私は小学校二年生からピアノを習い始めて、六年生くらいまでは譜読みが苦手だったの思い出しました。実は、ピアノの先生が「階名(ドレミ~)を楽譜に書いても良いよ」と言う先生だったのです。

その時は、「ラッキ~」なんて思いながら楽譜に階名を書いて、その自分の字を読んで練習をしていたのです。先生はきっと、楽譜がスラスラ読めない私にもどかしく、「階名を書いてでも良いからスラスラ弾ければ良い」と考えていたのではないでしょうか。
そんな私が初見を克服した練習方法をご紹介します。

ピアノはお母さんに教えてもらわないこと

まず、ピアノを練習するうえで気を付けてもらいたいことがあります。私は、ピアノも練習も好きだったので、両親に「練習しなさい」と言われてすることは一度もありませんでした。

両親はピアノ曲を聴くのは好きで、しょっちゅうレコードをかけてくれていましたが、ピアノを全く弾けず楽譜も読めないので、私に教えてくれることは一度もありませんでした。かえって、その環境が私には良かったのだと思います。

今の親御さんは楽譜を読めたり、ピアノを弾ける人が多く、「自分の子供にも自分と同じようにピアノを弾けるようになってほしい!」という願望がとても強いのです。お子さんの進度が遅いと、イライラしてヒステリーになったり、「私がこの子と同じ年のときにはショパンを弾いていたのに・・」などとブツブツ愚痴をもらす始末。

人は、家族であっても個人個人別の人間で性格も違いますので、「自分と同じようになってほしい」という親御さんの願望はわかりますが、それをお子さんにぶつけないでくださいね!
お母さんが教えるとお子さんとの関係が崩れるパターンが多々あります。どうしても気心が知れている仲だからなのか、喧嘩に発展しちゃうんですよね。「ママ怒るから嫌い~」、「ママが怒るからピアノ練習したくなくなる、プンッ」なんてことに。

ピアノを弾けるお母さんであってもなるべく他所の先生のところへ通わせてください。そして、練習を見守るのは良いですが、「あ~だ、こ~だ」などと口を出すのはやめましょう。その先生を信頼して任せることが大切です。

自分にとって簡単な楽譜でトレーニング

冒頭の「お母さんに教えてもらわないこと」の箇所が随分と長くなってしまいましたが、本題「初見の練習方法」に進みたいと思います。やっと来たか~(笑)

楽譜の中の音符全てに階名を書くことはおすすめしません。私は書きまくっていたので、譜読みをすることから逃げていたのです。これだけはいつもミスするとか、下線が多くて読みづらいという音、一つか二つを書き込むのは良しとしましょう。何でもかんでも「ダメ」と言われたら練習すら、やりたくなくなってしまいますから。

自分にとってめっちゃ簡単な楽譜、例えば、「バイエル上」とかを引っ張り出してきて、バイエルを弾いたことがないって人は「バーナム導入」でも良いですよ。とにかく、自分が一番最初に弾いた楽譜を広げます。

今現在弾いている楽譜と比べてどうですか?音符が大きくて、少なくて読むのが楽チンですよね。初見を練習するにはあえて、簡単な楽譜を参考に練習します。

きっと、このくらいのレベルだと、両手でも練習できますよね。ピアノはそもそも、ト音記号、ヘ音記号に書いてある縦の音を一気に読まなくちゃいけないので、相当難しいことをこなしているんですよ。自信を持ってくださいね。

楽譜をノートに書く


音符の数やリズム、高低、拍子を理解すると難なく演奏することができますよね。「う~ん、それがわかったら苦労しないわい」と言われそうですが、この中でもリズムが苦手という人が案外多いんですよ。

「ターンタ」という付点4分音符と8分音符がつながると、もうわかんなくなりませんか?4分音符だけの並びや、まだ2分音符が出てきても大丈夫だけど、8分音符が登場してきたらなんだかわかんなくなるという苦手意識が働いちゃうんですよね。

簡単な楽譜を一曲ノートに丸写しすることをおすすめします。「うぅっ、めんどくさっ」と思っても、「メリーさんの羊」や「かえるのうた」、「よろこびのうた」、「ぞうさん」などで良いですよ。ト音記号を書いて、拍子を書いて、音符を書いて、リズムを考えて、高低を考えて・・と頭の中で自分が作曲者になったかのように書いてみましょう。

これは案外楽しいですから、騙されたと思ってやってみてくださいね。レベルにも寄りますが、中級から上級者であれば楽譜を見ないで上記の簡単な曲をノートに書いてみてください。意外と間違っていて笑えるんです。初級の人は遠慮なく楽譜を丸写しで良いです。

楽譜は見るものであって書いたことがないという人が多いので、ここでトレーニングをしてみてくださいね。

今ここではなく先を見る

心理学の思考では、「過去でも未来でもない、今ここを見つめましょう」と言われていますが、楽譜では「今いる場所だけでは遅いんだよ~!」ということで、どんどん未来、先を見るようにします。

目線が今弾いている音だけを見て、それを指先を見て、合っているかなと確認した後に、ポンッと弾く、そんな流れだと遅すぎるのです。目線は常に次の小節にいっていないと音楽の流れは止まってしまいます。

そして、手元を見ないことも大切なポイントです。「だって音の場所がわからないんだもん」と言うかもしれませんが、「楽譜を見ながら、ミスをしてでも良いからまず進む」、この訓練をすると手元を見なくても弾けるようになりますよ。

初見が苦手な人はすぐやり直すクセがついていませんか?途中で止まったら最初からじゃないと弾けないと言ったり。先生は、「この小節だけを聴きたいのにまた最初からかい」と苦笑い。

まとめ


*ピアノはお母さんに教えてもらわないこと
*自分にとって簡単な楽譜でトレーニング
*楽譜をノートに書く
*今ここではなく先を見る

今では、私の特技は「初見」になりました。初見が出来ると、楽譜があれば何だって弾けるんです。ボランティアをやっていると初見は出来て良かったなぁと思います。おばあちゃんたちのリクエストにすぐ答えることができますからね。