素敵なピアノ曲を演奏したいな~と思っても、素敵な曲ってたいてい難しいものですよね。

毎日練習してるのに上手くならない・・・

全く上達しない・・・

そんな悩みや不安から脱出しましょう!
ピアノは正しい練習方法をしっかり積めば、ちゃんと弾けるようになります!

■ 目次

その1 片手練習をする

両手でひたすら最初から最後まで弾く
そんな練習していませんか?
それ、一番上達しない練習方法です!!
まずは片手練習をみっちりやりましょう。

え?もう両手で合わせて弾ける?

いーーーーーや!!
それでも片手です!!
特に左手!!

左手は疎かになりがちですが、右手がメロディーの場合は左手が音楽そのものを支える重要な柱となります。どんな難所でもバスがしっかりとリズムを刻んでいてこそ右手が栄えます。

そして、ほとんどの人は右利きですから、右に比べて左手はコントロールが甘いことが多々。
左手は右手の10倍くらい練習してちょうどいいと心得てください。

その2 部分練習をする

難しい曲であればあるほど部分練習は必要不可欠です。
これをしてない人は下手くそ認定!!
それくらい大切な練習だと思ってください。

いつもつっかえてしまう部分、止まってしまう部分、ミスする部分、決まっているはずです。
そういった指のコントロールが出来ない部分を徹底的に部分練習しましょう。
どういう風にやるかといえば、出来る限り最少単位から練習して少しずつ前後を足していきます。

「ドレミファソ」というフレーズが弾きにくいとしたら、一番弾きにくい「ファソ」だけを取り出して何度か弾いてみる、それが出来ればミをくっつけて「ミファソ」にしてみる、それも出来たらレをくっつけて・・・という具合にです。

こういう部分練習は忍耐が試されます。
だって弾けない所ってことは指が上手く動かない所。
上手く動かない部分ばかり練習するって本当に大変です。全く楽しくない。

でも、まずは10回だけ騙されたと思って部分練習をしてみてください。
指がスムーズに動くことにビックリしますよ!

その3 フレーズを大切に

音楽は言葉と言われます。
「、」や「。」がどこで入るのか今一度考えてみましょう。
音符のひとつひとつは文字と同じと思ってください。

「今日は楽しい1日だったね」

「きょうはた。のしい1、にちだったね」
だったら何が言いたいのか聴く人に伝わりません。
最後の「ね」だけ大きくなったりすると喧嘩売ってる?みたいなフレーズになってしまいます。

言葉のように大切に扱って、フレーズの終わりには腕を脱力したり手首を柔軟に使って、愛情あるフレーズ作りを心がけましょう。


その4 難所を攻略する

さて、一番大変な難所。
一般に難所と呼ばれるのは速いパッセージであることが多いので、その攻略法を伝授します。

部分練習はもちろんしてくださいね!
それで随分よくなるはずです。

でも難所はそう簡単に攻略できません。

まずは思いっきりf(フォルテ)でゆーっくり弾いてみましょう。
強弱記号がどうだろうと関係ありません。ひたすらfで!

ゆっくりゆっくりfで弾けたら、今度は真逆です。
ゆーっくりp(小さく)で弾いてみましょう。
とてもゆっくり、とても小さく。

指先の感覚が少しずつ鋭敏になってくるのがわかると思います。

今度はfでスタッカート、その次はまた真逆でpのスタッカート。

それも出来たら今度はfでレガート(なめらかに)。音と音を繋ぐイメージで弾いてみます。
これも勿論pでも。

上記を1週間くらい続けると、あら不思議。
どんなに速いパッセージでも形になってくるはずです!

その5 メトロノームをつける

簡単なところはどんどん速く弾いちゃって、難しいところになると途端に亀のようになる・・・で難しいところを抜けるとまた速くなる。

そんな演奏では、聴いてる側にとっては船酔いみたいな気分になります。

それを規則正しく流れる音楽にする為にメトロノームがあります。
メトロノームをかけて練習する時は、出来るだけゆっくりの速度から始めましょう。
実はこれはとっても大切なポイント。

先ほどの難所のパッセージの練習も、ゆっくり弾くのがポイントです。
ゆっくりゆっくり体に覚えこませるように。
不思議とゆっくり美しく弾けたら自然とテンポは上がっていきます。
ゆっくり綺麗に弾けない人で速く弾ける人はお目にかかったことがありません。

速いのは弾けるけどゆっくりだと弾けない

それ、私は下手くそですって言ってるようなもんです!

ゆっくりと美しく弾けるのをまず目標に。
それが出来たら、焦らず、メトロノームのメモリをひとつずつ(アナログでは4毎)上げていきましょう。

最近ではデジタルのメトロノームや、無料アプリなどのメトロノームもあります。
上手く活用して、心地よく流れる音楽にしましょう。


その6 楽譜をよく見る

さて、ここまで練習してくるとかなり弾きこなせてきます。
テクニカル的な指の動きも身についてきたことでしょう。

でも難しい曲を弾く際は練習すればするほど自己流の演奏に陥りがち。
もう一度初心に戻って、楽譜をよーく見てみましょう。

速度は?
ディナーミク(強弱)は?
楽語は書いてありませんか?
スラーやスタッカートなどのアーティキュレーションは?

どう弾けばいいのか、作曲家は全てを楽譜に記してあります。

その7 録音・録画してみる

さぁ仕上げの段階です!
自分の演奏を録音してみましょう!
スマホでもビデオカメラでも何でも構いません。
自分の演奏を客観的に聴いてみると色んな発見があります。

お?けっこう俺上手いじゃん!
と今までの練習が見事に成果として表れているかもしれません。

ひぃぃぃぃぃ!!なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!
と思うこともあるかもしれません・・・。

ちなみに私はほぼ後者でしたが(笑)、でもいいんです。それを聴いて、ちゃんと冷静にダメなところをまた黙々と練習しましょう。
また一歩素敵な演奏に近づきます!

また、録画する時は自分の演奏姿も入るように撮りましょう。
変な姿勢で弾いていたら、必ずどこかに変な力が入っているはずです。
無駄のない良い姿勢で弾けているといいですね。

まとめ

一筋縄ではいかないからこそ、難しい曲が仕上がった時の達成感や感動は格別です。
まずは片手練習、部分練習をしっかりして、フレーズを大切に弾く。
難所は時間をかけて攻略して、全体像が見えたらメトロノーム。
楽譜をよく見直し、録音・録画。
この7つを丁寧にこなせば、どんなに難しい曲でも演奏出来るようになります!
昨日より今日、今日より明日、そしていつか素晴らしい演奏になりますように!!



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