楽曲作成において、どの様なソフト音源を選択するかは、楽しみの一つです。KORGやYAMAHA、Roland等様々なメーカーから、ハードシンセ(実際にコンセントをつないで鍵盤を弾くタイプ)や、ソフト音源(iPhoneやパソコン等にインストールして使用する音源)が提供されています。

ここでは、iPhoneで使える、シンセサイザーの音源やボーカロイド(ボカロ)の音源についてご紹介させていただきます。

シンセサイザー音源アプリをApp Storeで検索すると、たくさんの無料・有料の音源アプリがヒットします。それぞれに魅力があり、作成する楽曲に合わせた音源の選択が必要となってくることと思います。

その中でも、リアルさ、特徴的である、といったことに着目して、個人的に使用してみて楽しかったアプリをいくつか紹介させていただきたいと思います

■ 目次

シンセサイザー音源

Gadget(KORGより提供)

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まずは老舗、KORGよりご紹介。リリース当初は、オーディオデータやMacパソコンには対応していませんでしたが、今(2016.4月)や、そのどちらの機能も追加され、そして、これからも機能の追加もあるはず!と期待を込めてご紹介。

シンセサイザーやドラム、ベース音源にはそれぞれ、都市の名前(Londonや東京など)が割り当てられており、その音のリアルさや、自分好みにカスタマイズできる機能の充実さは秀逸です。また、追加音源もあるのも魅力の一つ。

ODYSSEi(KORGより提供)

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どんだけKORG好きなんだよ、と自分に突っ込みを入れながら、実は、私が使用しているハードシンセもKORG。音の好みは人それぞれ、私は、KORGのリアルな音が大好きです。ってKORGの回し者ではありませんよ。

こちらのアプリは、元のハードシンセをiPhoneサイズに再現したものです。仕様も、元のハードシンセを忠実に再現、操作ボタンのカラフルさや、特徴的な音色は弾いていて飽きがきません。

ARP(アープ)という、一つ鍵盤を押すと、いろんなパターンで鳴る、みたいなコンセプトが特徴で、その鳴り方を変えたりして楽しんだりしています。

ARGON Synthesizer

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シンプル操作で、簡単にいろんな音を試すことができます。レコーダー機能や、オシレーター(音色を自分好みにカスタマイズできる)等々、機能も盛りだくさん。使い方がよくわからなくても、まずは、いろんな音色を選んで鍵盤を弾くだけで、あ、この音使えそう、みたいな発見があるはず。

ボーカロイド音源

初音ミクに代表される、ボカロ(ボーカロイドの略)音源の代表格は、YAMAHAから提供されている、以下のアプリです。

iVOCALOID 蒼姫(あおき)ラピス(YAMAHAより提供)

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Mobile VOCALOID Editor(YAMAHAより提供)

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操作は直感的に可能。音符の入力も、画面をタッチしながら長さや、高さを入力(音符を置いていく感覚)できます。もちろん歌詞を入れて、ボカロに歌ってもらうことも可能。歌詞入力の際には、ひらがな入力なので、「わたしは」と歌わせたい場合、「わたしわ」と入れるなど、少しコツは必要ですが、慣れれば、割と簡単に使いこなせます。


合わせ技でボカロ楽曲を作る

さ、ら、に、これまでご紹介した音源を組みわせることで、一つのボカロ楽曲を作成することまでできます。(すごい!)

ご紹介したボカロアプリで作成フレーズは、オーディオコピーもできるので、そのまま、DAWソフト(GadgetやGaragebandアプリなど)に貼り付け可能。まさに、iPhoneひとつで、伴奏に合わせて、ボカロを歌わせることができちゃうんです。

ボカロ作成にあたっては、ロングトーンでのビブラート(音が少し揺れている感じ)や、ダイナミックス(音の強弱)などの設定も可能で、アプリを使いこなせるようになると、フレーズをいくつも重ねてハモリやコーラスを作る、なんてこともできそうです。

ボーカロイド楽曲の魅力

初音(はつね)ミクなど、様々なキャラクター設定のあるボーカロイド。元となる声は生の人の声を参考にしているものではありますが、コンセプトとしては、架空のキャラクターの架空の声。だからこそ、人の声では到底まねできない音域や、超高速フレーズ、高低差の激しいメロディーラインなど、挑戦的なフレーズづくりが可能になります。

ボカロ楽曲の紹介

千本桜(初音ミク)

ボカロブームの火付け役ですね。様々なアーティストがカバーしていますが、和楽器バンドによる切れのあるカバー楽曲もかっこよすぎます。和音階を中心としたメロディに初音ミクの声がマッチしていますね。冒頭のイントロが印象的で、皆さん一度は聞いたことがある楽曲だと思います。

ハッピーシンセサイザ(巡音ルカ・GUMI)

マイナー調の千本桜とは一転、明るい曲調が印象的です。電子音的なイントロから始まり、全体的に明るい雰囲気と、ボカロならではのウキウキするような感じが、聴いている人を楽しませてくれます。

iPhoneでの音楽作成環境は日々進化し、新しいコンセプトや操作感で私たちを楽しませてくれ、音楽初心者から、玄人までも満足させるようなアプリが続々登場しています。携帯性を活かした手軽さで、これからも、楽しい音楽が世界中で生まれそうです!!


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