音楽のジャンルには、ジャズ、クラシック、ヒップホップ、ロック、演歌、民謡…と様々なジャンルがあり、細部までジャンル分けすると、数えきれないほどあります。

どんなジャンルを演奏するかによって、ピアノやキーボードとしての役割や奏法は大きく変わることになります。

例えば、ポップスにおける鍵盤楽器としての役割は、コードを弾いて伴奏したり、シンセサイザー等で様々な音を駆使して彩りを加える、ロックであれば、オルガンをガンガン弾きまくったり、エレクトリックピアノの音色でしっとりバラードを弾いたり、といった感じ。

ここでは、ジャズピアノとクラシックピアノに特化して、その違いや特徴についてご紹介させていただきたいと思います。

ジャズピアノとクラシックピアノの違いって?

ジャズピアノとクラシックピアノの違いとはなんぞや?と聞かれた場合、私であれば次のように答えるかな、と思います。

あらかじめ用意された楽譜に忠実に演奏し、作者の思いに自身の思いを乗せて聞き手に伝えるのがクラシックピアノ、原曲の形は残しつつ作者の気持ちに思いを馳せつつ、自由に自分らしく弾いちゃうのが、ジャズピアノ。

作曲者が楽譜に込めた思いをどう演奏者が表現するのか?

そもそも、クラシックピアノは、楽譜にドレミ、と弾きなさい、と指示があれば、ドレミ、と弾くのが原則。その、ドレミに込められた作曲者の思いや、曲中の流れなどを考慮しつつ、楽譜に忠実に演奏しつつ、強弱やニュアンスなどを観客に伝えることに重きが置かれている、と私は思います。

その奥は深く、作者の思いをどのように自分なりに表現するか、しかし、譜面に忠実に弾かなければならないので、枠組みは崩さずに弾かないといけません。いつも適当に弾いてる私からしてみると、こりゃ大変な作業ですなぁ、と感心しちゃいます。

一方、ジャズピアノの場合。これはもう、なんでもありです。楽譜にドレミ、と記されていても、場の雰囲気や自分の感性を信じて、ドレファ、なんてやっちゃってもOK。

た、だ、し、そこには自己責任が生まれます。

ジャズは自由だぁ、何してもOK!肘で弾いても、足で弾いても個人の自由。なにしてもOK、ではあるのですが、それをする事の意味や、曲の流れに沿っているのか、オーディエンスはドン引きしてないか等、瞬時に自分で判断して、演奏する必要があります。

これは、場数を踏むしかないのではないかな、と思います。色々な場面に遭遇して、盛り上げるときは、こんなフレーズ、もりあがって来たら、思いっきりフレーズをアウトさせて…なんて技を、ジャズセッションで培うことかな、と思います。


それぞれのジャンルに魅力がたくさん

クラシック、ジャズ、どちらがいい、悪い、とかではなく、あくまで音楽のジャンル分けを便宜上しているだけなので、あとは、個人の好き嫌いです。また、ジャンルを超えた演奏家も沢山いますので、ぜひぜひそちらも参考に。

因みに、次にご紹介する小曽根真さんのインタビュー記事を読んでいたら、二つのジャンルの違いについて、「例えるならジャズは日常会話、クラシックの場合は台本がある芝居」と表現。

なるほど。ジャズは自由にどうぞ、ですが、自分のボキャブラリーに限界はあるため、極端に言えば自分の語彙力以上のものは、めったに生まれない、というある種の限界があります。一方で、クラシックは、あらかじめ台本はある訳ですから、自身では思いもつかない展開や音づかいをすることができる、といった新しい自分を発見・開拓できそうです。

おすすめプレイヤー

そんなジャンルレスのオススメのプレイヤーとアルバムがこちら
ロード・トゥ・ショパン(小曽根真)
ロード・トゥ・ショパン

ジュノーム〜モーツァルト・ピアノ・コンチェルト 第9番 K.271(小曽根真)
ジュノーム〜モーツァルト・ピアノ・コンチェルト 第9番 K.271

長年ジャズピアニストとして第一線で活躍されている小曽根真さん、ジャズとクラシックの融合においても、そのたぐいまれな技術と感性には、ため息が出るほど素敵。子犬のワルツのジャズバージョン、子犬がジャジーに跳ね回る様が聞いている人の心を楽しくさせてくれます。

クラシックピアノはチェルニーの手前あたりで挫折した私…でも、クラシックピアノの音色は聞いていて心地よいですね。ジャズの自由さもよいし、クラシックピアノの表現の豊かさも勉強になります。さぁて、いろんなCDを引っ張り出してピアノ演奏を聴くことにしよっと。