奏を聞いて、目標のフルート奏者に近づけるように練習していきましょう。