どのジャンルにも名盤と言われるCDやDVDがあります。
クラシックの世界では同じ曲を違う奏者、違う指揮者が演奏することによって、様々なアプローチや個性の違いを楽しむことが出来るわけですが、多くの盤があるのでクラシック初心者にとってはどれを聴けばいいか迷ってしまうことが多々あると思います。

そこでクラシック初心者さんに是非とも聴いてほしいベートーヴェンの名曲、のだめで有名な「交響曲第7番」の名盤や個人的おススメを、クラシック音楽通の私が指揮者別に紹介したいと思います。

まず、なぜ交響曲7番で聴いてほしいか

少し前にのだめカンタービレで認知度が一気に広まったベートーベンの交響曲第7番。クラシック初心者さんでも鼻歌で歌えるほど耳に残りやすく親しみが持てる曲です。

リズムが特徴的で、それぞれの楽器も配分よく登場するし、第1楽章~第4楽章までのキャラクターも極めてわかりやすい。ラストは熱狂的に締めくくられるので聴いた後の後味が非常に良い。
ということは、古典的なわかりやすい構成になっている分、指揮者やオーケストラによってのカラーがけっこうダイレクトに出やすいんですね。

そして、なんと言っても演奏機会が多い!
一流オーケストラでなくとも、アマチュアオーケストラや学生オーケストラでもよく演奏される曲なので、実際に生で聴き比べもやりやすい曲なのです。

このオーケストラはこんな7番、なるほどここのオーケストラはこう来るか!と初心者さんでもクラシックを存分に楽しめるようになります。


とりあえずこれを!!帝王カラヤン

帝王と言われるほど指揮者として君臨し続けたヘルベルト・フォン・カラヤン。
ダンディーな出で立ちに険しく下を向き指揮棒を振る姿が印象的な指揮者です。
彼の7番は美しくも隙がない音楽でありつつ、大迫力で駆け抜ける豪快さがあります。

オーケストラの最高峰ベルリン・フィルとの録音は爽快のひと言!!
ベートーヴェンの作ったこの躍動感溢れる7番を見事にまとめあげています。

ベートーヴェン:交響曲全集

音楽の醍醐味を教えてくれるクライバー

隙のないカラヤンと比べると、対極と言ってもいいかもしれません。
それほどまでに人間性に溢れ、音楽の喜びに満ち満ちたステージを繰り広げてくれるのがカルロス・クライバーの7番です。
DVD盤のコンセルトヘボウのものが画像も綺麗で初心者さんには入りやすいです。

先に上げた寡黙に指揮棒を振るカラヤン、指揮台の上で優雅に踊るような指揮をするクライバー、どちらも捨てがたい名盤です。
個人的にはクライバーが不動の第1位!!

あぁ人生って素晴らしい!そんな音楽を創り上げてくれます。(ちなみに、クライバーの場合は1曲入魂の為、他の指揮者と比べると圧倒的にレパートリーが少ないのがやや残念・・・)

ベートーヴェン:交響曲第4番&第7番[DVD]

オーソドックスな美しいまとまりのハイティンク

ベルナルト・ハイティンクの7番はプレーンな演奏、飽きの来ない普遍的な7番と言ってもいいと思います。
私は彼のロンドンフィルとの交響曲全集をたまーに聴きますが、年に1回くらいは聴きたくなる、そして久々に聴くとやっぱりハイティンクはいいなと思わせてくれる安定感があります。

カラヤンが情熱的な愛人とするならクライバーは癒し系のあったかい彼女、そしてハイティンクは全てを任せられる奥様のような存在なのです。(言いすぎ?)

ベートーヴェン : 交響曲全集 (Beethoven : Symphonies Nos 1-9 ~ Special Edition / Bernard Haitink , London Symphony Orchestra) (6 SACD Hybrid) [輸入盤] [日本語歌詞訳・解説書付]

それ以外にも聴いてほしいもはたくさんある

個人的におススメしたい3人をあげてみましたが、演奏は正に十人十色!!
10人指揮者がいたら10人それぞれに良さがあり、カラーが炸裂しています。
聴き比べると面白さ倍増です。

ウィルヘルム・フルトヴェングラーも名盤と呼ばれるもののひとつです。感動と興奮が押し寄せるような圧巻の7番。
私の大好きなレナード・バーンスタイン様は芳醇なワインのような豊かな7番。
正統派ルドルフ・ケンペや激熱なクラウス・テンシュテットも良い。
古典らしいベートーヴェンを聴かせるクラウディオ・アバド。
ゲオルク・ショルティやカール・ベームにジョージ・セル。

日本人だと、エネルギーがほとばしる様な佐渡裕、ノリノリな7番の小澤征爾も個人的には大好きだったりします。


まとめ

とにかく右も左もわからないクラシック初心者さんなら、手始めにカラヤン、クライバー、ハイティンクのどれかを聴いてみましょう。

と言っても、ベートーヴェンの交響曲第7番は最初から最後まで聴くと35~45分。初心者さんにはなかなか苦痛かもしれません。
なので、サクッと美味しいとこ取りするなら、7番の第1楽章だけをこの3人の音源で聴き比べてみるのもなかなか楽しいかもしれません。

それで味を占めたら是非他の指揮者や他のオーケストラの演奏も聴いてみてください。
楽しいクラシックの世界が待っていますよ!